L→R 十九川宗裕(Ba)、平部雅洋 (Vo&Gu)、前田将司 (Dr)

L→R 十九川宗裕(Ba)、平部雅洋 (Vo&Gu)、前田将司 (Dr)

【reGretGirl インタビュー】
衝動的な失恋ソングから
俯瞰で自分の心象を描く
大人の表現へ

恋の渦中とそれが終わっていく痛みや、それでも諦めきれない想いを赤裸々に綴ってきたreGretGirl。“失恋三部作”でロックバンドというジャンルを超えた共感を集めてきた彼らが初のシングルをリリースした。情景が浮かぶような表現に磨きをかける今、ソングライターの平部雅洋(Vo&Gu)にメールインタビューにて変化と不変な部分を尋ねた。

春の歌を作りたいと思い、
“春っぽさ”を意識して作った

随分時間が経ってしまいましたが、昨年の『「coming soon」ツアー』は全13カ所がソールドアウトになりましたが、その気持ち、そして手応えはいかがでしたか?

一番最初に感じたのは“寂しい”でした。しかし、この“寂しい”にこのツアーの良さが詰め込まれている気がします。終わってしまったことを嘆いてしまうほど充実し、同時に相当な手応えを感じたのだと思います。

「my」(2017年12月発表のミニアルバム)「take」(2018年10月発表のミニアルバム)「soon」(2019年9月発表のミニアルバム)という“失恋三部作”を全てリリースした上で行なったツアーの意味を振り返ってどうとらえていますか? 例えば、ツアーをしてみて改めて曲の持っている強さに気づいたとか。

三部作の“失恋”という縛りがあったおかげでライヴの運び方、セットリストの組みやすさ、自分たちの強みが何なのかを知ることができました。同時にこれからは失恋以外にも着手し、新たなステージに挑みたいとも思いました。

今回の「スプリング」はテンポ感、サウンド、ゆったりしたアンサンブルなど、明らかにreGretGirlの新章だと感じました。平部さん自身はどんな心境で書いた曲なのでしょうか?

自分的には新しいことをしたという思惑はなく、たくさん曲を生み出すようになり、バンドとしてアレンジ力が向上していると思っています。

この曲は完全な書き下ろしですか? また、リリース時期も念頭においた曲、歌詞作りですか?

この曲は実は何年も前から火種みたいなものがあって、それを今回に当てがいました。

―曲調、テンポ、コード、書きたい内容、何が最初にありましたか?そしてそれをどう膨らませていきましたか?

春の歌を作りたいと思い、“春っぽさ”というのをかなり意識しながら作っていきました。今までにあまりないやわらかいコード感、温かさと切なさを感じさせるミドルテンポを特に意識しています。

これは想像ですが、2年に渡る春が描かれているのかなと思いました。《長い髪をうしろにまとめて》は就活する彼女、《髪は短く切れらていて》の彼女は社会人になってから。いかがでしょう?

それはご想像にお任せします(笑)。

また、この女性の髪型に込められた比喩もしくは表現されているものとは?

これは僕の偏見なんですけど、女性って自身の環境の変化を迎えた時、まず髪型を変えると思ってるんです(笑)。新しいことに挑戦したい時、恋人と別れた時…少なくとも僕の元恋人はそうでした。実際に久しぶり会った時髪が短くなってて、“もうあなたの知らない新しい私なのよ”と言われている気がしました。

終わってしまった恋だけでなく、彼女と自分の今についての曲なのかなと思いました。そこに込めたこの曲ならではの歌詞の達成感があれば教えてください。

新しい環境に身を置くことになった“変わっていく彼女”と、いつまでも同じぬるま湯に浸かり続ける“変わらない僕”を対比させることによって、“彼女がいなくなってしまう嘆き”と“いつまでも変われない自分への嘆き”のふたつを一曲にうまく表現できたのではないかと思います。

とても切ない曲であることは変わりませんが、ヒリヒリするような痛みから変化してきていると思います。平部さんとしては“こういう歌詞も書けるようになった”、もしくは“自然とそうなってきた”どちらでしょう?

今までは衝動的な内容のものが多かったのですが、良い意味でその衝動が薄れ、俯瞰的に自分の失恋を描けるようになったのではないかなと思います。少し大人になってしまったのかなとも感じます(笑)。

バンドアンサンブルもじっくり聴かせることに成功していると思います。そんな3人のミュージシャンとしての成長はどんな部分だと思いますか?

経験値がジワジワ増え続けている結果だと思います。常にいろいろなアーティストの楽曲に触れ、“こんなアレンジもあるのか!?”とか“このコード感いいな”とかインプットをし続けているので、自ずとアウトプットの仕方に幅が出るようになっているのではないでしょうか。

平部さんのことをとてもよく分かっているメンバー。この曲についてふたりはどんな感想を持っているのでしょうか?

本人たちからどう思っているか訊いたことはないんですけど(笑)、楽曲制作へのやり甲斐などは日に日に濃く感じているのではないかと思います。僕の作ってきたものに文句を言われたことはないので、相当信頼してくれていると感じています。

初めてのシングル、その表題曲はreGretGirlにとってどんな意味を持っていますか?

ぶっちゃけてしまうと“初めてのシングル”というのはあまり意識はしていません。自分たちの出せる全力をぶつけることは、バンドを初めてた時から意識し続けています。ミニアルバムを出そうが、フルアルバムを出そうが、そこはあまり変わらないと思います。
reGretGirl
シングル「スプリング」

OKMusic編集部

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