100byKSR Directory No.25 – 29 ア
ーティスト支援企画『100byKSR』特集
第6弾。広義のヒップホップを軸に、
様々なスタイルを展開する5組にショ
ート・インタビュー!

レーベル/プロダクション〈KSR〉によるアーティスト支援プロジェクト、 『100byKSR』(https://100byksr.com/) の第6弾リリースが7月10日(金)に行われた。

AwichkZmなど〈YENTOWN〉関連の作品やJP THE WAVY、YOSA & TAARなど、多岐に渡るアルバムなどの作品リリースを手がけている〈KSR〉。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、音楽活動の場所や機会が奪われているアーティストへの生活支援を目的として立ち上げられた本プロジェクトでは、アーティストから楽曲を募集・選考の後、採用された楽曲に対して制作費15万円を支給。合計100曲の楽曲の採用とリリースを行う。
Spincoasterでは本プロジェクトに採用されたアーティストたちに簡易的なインタビューを敢行。ジャンルもキャリアも形式も問わない本プロジェクトに選出されたアーティストのルーツやバックグラウンドを紐解く。第6回目となる今回は、A-FANG、MAHOU、PellyColo、柊人、uyuniら、広義のヒップホップやブラック・ミュージックを感じさせながらも、それぞれキャリア、活動拠点、スタイルの異なる5組が登場。独特の世界観、個性の強いラインナップとなった。

Text by Takazumi Hosaka


A-FANG

(1)簡単な自己紹介をお願いします。

札幌出身のヒップホップ・クルー、NORTH PRIDEのA-FANGです。1998年の21歳。生まれも育ちも札幌の珈琲と自然大好き野郎です(笑)。

(2)音楽活動を始めたきっかけは?

小6の時、兄からAK-69を勧められ、どハマりしました。それから幅広く聴くようになり、中3の時にAKさんのライブを初めて生で観て、鳥肌が立ちました。それがきっかけで絶対音楽やろうと決め、リリックも頭悪いなりに考え、もがき続け、高3の秋にやっと初めてマイクを握りました。

(3)今の音楽スタイルに影響を与えたアーティスト、作品などを教えて下さい。

自分に音楽を教えてくれたのはAK-69さんですが、その後も多くのアーティストに影響を受けました。グループとして個人的に影響を受けた曲はD12の「40 Oz.」です。

そして、身近に賀賀というラッパーがいて、中学の頃から常に音楽について語り合ったり、2人でサイファーしたり、ケータイでRECした仲なのでスタイルは違えど、賀賀からも吸収してます。彼の音楽も是非チェックしてみて下さい。最近はラッパーではないですが、miletさん、ロザリーナさんからインスピレーションを貰ってます。

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

金がモノを言う社会や政治家の嘘や誤魔化しも罷り通るような腐った世の中だなと感じ、そんな腐った世の中からは目を背けて、中指を立てて逃げ出したいけど、ここには大切な人がいるし、まだ捨てられないなって思いました。ちょっと表現は大袈裟かもしれないけど、「こんな世の中にも価値を置けました」っていう内心を曲にしました。

(5)今後の展望は?

来年から東京で活動する予定なので、地元を愛する思いと新たな地で仲間と飛躍し、自分たちの音楽を皆に聴いてもらえる様に頑張ります。正直、自分自身のジャンルはどうでもよくて、表現したいこと、発信したいことをメッセージとして、自分なりの芸術として形にしたいと思ってます。そして、音楽だけでなく自分はデザインも独学で勉強中なので、SNSなどチェックしてください。それと、札幌のヒップホップ・シーンもなまら熱いんで、全国に凍てついた熱い街“札幌”をNORTH PRIDE(SHOTIME、AIR、ReiT、A-FANG)と札幌の仲間たちと発信していきます!!!
基本的に洋楽ばかり聴いてきましたが、影響という意味では安室奈美恵さんの存在は自分の中で大きいです。いつかこんな風になりたいと夢を持たせてくれた存在です。ラップで影響を受けたのはm-floのVERBALさんです。(NANAMI

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

普段から私たちはよく飲みに行く仲なのですが、前々から「なんか曲一緒にやりたいよねー!」って言ってて。そしたらある日、Cikahが弾き語りのデモを送ってくれて、「めっちゃいいやん!」ってなって私がそこにラップを乗せてという流れであっという間に曲ができました。(NANAMI)

私たちが歌う一曲目は東京をテーマに書きたいなと。大人になる過程で様々な事を諦めたり手放したりしますが、これだけは譲れないものが一つあったっていいと思うんです。全ての言いたいことはラストの「夢ばかりみてもいいじゃない? 履き潰してたわたし脱ぎ捨てて」に込めました。ラップ・パートはNANAMIに担当してもらい、可愛さや強さが存分に出ている所もお気に入りです。(Cikah)

(5)今後の展望は?

