ROSARIO+CROSS、新体制初ワンマン公
演で見せた、終わらない青春物語!!!
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この日を迎えられたことが、本当に愛おしかった。新メンバーに現役高校生のRenaを迎え、新制ROSARIO+CROSSとして3月20日よりライブ活動をスタートしてすぐ、コロナ禍により表立った行動を停止。活動もままならない環境の中、5月3日には新体制によるシングル「EASY EASY」を発売。本当なら、同日に発売記念のワンマン公演を行ない、世の中へ新曲を華々しく羽ばたかせれば、リリースイベントも積極的に行おうと予定も組み立てていた。それが、すべて延期に…。だからこそ彼女たちも、ROSARIO+CROSSを応援するファンたちも、本当にこの日を待ちわびていた。
8月9日(日)、LIVE ROXY SHIZUOKAを舞台にROSARIO+CROSSは「「EASY EASY」 発売記念単独ライブ」を行った。この日はソーシャルディスタンス仕様から限られた人数での公演になった。それでも、こうやって目の前で想いを分かち合える空間をふたたび手にしたことは、ROSARIO+CROSSにとって、これからへ向けた大きな一歩になったのも事実。ここからは、当日の模様をお伝えしたい。
暗くなった場内へ流れだした「OVERTURE」。その音色に誘われ、メンバーらがステージへ姿を現した。彼女たちは、HIP HOP系のダンスパフォーマンスを披露。とてもクールで凛々しい姿だ。その様を活かすように、ライブは最新シングル「EASY EASY」へ。いつもの笑顔を封印。凛々しい表情と切れ味鋭いダンスを通し、彼女たちはフロア中の人たちの視線を釘付けにしてゆく。YuwaとMoekoの歌を中心に、そこへ新メンバーRenaの愛らしさの中にも強さを抱いた声を加え、大人っぽさの中にも儚い可愛さを忍ばせたところも惹かれた姿。笑顔を封印、自分たちの生きざまを強く主張したステージングがとても新鮮だ。
5人はクールな装いのまま、少女と大人の狭間で揺れ動く乙女心を示すように「そうさ、僕らは共犯者」を歌唱。妖艶さやクールな仕種の中に愛らしい色を加えながら、メンバーらは魅せるステージングを描きだしていった。その様に、女性として強い主張を示してゆく今の彼女たちを感じていた。

 MCでは、自粛期間中の過ごし方を一人一人が話しだす。Renaが「おうちカフェが学校で流行っていたからやってました」と語れば、Yuriは「苺を育ててたけど、ぜんぜん育たなかった」と。Moekoは「規則正しい生活リズムを身につけた」と言えば、Mimuは「1時間ドラマをいろんなことをしながら4時間かけて観ていた」と報告。Yuwaは「わたしはドラマを一気観しちゃうタイプ」と、Mimuとは対照的な行動をしていたことを伝えてくれた。
序盤に魅せた凛々しい姿から、一変。次のブロックでは、ROSARIO+CROSSが持つチャーミングさを楽曲に投影した「普段着に着替えて行こうよ」を歌唱。肩の力を抜き、すっぴんな声色で愛らしく歌を重ねてゆく5人。ダンスパフォーマンスの中から純情な乙女の姿も見えていたように、ステージを通して素顔の彼女たちを感じれたのも嬉しかった。
 太田克樹の歌った情熱スパニッシュナンバー「思い出の交差点」をカバー。もともと熱情した大人の恋心をぶつけた曲。それをROSARIO+CROSSが歌うことで、背伸びした恋心を汚れなき想いで歌う乙女の姿として見えてきた。無理に大人ぶることない様がROSARIO+CROSSらしくて共感を持てたのも事実。可愛らしさの中へ妖艶さも組み込んだダンスパフォーマンスも、彼女たちのステージに惹かれた要素だった。

