CHiCO with HoneyWorks「決戦スピリット」が魅せる「熱意」とは

CHiCO with HoneyWorks「決戦スピリット」が魅せる「熱意」とは

CHiCO with HoneyWorks「決戦スピリ
ット」が魅せる「熱意」とは

勝利を欲しがる「エゴイスト」達の熱意

2020年から放送を開始した、大人気スポーツアニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』。
第4期では、第3期の続編にあたる『全日本ユース強化合宿編』に加え、ついに全国舞台へと駒を進めた烏野高校の奮闘を描く物語となっています。
そのED曲を務めたのが『決戦スピリット』です。
【特集】飛べ!全国の頂へ!「ハイキュー!! TO THE TOP」!
https://utaten.com/specialArticle/index/4746
楽曲制作者は、若者を中心に熱い支持がある大人気ユニット『CHiCO with HoneyWorks』。
バレーにかける熱い想いや青春をカッコよく、パワフルに歌ったこの楽曲に込められた内容に迫ります。
始まりの歌詞は、勝つことに貪欲な「エゴイスト」達の姿です。
「勝ちたい」ただその一心に、試合という名の勝負に臨む人達の姿が想像できます。
アニメ『ハイキュー!!』は、バレーに情熱を注ぐ「バレー部」の青春物語です。
つまりここでいう「エゴイスト」とは、その部活動に精を出す学生部員のことでしょう。
この貪欲な思いを部員たちが持っているということになります。
しかし、ただの貪欲ではありません。
「神様の助けなどいらない」という歌詞からは、自分の力で勝利を掴みたい、まっすぐな熱意が伝わってきます。

決戦スピリット 歌詞 「CHiCO with HoneyWorks」
https://utaten.com/lyric/qk20020087
続く1番Bメロの歌詞からも、熱い気持ちが伝わってきます。
その反面「影」や「現状の限界」といった歌詞が歌われていることから、そこには大きな障壁も存在しているようです。
だからと言って、それが熱意を冷ます理由にはなりません。
勝ちに貪欲な彼らは、この壁すらもチャンスに切り替えようとしているのです。
最後の「舞い上がれ」という歌詞は、ボールを追って飛びあがるバレー部員を彷彿させるだけでなく、彼らの勝利にかける熱意そのものを表現しているように見えます。
貪欲なまでに勝利を欲しがる「エゴイスト」=「部員たち」。
1番の歌詞から見えてきたのは、そんな勝利への熱意でした。
選手だけではない。応援をする人々から送られる熱意

Cメロでは、部員たちを鼓舞するような歌詞が歌われています。
決戦スピリット 歌詞 「CHiCO with HoneyWorks」
https://utaten.com/lyric/qk20020087
勝利の為に彼らが乗り越えて来た「影」や「現状の限界」。
それを通して得てきた経験が、確かに彼らの力の糧になっていると歌っています。
同時に、彼らの経験や勝利への熱意に、敬意を払う姿勢も感じられます。
ここで思い浮かぶのがマネージャーの存在です。
部活というと部員ばかりに目が行きがちになりますが、影から彼らを支えるマネージャーもいるのです。
ハイキューでもその存在は色濃く描かれており、なくてはならないキャラクターとして存在しています。
このCメロは、そんな彼らを影から支える人達からの応援。
そこに込められた思いが表現されていると感じます。
そう捉えると、間に挟まれるコールは、まるで声を張り上げて応援をしているように見えてきませんか。
部員たちだけでなく、応援する人々の熱意。それがこのCメロから見えてくるのです。
音楽という熱意による最強の部活青春ソング

これまでの努力、培ってきた経験。
その全てを糧に挑む試合という名の「戦場」。ここまで来た以上、もう怖がっている暇も恐れている暇もありません。
どんな逆境的状況にも屈せず、最後まで勝利を得られる事を信じて戦うしかありません。
そんな彼らの昂りが、この大サビで歌われています。
決戦スピリット 歌詞 「CHiCO with HoneyWorks」
https://utaten.com/lyric/qk20020087
かつて味わった「敗北」。己の努力を嘲わらってきた他人の言葉。
それらが脳裏によみがえりながらも、勝利を掴みに行く姿は「エゴイスト」にふさわしいといえます。
清々しいまでに「勝利」という一点に全てを注ぐ熱い姿となっています。
そんな彼らの思いを乗せた最後の歌詞がこちらです。

決戦スピリット 歌詞 「CHiCO with HoneyWorks」
https://utaten.com/lyric/qk20020087
他人からしたら「不可能」な事すら、勝利を諦める理由にはならない。
きっぱりとした物言いで楽曲をしめる歌詞からは、そんな思いが充分に伝わってきます。
部活はあくまで学生が学業の傍らに行うもの。彼らの全てではありません。
ですが、彼らにとっては全力を尽くすに値するもの。
たとえ1日の数時間しかない練習時間だって、一生のほとんどを費やしていると当時は思うものです。
それは音楽においても同じようなものだと思います。
実際にその楽曲が奏でられるのはたったの数分間程度。
しかし、その数分間の為に何時間、何日とかけている制作者の強い熱意がそこにはあるのです。
この楽曲がとてもパワフルに熱意が伝わってくるのは、制作者の熱意が詰まった「音楽」というジャンルを通して人々の心へ語りかけているからなのでしょう。
単なるアニメのED曲ではありません。
「音楽」と「部活」一見、似ていないようにみえる2つの熱意が融合して生まれた、最強の青春ソング。
それが『決勝スピリット』なのです。

TEXT 勝哉エイミカ

UtaTen

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