NANAMIとわたしだから歌える歌を沢山書いていきたいです。あとは身体が揺れるような楽曲がすきなので気持ちいい歌を生み出して、沢山の人が揺れてくれるようなグルーヴで、フェスとかのステージに立つことを目標とします! 夏に合うと思うんですよね。(Cikah)

同じく! 今なかなかライブできないですけど、フェス出たいですね。沢山のお客さんと一緒に踊りたいです。まだMAHOUのSNSがないのですが、個人でそれぞれやってるのでぜひチェックしていてもらいたいです。(NANAMI)

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

元々2年前ぐらいに自分のアルバムに入れる曲として途中まで作っていて、その後展開が思いつかず放置していた曲でした。何とか形にしたいと思っていたので、今回の企画を知って完成させました(必要なのは納期だったのかも知れません)。

最近個人的に気に入ってるJフュージョンみたいな音色のギターをちょいちょい入れているので、その辺が聴いていて気持ち良いかなと。敬意を払ったり敬意を得ることでストレスって減らせるんじゃないかなと思い、タイトルをつけました。

(5)今後の展望は?

音楽の仕事をもっと増やして、その状態を維持できれば良いなと思っています。ゲーム音楽の仕事もしてみたいです。あとは自分の曲を作り続けていきたいです。ライブは普段はしないのですが、今はフィンガースタイル・ギターが楽しいので、上手くなったらオープン・マイクとかでやってみたいと思います。

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

featuringしているEmoh lesとは、東京に住んでいる時によく音楽で遊んでいたのですが、昨年、久しぶりに昔のように遊ぼうという話になり、当時僕が住んでいた岡山の家に招待しました。そこで何日間か制作したり、自然の中で遊んだりしていくうちに、「自由に生きたいね」というテーマで曲ができていきました。

(5)今後の展望は?

帰ってきた沖縄では本当に音楽仲間に恵まれており、現在はProd .by CHOUJIでEPを制作させてもらっています。石垣島で……という夢もあるのですが、まずはアーティストとして知って頂くことを目標にしています。今後もジャンルにとらわれず、その時々のベストなスタイルで制作に取り組みたいと思っています。
バンド活動にストレスばかり感じており、EDMやヒップホップ、オルタナティブなどを聴き始める。大学から上京して周りに音楽活動をしている人が多く、一緒に曲を作らないかと誘われたのがきっかけで現在の名義で活動する決意をした。

(3)今の音楽スタイルに影響を与えたアーティスト、作品などを教えて下さい。

アーティスト、Have a Nice Day!は現在の音楽スタイルに影響を与えてくれた。歌詞の言葉選び、感情的な歌い方、メロディーの中毒性にすごく惹かれたアーティストだ。初めて聴いた曲は「Blood on the mosh pit」。この曲が書かれた背景のストーリーも含めとても大好きな一曲。
また、映画『チワワちゃん』では「僕らの時代」という楽曲でHave a Nice Day!は参加していた。この映画は岡崎京子の漫画をもとに二宮健監督が制作した作品なのだが、わたしの好きな方たちが多く参加している作品でとても刺激を受けた。昨年公開した自身の作品「forever young」はこの映画に感化されて制作した楽曲。

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

今回の作品、「still bright」は散歩をしている時に制作することを決めた。

散歩をするのが好きで夕方や深夜に外を歩いているのだが、夕方は近所から下校中の子供の声がしたり、美味しいご飯の匂いがしたり、17時頃になれば無線で「夕焼け小焼け」が流れたり、嫌なことも忘れられそうな平和な日常と今日が終わっていく切なさを感じる。

子供の頃に見た夕焼けとエピソードはなんとなくリンクして頭に染み付いている。誰にもバレないように泣いた日も朱の空は影にして秘密にしてくれた。

1日の終わりに聴きたくなるような楽曲を目指して制作した。

(5)今後の展望は?

自分の楽曲を聴いてくださってる人への感謝を忘れずに、自分の世界観を大切にした作品をこれからも作っていきたい。

Spincoaster

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