ふたたび表情は、一変。妖艶なムードも抱いた歌謡ダンサブルな「Lucky Girl」を魅力に、彼女たちはふたたび会場中の人たちを挑発し始めた。5人は少し艶めいた声で歌いながら、躍動するダンスビートの上でちょっと背伸びした恋心を示してきた。 届ける歌ごとに乙女と大人の女性の間を行き来しながら、今宵のROSARIO+CROSSはいろんな表情を見せていた。
中盤のブロックで披露したのが、最新シングル「EASY EASY」のC/Wに収録、ライブ初披露となった「希望フレーバー」。「明るくてポップな曲調、みんなの心を晴れさせる歌」とMoekoも語ったように、この歌へ触れたとたん、胸に光射す気持ちも感じていた。触れた人たちの心にも希望の風を運ぶこの歌を、5人は楽しさを掻き集めるように笑顔で届けていた。
        
センチメンタルな音色が哀愁帯びて響く「SIX」では、メンバー一人一人が歌声を繋ぎながら、胸の内に秘めた想いを零すように歌っていた。一人一人の歌声の色が変わるたび伝えたい想いの彩りも微妙に変化してゆくのは、夏空の天気のよう。サビで、気持ちを一つに歌声を重ねたとたん胸がキュッと疼いたのは、その想いが抱き締めたくなるような愛おしさを持っていたから?!。少女の切ない胸の内をドラマチックに描く5人の歌声に、ズーッと心が、視線が惹かれていた。
恋する少女の愛らしい想いを、彼女たちは弾けたロックビートに乗せ、希望を抱いた声で歌いだす。流れだした「君がそこにいたら帰れないじゃん」に触れ、恋したときのときめきを、彼女たちの歌声を通して疑似体験。「君がそこにいたら帰れないじゃん」と少し甘えた素振りで歌う彼女たちの姿を、はにかみながら受け止めていた。ドキドキしながら、その言葉を素直に受け止めずにいれなかった。いや、そうするしかないじゃん(笑)。

MCの中、「希望フレーバー」の振り付けを担当したMimuは、「可愛らしい振り、サビで香水を手につけてる振りがポイント」と語れば、Yuriは「ペンギンのポーズで移動するところが可愛い」と感想を述べていた。

2本のマイクスタンドが舞台に。披露したのが、「カサナール」。マイクスタンドを手に情熱的に謡うYuwa。その後も、YuwaとMoekoを軸に、サビでは5人が熱情した歌声を力強く響かせていた。後半では、マイクスタンドを用いてYuwaとMoekoが歌う場面も。秘めた情熱を吐きだす楽曲のように、歌声はもちろん、ダンスパフォーマンスにも、彼女たちは躍動的な姿を投影していった。
「カサナール」で作りあげた熱情を、さらに妖艶に、激しく色付けるようにROSARIO+CROSSは歌謡ダンスロックな「Lips~踊れ恋心~」を歌唱。燃え盛る恋心をぶつけるように歌う様に、5人の火照る心模様を感じずにいれなかった。沸き立つ想いのままに歌う姿が、熱情した姿として瞼に焼き付いた。
メンバーがタオルを手にしたとたん、観客たちもタオルを手にし出した。この空間に夏を呼び込もうと届けたのが、「夏だ!!」。メンバーたちは冒頭からタオルを振り、はしゃぎ出す。観客たちも椅子に座りながらとはいえ、頭上高く掲げたタオルをくるくるまわし、一緒にこの空間へ夏風を呼び込んだ。カラッと明るく晴れた曲に乗せ、無邪気に騒ぐメンバーたち。その歌声に触れながら、眩しい夏の日射しを身体に覚えたのも、この歌が、彼女たちの歌声が、混じりっ気なしの楽しさで弾けていたからだ。
騒ぎたい気持ちに眩しいフレーバーをかけるように歌ったのが、「青春コールミー」。何時だって、夢追いかける青春模様を呼び起こす楽曲だ。汚(けが)れ泣き想いのまま、爽やかな歌声を響かせる彼女たち。天真爛漫な姿で想いを真っ直ぐに届けてゆく姿が、とても眩しく見えていた。
青春の空気をたっぷり含んだ風は、止まることなく吹き続ける。掲げた右手をくるくるまわしながら、彼女たちは笑顔で「ショートヘア」を歌唱。信じた想いを胸に夢中になる姿へ、消せない青春模様を覚えずにいれなかった。こんな無邪気で無敵な恋心で真っ直ぐ相手に向かっていけたら、小さな悲しみなどすぐに掻き消していけそうだ。
 最後にROSARIO+CROSSが歌ったのが、「ラン!ラン!ラン!」。.眩しい光(未来)へ向かって楽曲が駆けだした。ROSARIO+CROSSが後半から終盤に描きだしたのは、青春という終わらない風景の中、信じた想いのままに夢や恋を追いかける乙女たちの純粋な姿。大人な表情を魅せる今のROSARIO+CROSSにも心はドキッと騒ぐが、何時だって青春模様へ連れ戻してゆくこの瞬間瞬間も、とても愛おしい。彼女たちが夢に向かって笑顔で走り続ける姿を観るたび、青春の輝きは終わらないと信じていたくなる。
 アンコールの最初に披露したのが、静岡のお茶を題材にしたご当地ソングとして誕生した、新曲の「お茶のんでチャオ!」。ROSARIO+CROSSには珍しい音頭風の楽曲。親しみやすい「みんなのうた」が似合いそうな表情を提示。むしろ、ご当地ソングというテーマがあったからこそ生まれた曲と言えようか。

