LINE MUSIC プレイリスト『眠れぬ夜
のエレクトロニカ』

ミーティア×LINE MUSICプレイリスト公
開中

ミーティアとLINE MUSICのコラボ企画更新中! 毎週いろんなテーマでプレイリストを作ってお届けします! 本記事は、LINE MUSICにて展開中のプレイリストと連動。プレイリスト作成者が選曲した理由やお気に入りのポイントについてご紹介していきます。

今週のテーマは「眠れるぬ夜のエレクトロニカ」。寝苦しい夜のお供に、チルアウトなプレイリストを作成しました。夏の夜特有の蒸し暑さには毎年辟易しますが、今年は梅雨の長期化とCOVID-19の感染拡大により精神的にもかなりキツい。私も本当に参っております。会える人も限られますし、小旅行に行くのもはばかられられます。気が狂いそうな夜もありますが、音楽があったおかげで助かっているわけです。曲を作った本人たちに「救ってやろう」という意図があったかは定かではありませんが、とにかく我々リスナーの心の平穏は素晴らしい音楽のおかげでどうにか保たれている。そんな15曲。

Four Tet 『4T Recordings』

今や泣く子も黙るプロデューサー / DJ / ライブアクトのFour Tetですが、リリースのペースは怒涛のままであります。KH名義で2019年にリリースした「Only Human」はその年を代表するフロアアンセムですが、「4T Recordings」が収録されているアルバム『Sixteen Oceans』(2020年3月リリース)はまた別の次元へ到達しております。フロアを見据えながらも、ベッドルームにまで射程が伸びてきました。いや、彼の場合は元々の射程が“広いし長い”と言うべきでしょうか。彼にかかれば、鳥の鳴き声すらもヒプノティック。

Serph 『Simple Jack』

以前のプレイリスト『2020年、三が日チルアウト』でもSerphの楽曲を取り上げているわけですが、それぐらいこの手のテーマにおける彼の功績は相当なものだと考えています。30歳以下の大半が、“エレクトロニカ”というワードを彼の諸作から知ったのではないでしょうか。彼の凄さはその制作スピードとボリューム。ダンスミュージックに特化した別名義“Reliq”でも精力的に活動しながら、絶えず何かしらのプロジェクトを進行しています。いつも楽しい夢を見せてくれて、本当助かってます。

MON/KU 『Inner Odyssey』

文字通り、“突然ネット上に現れた”才能。ポケモンでいう最初からレベル70のミュウツー(世代もろバレ)として音楽シーンに出現しました。作曲を始めたのが2018年の12月というのですから、いよいよもって“マサラタウンのミュウツー”であります。影響を受けたアーティストとしてJames BlakeやSigur Rósを挙げており、浮遊感と酩酊感のあるプロダクションはその系譜の上にあるような気がします。

蓮沼執太 & U-zhaan 『Green Gold Gre
y feat. Arto Lindsay』

蓮沼執太とU-zhaanのコンビの時点で神に圧倒的感謝を捧げたのですが、そこへUSの鬼才・Arto Lindsay(アート・リンゼイ)も合流…。大盤振る舞い、そう、大盤振る舞いであります。鬼才×3の結果、いずれの音楽性とも言いがたい作品が完成しました。それぞれの作家性が中和され、それでいて相乗効果ももたらされる理想的なコラボレーションなのではないかと感じます。リスナーを“今ここ”ではない深淵に連れて行ってくれる。

Shlohmo 『Places』

こんな時だからこそ、“ナイトクラブの良さは結局何だったのだろうか?”と考えます。その結果、極めて個人的な答え(かつ暫定的。明日には違うかもしれない)として浮かび上がってきたのが、熱狂と内省の両方があること。テクノやハウス界隈でアッパーなトラックが開発される一方、孤独や独善的なニヒリズムに付き合ってくれる側面もあります。後者の好例として、LAのトラックメイカー・Shlohmoの「Places」を。

No.9 『Restart』

エレクトロニカやアンビエントを考えたとき、他のジャンルと比較しても日本人の活躍が目立っているように感じます。「禅の文化が関係しているのかもしれない」と、何かの本(あるいは記事)で読んだ記憶がうっすらあります。実際、この手のジャンルは寂とした精神世界とつながりを持ちやすい音楽だと思いますね。No.9も日本のエレクトロニカの代表選手としてよく名前が挙がりますが、彼らの素晴らしさは音像の豊かさ。音数の少ないところから鮮やかな展開に繋がり、森羅万象が音楽化されてゆく様はまさに禅。無の境地から際限なく広がる心象風景。そう解釈すると、灰色のジャケットも意味ありげに見えます。

『眠れるぬ夜のエレクトロニカ』、続き
はLINE MUSICで!

今週のLINE MUSICプレイリスト、いかがでしたか? 今後も編集部メンバーがさまざまなテーマでプレイリストをお送りしていきます。
LINE MUSICアプリがあれば、無料ユーザーでもこのプレイリストを毎月1回フルで再生できます。

記事内でご紹介した6曲以外にもおすすめの楽曲を全15曲選んでいますので、ぜひ最後までプレイしてみてくださいね!

MEETIA × LINE MUSIC プレイリスト「眠れぬ夜のエレクトロニカ」

1. 4T Recordings / FOUR TET 2. Simple Jack / Serph 3. Inner Odyssey / MON/KU 4. 蓮沼執太 & U-zhaan / Green Gold Grey 5. Places / Shlohmo 6. Restart / no.9 7. 予告灯 / haruka nakamura 8. Clos / jan and naomi 9. Variance / KAFUKA 10. Stardust / Burning Heart 11. Liquid Architecture / Dom Mino’ 12. Matryoshka / Anesthetic 13. toaf_ / 宮内優里 14. air / [.que] 15. eternal moment / yutaka hirasaka

LINE MUSIC プレイリスト『眠れぬ夜のエレクトロニカ』はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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