LeolaとJAY’EDが贈る究極のウェディ
ングソング、人々の心を癒す一曲に込
めた強い想いとは？

LeolaとJAY’ ED。LDHが誇るソロボーカリスト&ソングライターとして活動する二人ががっちり手を組み、究極のウェディングソングとして世に送り出すのがLeolaの最新曲「ふたり feat.JAY’ ED」だ。音楽性もキャリアもキャラも違う二人が、それぞれの“結婚観”を深く見つめて作り上げた歌詞とサウンド。それはコロナ禍の中で疲れがちな人々の心を癒すように、きっと優しく柔らかく響き渡るだろう。この一曲に込めた強い想いについて、二人の自宅をリモートで繋いで語ってもらった。

今までは本当に大事な関係というものがあんまり見えてなかったけど、今回のコロナで、深いところで本当に繋がっていたかった人に気づけたと思う。

――曲の話に入る前に、二人の初対面はいつ頃でしたか。

Leola：4年くらい前で、JAY’ EDさんが事務所に移籍された時です。

JAY’ ED：そのタイミングで初めてLeolaさんと会って、そこからは事務所仲間として、プライベートでもちょこちょこ会ったり、交流する機会はありましたね。

Leola：イベントでよく一緒に出させていただいたり、会食とかそういう場面でもお会いしますし。共通の知人がすごく多いことがわかって、飲んでるところでばったり会ったこともありました。

JAY’ ED：いろんな場所で会いましたね。

Leola：生息区域が似てるんです(笑)。

――Leolaさんにとっては、JAY’ EDさんはボーカリストの先輩。

Leola：大先輩です。学生の頃から存じ上げていますし、青春の曲がいっぱいありますし、最初にお会いした時は“うわー、JAY’ EDさんだー”という感じでした。

JAY’ ED：なんか照れますね……。でも僕からすると、事務所の先輩なんで。

Leola：いやいや！ 入った順だけですよ。

JAY’ ED：お互いソロアーティストで、事務所の中にソロが少ない中で、話す内容だったり、共感する部分はあると思います。

――JAY’ EDさんにとっては、“新しい感性の若い子が来た”という感じだったんですか。

JAY’ ED：まあ、そうですね。年齢的な部分で言うとそれはありますけど、でも正直年上とか年下とか、あとからデビューしたとか、そういう感覚はなくて。彼女の作るものに対して“自分と一緒にやったらどんなものになるかな？”という感じでしたね。

――今回の「ふたり」という曲、がっつり共作になっています。どういうふうに作ったのか、すごく興味があるんですけど、そもそもどんなきっかけで始まったプロジェクトなのか。

Leola：JAY’ EDさんと一緒に楽曲を作ってみたい気持ちはずっとありました。JAY’ EDさんの楽曲も大好きですし、最近楽曲提供をよくされていて、幅の広さがすごいなと思っていたので。私もジャンル的には、あまりJAY’ EDさんのやられていないジャンルをやってるつもりなんですけど、そこにJAY'EDさんのエッセンスが加わったらどうなるんだろうな？という興味があって、“やってみたい！”と思っていました。去年の夏にたまたまご一緒して飲む機会があって、その時に“今だ！”と思って、酔った勢いでJAY’ EDさんに「来年一緒に曲作らせてもらえませんか？」というお話をして、「やろうよ」っておっしゃっていただいたので、年始にあらためて「一緒にやらせてください」というお話をしたんですけど、飲みの席での話だったので、JAY'EDさんはほぼ覚えてなくて(笑)。

JAY’ ED：いやー、あれは確か二軒目ぐらいの店で、出来上がりすぎてて(笑)。断片的にしか記憶がなかったんですよね。でも後日またオファーをいただいた時に、もともと「一緒にやりたいね」という話はしてたと思うので、実現できて良かったなと思いますね。

――そういう飲みの席でのアプローチって、よくあるんですか。

JAY’ ED：飲みの席で「何かやりたいね」という話はよくあるんですけど、そこから形になることはそんなにないかもしれないですね。その場の話で終わることが多いので、そういう意味でも良かったです。

Leola：ありがとうございます！

――そこから具体的に曲作りに入っていった。

Leola：一緒にやらせていただくことが決まって、セッションするためにスタジオに入ろうかということになって。私からオファーさせていただいたので、どういう曲がいいか、ある程度アイディアは持って行こうと思っていて、「ウェディングソングを作ってみたいと思ってるんですけどどうですか」という感じで提案させてもらって、JAY’ EDさんが同意してくださったという感じです。

――JAY’ EDさん覚えてます？

Leola：そこはさすがに覚えてますよね(笑)。

JAY’ ED：酔ってなかったので、そこはなんとか(笑)。でもラブソングをしばらく書いてなかったので……いろんなアーティストに曲を書いているんですけど、ラブソングというよりは攻撃的な曲も書いたりしていたので、“今ラブソングを書けるかな？”ってビビってる自分もいたんですけど、もう一度チャレンジしたい気持ちもあって。いい機会をいただたいた気持ちになりましたね。

