CHiCO with HoneyWorks

CHiCO with HoneyWorks

【CHiCO with HoneyWorks
インタビュー】
CHiCOのチャレンジとメッセージが
満載のアルバムが完成!

《私を殺してたのは私でした》
というフレーズに苦しくなる

本作の中で特に意外性があったのは「Alive」。EDMのサウンドに全編英語の歌詞だったので、“これがチコハニ?”と思いました。

チコハニ初の英語の曲で、私としても大挑戦でした。ただ、あまりに意外すぎて、私が歌っていることに気づかなかったバンドメンバーもいたほどです(笑)。

歌詞はどんな内容なのですか?

人生の終わりが分かっている男の子の歌で、1番は落ち込んで希望を失っていて、2番では生きている間にやりたいことをやろうと前向きになっていきます。“生と死”をテーマにした、チコハニの中でも重い内容ですね。

作詞作曲のshitoさんは、なぜそういうテーマにしようと思ったか訊きましたか?

サウンドに関しては、実は以前からEDMを歌いたいと私からリクエストしていたんです。せっかくチコハニとして新しいサウンドに挑戦するのだからと、歌詞でも挑戦したいと思ってくださったみたいです。私はもっとパリピなアガる系のEDMを想像して提案したので、まさかこういう横揺れで聴かせる系のEDMになるとは思ってなくて。自分のイメージとのギャップに、思わず“こっちか!”って(笑)。歌に関しては、ちゃんと発音しないとカッコ良く聴こえないと思ったので、自粛期間中に英語の発音を含めてすごく練習しました。サビはしっかり盛り上がれる感じなので、新鮮さと同時に楽しさを感じてもらえるんじゃないかと思います。

マリー・アントワネットをモチーフにした「Marie」は、いつになく激しくドラマチックですね。

これも以前に、私から提案していたものです。「プライド革命」(2015年8月発表のシングル)のカップリングに「ヒストリア」という曲があって、ダークでファンタジーな世界観がチコハニの中では異質で、ライヴでは入れどころが難しかったんですよ。なので、同じ路線の曲がもう一曲あれば、セットリストを組みやすくなるんじゃないかと思い、Gomさんにリクエストしていたんです。歌うのがすごく難しいんですけど、サビで高音にパーンと抜けるところが、すごく気持ち良いんですよ。ギターもカッコ良くて、Ojiがライヴでセンターに立って、キュイ〜ンと弾きまくる姿が目に浮かびますね。

そして、「私を殺さないで」。まずタイトルにドキッとしました。

すごくメッセージ性がある曲です。《私を殺してたのは私でした》というフレーズがあって、ここは歌っていてすごく苦しくなります。レコーディングでこのフレーズを歌った時、泣きそうになりました。

歌詞に込められたメッセージは10代の学生にすごく響きそうだと思いました。

高校生くらいまでの学生にとっては、学校であった出来事が全てで、その小さな世界で自分の存在を否定してしまうことがあると思うんです。作詞をしたshitoさんが、大人になってから後悔してほしくないとメッセージを込めて作ってくれました。きっと聴いてくれる学生の方の中には、誰にも相談できず自分の殻に閉じこもってしまっている人もいると思うので、そんな人に“そんなことないんだよ、大丈夫だよ”って、この曲を通して言ってあげたいです。

ネガティブな言葉と前向きな言葉が交互に繰り返されている感じですが、これは何をイメージして?

“ ”で括られているところは子供の自分で、子供と大人の自分がかけ合っているイメージです。子供の自分は声色を変えて幼く歌って、大人の自分は背中をやさしく支えてあげるというか、見守る目線で歌いました。

アコースティックギターと歌だけのシンプルな曲だけに、歌がすごく印象的に響きますね。

音質やニュアンスにもこだわってて、マイクもいつもとは違うものを使っています。shitoさんから“メリハリをつけてほしい”とディレクションがあったので、AメロとBメロは擦れるか擦れないかのギリギリで囁くように、サビは芯のある声で強く歌っています。

あと、初回限定盤のDisc2には昨年のツアー『5th Anniversary Hall Tour 2019 LiVE 5's ON !!』の名古屋フォレストホールでのファイナル公演から初のライヴ音源が収録されているのですが、「プライド革命」「サイダー」「世界は恋に落ちて」の3曲を選んだ理由というのは?

「世界は恋に落ちて」はデビュー曲なので初ライヴ音源には絶対入れたいと思っていました。「プライド革命」はベースのHiroki169さんが“全員、声出せ!”と叫ぶのが定番で、収録した音源では“ファイナル、声出せ!”と言っていて、「サイダー」も曲中に私の“いくよ”とか“せーの”といった声が入っているので、ライヴだからこその空気感を体験してほしいと思って選びました。ロック、ポップ、ミドルバラード、この3曲でチコハニのライヴの魅力が体感できます。ライヴに興味を持ってもらえたり、ライヴに行った気分になってもらえたら嬉しいです。

9月27日には実際のライヴが開催予定ですね。

もともと8月から9月にかけての全国ツアーだったんですけど、残念ながらほぼ中止となってしまいました…。ファイナル予定だった9月27日の中野サンプラザ公演だけ希望を込めて開催しようと思っています。今後の状況にもよるとは思いますが…。こんな状況でも無事に開催できることを願って、“Wish Upon A Star(星に願いを)”とサブタイトルを付けました。東京以外でもライブ・ビューイングを実施する予定なので、観る予定だった方もそうじゃない方も、ぜひ映画館の大画面で観て、楽しんでもらえたら嬉しいです!

取材:榑林史章

アルバム『瞬く世界にiを揺らせ』2020年9月16日発売 MusicRay’n
    • 【初回生産限定盤】(2CD+DVD)
    • SMCL 660〜3
    • ¥3,800(税抜) 
    • ※ライトノベル小説+豪華特典付
    • 【通常盤】(CD)
    • SMCL 664
    • ¥2,800(税抜)
    • ※初回仕様

ライヴ情報

『LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks summer tour 2020 「WiSH Upon A Star」』
9/27(日) 東京・中野サンプラザホール
https://diskgarage.com/artist/detail/no010804

※ライブ・ビューイング決定
詳細はオフィシャルサイトをご確認ください。

その他情報

『CHiCO with HoneyWorks × TOWER RECORDS CAFE』
9/03(木)~9/27(日)
https://tower.jp/article/news/2020/08/27/c101

CHiCO with HoneyWorks プロフィール

チコ・ウィズ・ハニーワークス:ソニーミュージック主催にて実施されたボカロとアニソン特化型の全国区オーディション『ウタカツ!』で第一回グランプリに輝いた”CHiCO”と、ネットでの動画総再生回数が8億回を超え、話題沸騰中のクリエイターチーム”HoneyWorks”とのコラボユニット。2014年8月にシングル「世界は恋に落ちている」でデビュー。以降、ライヴ以外での顔出しはNG、メディアへの露出は声のみとしてきたが、20年9月18日にデビュー曲「世界は恋に落ちている」のスペシャルなピアノアレンジをYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』にて披露。歌唱姿を初めてメディアに露出したということもあり、ネット上で大きな話題を呼び、世界中からコメントが殺到している。CHiCO with HoneyWorks オフィシャルHP

「幸せ。」MV

「決戦スピリット」MV

『瞬く世界にiを揺らせ』
クロスフェード

OKMusic編集部

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