最後にROSARIO+CROSSが披露したのが、「大どんでん返し」。今も制限の多いライブ環境だからこそ、この状況を一気にひっくり返し、訪れた人たちの心にも希望を与えようと、この歌を届けてくれた。5人が気持ちを一つに歌った「大どんでん返し」の声に触れたとたん、騒ぎたい感情が身体中を駆け巡りだした。昂る気持ちを、サイリウムを振る手に込めていた観客たち。舞台上の5人は、最後の最後まで訪れた人たちに笑顔と元気と楽しさを注ぎ込もうとパワー漲る姿を見せていた。自分たちが笑顔でいることが、元気な姿を歌声とパフォーマンスに変えて披露することが、みんなの心に希望と元気を注ぐことなのをわかっているからこそ、5人は、最後の最後まで「楽しい」を伝えていった。

年末には5周年公演の開催も決定。今の状況を大どんでん返ししてゆくROSARIO+CROSSの活躍を、これからも追いかけ続けたい。
ろざ

TEXT:長澤智典

★インフォメーション★

ROSARIO+CROSSデビュー5周年記念ホールワンマン
「書きかけのペーパーバック」
日時:2020/12/27
会場:静岡市清水文化会館マリナート小ホール
(〒424-0823 静岡県静岡市清水区島崎町214)
時間:開場:16:30 開演:17:00
チケット:各プレイガイド
一般発売:2020/10/17 10:00〜
【お問い合わせ】
サンデーフォークプロモーション静岡 TEL:054-284-9999

ROSARIO+CROSS ライブ日程
https://rosariocross.jp/schedule/

「EASY EASY」MV
「お茶のんでチャオ!」 静岡のお茶で、世界にこんにちは! 笑顔であなたと繋がりたい!
SET LIST
「EASY EASY」
「そうさ、僕らは共犯者」
「普段着に着替えて行こうよ」
「思い出の交差点(ROSARIO+CROSS Version)
「Lucky Girl」
「希望フレーバー」
「SIX」
「君がそこにいたら帰れないじゃん」
「カサナール」
「Lips~踊れ恋心~」
「夏だ!!」
「青春コールミー」
「ショートヘア」
「ラン!ラン!ラン!」
-ENCORE-
「お茶のんでチャオ!」(新曲)
「大どんでん返し」

Tags: ROSARIO+CROSS,Yuwa,Mimu,Moeko,Yuri,Rena,近藤薫

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