――Leolaさんがウェディングソングを選んだのは、今まで持ち歌になかったから？

Leola：そうですね。どちらかといえばティーン向けの歌はたくさんあるんですけど、大人っぽい楽曲は最近やっと書き始めたので。ウェディングも、実際同世代の人がどんどん結婚していってるから、すごく身近に聞くようになったワードなんですけど。すごく大きな出来事だし、まだ経験していない自分をそこにどう織り込んでいけばいいのか？とか、生半可な気持ちでは書けないなと思っていて、それで今まで1曲もなかったんです。ウェディングソングでよくあるのが、女性側の歌、男性側の歌で、でも結婚は二人でするものだから、女性と男性がデュエットで歌ったらもっと素敵な曲になるんじゃないか？と思ったので、「JAY’ EDさんとならできるかも」という感じでした。

JAY'ED：僕は過去にも男女でデュエットする曲をけっこう作ってきているんですけど、結婚というテーマでは初めてなんですよ。今までのデュエットは切ない曲が多かったので。結婚というテーマは、自分自身の曲では歌ったことがあるんですけど、その当時は結婚してなくて、今は結婚していて、あらためて今の自分が書くウェディングソングはどうなるだろう？という楽しみがあって、面白そうなテーマだなと思いましたね。

――経験者と、まだ憧れの段階にいる人のデュエット。歌詞は具体的に、どういう書き方を？

Leola：ワンコーラス目は私がメインのラインが多くて、コーラスでJAY’ EDさんに出てもらおうという感じだったので、自分の部分は自分でまず書いて。でもせっかく二人で歌うから、「女性が歌ったことに対して男性が返事をするように歌ってくれたら素敵ですよね」と思って、私が先にワンコーラスめを書いて、JAY’ EDさんがあとから応えてくれる感じで進めていきました。

――Leolaさんにとって、この歌詞で描いている結婚観って、自分の理想だったりするんですか。

Leola：もう、理想でしかないです。この数年で結婚する友達がめちゃめちゃ多くて、プロポーズの話とかよく聞いていたんですけど、本人の理想通りのプロポーズをしてもらった子ってあんまりいなくて。中には、やり直しさせちゃう子もいて。

――何ですか、やり直しって。

Leola：みんな憧れるのが、指輪の箱をパカッと開けるやつで、それをやってもらいたかったけど「指輪も用意してないのにプロポーズされちゃった」みたいな。で、一緒に指輪を見に行って、「もう一回これ（パカッとあける）やって！」って彼にさせるとか(笑)。2、3回やらせてる子とかもいて(笑)。

――あはは。面白い。

Leola：だから、理想は叶わないにしても、もうちょっと男性側が主導権をがっちり握って、「俺についてこい」ぐらいの感じで言ってくれてもいいんじゃないかな？って私は思うから。やっぱり今、女性が強いと思うんです。その強さみたいなものはエッセンスとして歌詞に入れつつ、でも結局はJAY'EDさんの男らしさで引っ張って行ってもらえるような歌詞にしたくて。JAY’ EDさんには男らしい言葉をチョイスして書いてもらったので、本当に私の理想って感じです。「こういう会話をプロポーズの時にしてたら素敵だよな」みたいな感じです。

――サビの歌詞にあるように、「僕が君を守るよ」と言ってほしい。

Leola：言ってほしい！ 言って～！(笑) 女子はみんなそうだと思いますよ。なので“この曲の中では言ってもらおう！”みたいな。

JAY’ ED：たぶんね、僕もLeolaさんの友達の旦那さんのような、あんまりうまくできなかったほうなので……(笑)。あとから指輪を買いに行く感じだったので。

Leola：あはは。でも多いんですよ。

JAY’ ED：そんな僕が“君を守るよ”と歌うなんて、変な話なんですけど。あらためてそういう意思を歌詞の中に入れられたらいいなと思ったし、もっとこういう理想に近づければいいなという気持ちはありました。でもいくつかの歌詞の中で“これはちょっと恥ずかしいかな”というものもあって。

――それはたとえば？

JAY'ED：最後のほうの、《キスをした》のところとか。

Leola：2コーラス目に、《それを見た僕は思わずキスをした》というラインがあるんですけど。そこは二人で考えてて、《それを見た僕は》のあとどうする？と言う話になって、私が「キスです！ キスしましょう！」と言って。

JAY'ED：その部分は音が抜けて一人になって、その言葉を言うんですけど、すごい照れちゃうんです。

Leola：最後まで「これ、ほんとに“キス”にする？」って言ってましたよね。

JAY’ ED：でも「それで行こう」と腹をくくりました(笑)。理想の男性になれたらいいなと思ったので。

Leola：いいと思います！

――そんなロマンチックな理想のプロポーズの歌ですけども。僕、好きな一行があって。二人でいることが自然なことになっていくけど《それが当たり前じゃないってことを忘れないで》という、Leolaさんの歌うワードがすごくかっこいいなと。

Leola：ありがとうございます。そこが現代の女性の強さというか、全部を男性にゆだねないところがあって、そういう人は多いと思うんです。今は結婚しても共働きで、平等な感じじゃないですか。そうなった時に、女性のほうが自由にやっている男性をキュッと締めてる部分があるんじゃないかな？と思って。ただ男性にゆだねるだけじゃなくて、と言う部分を出したいなと思って書いたフレーズです。

――そんな歌が、七夕の日に配信というのもロマンチックでいい感じ。

Leola：それはスタッフさんに“ありがとうございます”ですね。ロマンチックな日になりました。

――今、みなさん気持ちが沈むことも多い日々だと思うので。こういう理想の恋愛の歌はすごく心が和むから、タイミングはすごくいいと思います。

Leola：良かったです。

――ちょっと大きな話になりますけど。コロナ禍の今、アーティストとしてどんなことを思っているのか。

Leola：今回のコロナで私が感じたのは、みんな言ってると思うんですけど、今まで何も考えずにいろんな人とコミュニケーションが取れていたから、本当に大事な関係というものがあんまりはっきり見えてなかったんだな、ということに気づけたというか。こういう状況になって、「じゃあリモート飲みしよう」ということになった時に、誰と飲みたいかとか、誰と連絡を取りたいかとか、深いところで本当に繋がっていたかった人に気づけたと思うんです。だから今、この曲はウェディングがテーマなんですけど、“愛”というものを歌っているので、やっと会えた大切な人への愛というものも、重ねてもらえたらいいのかなと思います。簡単に誰かに会えないから、会えた時に二人で何をするか、何を話すか、何を感じるか、というところにイメージを持って行ってもらえたら、この曲もウェディングだけじゃない楽しみ方というか、聴き方もあるかもしれないなと思います。

――みんな、本当に大切なものは何か？について、考えるようになりましたよね。

Leola：そうですよね。思ってもなかった人とすごい連絡を取ってたりとか、「意外に私、ここが安心してたんだ」とか、それも気づけたりしました。いいこともあったなって今は思ってます。

JAY’ ED：これは音楽仲間でよく話すことで、先が見えないことがいっぱいあると思うんですけど、ただ今回のように音楽を配信できるということは、アーティストとしてうれしいことですし、まさに今回の曲のように、こういう大変な時期に少しでもみんなをハッピーにさせるような、ほっこりさせられるようなものをリリースできるのはいいなと思ってます。リスナーの人たちにこの曲を聴いてもらって、ちょっとでもこの状況を忘れるような曲になったらいいと思いますし、僕もアーティストとして今後もっともっと制作していったり、今だからこそやれることを探している感じですね。たとえば、家で作業することが多いので、今までだったらスタジオで人に任せていたことを、自分自身で勉強してやってみたいと思っています。

――そして今、こういう時期だからこそプロポーズしようという男性も、きっといるんじゃないかなと。

Leola：増えると思います。恋人同士も、自粛期間中に会えなかった人がすごく多いじゃないですか。この先も、すぐにこの状況が変わることはないと思うし、そんな時にお互いに支え合っていきたいと思う人は増えると思います。

JAY’ ED：確かに。

――リスナーのみなさんにとって、いろんな意味で、始まりの曲になればいいなと思います。

Leola：本当にそうです。

――最後に、お互いの今後の活動で、今言えることがあればぜひ言っておいてください。

JAY’ ED：僕自身は今後もアーティストに曲提供をしていきながら、そろそろ自分自身も曲をリリースしていきたいと思ってます。できればですけど、英語と日本語の曲を両方作っていきたいなという気持ちがすごく強いです。英語は自分のアイデンティティの一つですし、今の世の中で、世界に対しても自分が何を発信できるか？という、“日本人のアーティストでこういう曲を作れる人がいる”というところで、一度戦ってみたいなという気持ちがあるので、英語の曲も作っていきたいと思ってます。でも英語も使いますけど、日本人だからこそ、日本の良さもその中にはバランスよく取り入れたいんですね。世界をイメージして作るからこそ、日本の良さを取り入れられたらいいなと思っています。

――楽しみです。

JAY’ ED：頑張ります。

――Leolaさんは？

Leola：今年のリリースはこの曲が1曲目になったんですけど、実はほかにも新曲を作っているので、それを出せたらということと。あと、今回の楽曲もそうなんですけど、もともと今年からサウンドを変えていきたいなと思っていたんです。この「ふたり」という楽曲はアコースティックギターが基調になっているので、そんなに変化しているふうには感じられないと思うんですけど、ちょっと打ち込みの音を増やしてみたりとか、そういう挑戦も今年はやっていこうと思っていて。第二章じゃないですけど、今までやってきたこととはちょっと違うことにチャレンジしていきたいなと思っています。

――それは楽しみ。ちょっと大人になった……とか言うと失礼だけど。

Leola：いや、でもまさにそんな感じで、年相応な曲をもっと作っていきたいなと思っています。

――楽しみです。そしていつか、たとえばこの「ふたり」の後日談の曲でも作って、“ふたりはこんなふうに幸せに暮らしています”という曲を歌ってくれたらうれしいなと。

Leola：それも素敵だと思います。

――また二人の声を聴かせてください。

JAY’ ED：ありがとうございます。頑張ります。

取材・文＝宮本英夫