踊Foot Works、テラハで流れていたお
洒落ヒップホップ

ヒップホップだけでもバンドだけでもな
いドープでポップなサウンド奏でるグル
ープ、踊Foot Works

踊Foot Works(読み方はオドフットワークス)は3人組のヒップホップグループです。メンバーはまだ20代半ばでありながら、グループのアイデンティティを生かした音づくりで人気を集めています。ボーカルのペコリによる歌詞は詩的で一本の映画を見ているような感覚に陥ります。

踊Foot Worksとは?

メンバーは3人で、ラッパーのPecori(ペコリ)年齢は25歳。リリックでは聴き手にバレないように自分の主張を言うことを意識してるとコメントしてます。通常、ラッパーは自身の経験した出来事をリリックに落とし込むのが一つのマナーになっていますが、Pecoriはエゴを押し付けたくはないという信念のもと、メッセージをあえて砕き、フィクションにしてリリックに落とし込んでいます。そのため歌詞が映画のように立体的に再生される趣き深さがあります。
ギターのTondenhey(トンデンヘイ)は24歳です。グループのなかでもトラックメイカー的な役割を担っています。絶妙なバランス感覚を持っており、その曲に必要かどうかを判断してあえてギターを入れないという選択肢を取ることも。
ベースのSunBalkan(サンバルカン)23歳。6弦ベースを使用しており、妖しくファンキーでありながらもカラフルなビートを奏でます。またインストゥルメンタルバンド1inamillionとしても活躍しています。
グループ名に特に深い意味はなく言葉のもつ響きを優先して決定しました。

踊Foot Worksが活動を始めたのは2016年。チャンス・ザ・ラッパーがネット上に無料で曲をアップロードしたことに憧憬して2017年3月に1stフルアルバム「ODD FOOT WORKS」を無料でダウンロードできるように配信しました。これを機に多くの人に知れ渡り、少しずつ人気に。その後、音楽ライターの三宅正一が立ち上げたレーベルQ2 Records(キューツーレコーズ)に所属。Q2 RecordsにはBase Ball Bear小出祐介によるプロジェクト、マテリアルクラブも所属しています。

ファッションと結びつきも深く、セレクトショップ「H>FRACTAL」のコラボレーションも果たしました。その第1弾アイテムとしてTシャツとロングスリーブTシャツが発売され話題に。モデルにはPecoriが起用されました。

前記したように踊Foot Worksはリアルをそのまま歌詞に反映するでも、ヒップホップ特有のサンプリングカルチャーに乗っかるでもなく、メンバーによる生命力が溢れる演奏に極めてストーリー性の高い抽象的なライムを乗せており、ヒップホップグループでありながらも既存のフォーマットに収まらない異端さを持ち合わせています。ヒップホップ、ロックバンド、どちらでもあるといえるトリッキーなごちゃ混ぜ感がスリリングでドキドキします。

youtubeにあるおすすめの曲

「KAMISAMA」

エロいようでエロくないようでエロいサウンドが妖しく輝く曲。MVではグロテスクなシーンが様々な形で表現されており、難解で詩的です。
サビでのペーソス漂うメロディーラインと、ちょっとナイーブなリリックが心に引っかかりを残します。「KAMISAMA」から「メスゴMIRROR」へとシームレスに繋がっていくところがクール。

「GOKOH feat. オカモトレイジ」

OKAMOTO’Sのドラム、オカモトレイジが参加しているナンバーです。
ヌーディーなサウンドと、Pecoriによるラップとの緩急が曲にメリハリを与え、オカモトレイジの歌声も絶妙なスパイスとなっています。
ヒップホップアーティストとしてのリスペクトを込めてなのか、アビイロード、息も、Diggy-MO’で踏んでいるライムが見事。

「逆さまの接吻」

ロックテイストに仕上げられた曲です。
ベースのボトムが太くグルーヴィで、ギターのサウンドも鋭利に尖っていてメロディーラインがドープ。インストだとしてもめちゃくちゃカッコいいのですが、Pecoriによるアブストラクトなリリックは歌詞というより詩としての言葉遊びが芸術的で、言葉の糊代の広さを感じます。

「髪と紺 (feat. AAAMYYY)」

Tempalayのメンバー、AAAMYYYとフィーチャリングしたナンバーです。TondenheyはAAAMYYYのサポートメンバーとしても活躍しています。落ち着いたPecoriのラップと憂いを含んだAAAMYYYの綺麗な歌声のハーモニーが儚くも美しいです。メロウなビートが心に染みます。
またアルバム「GOKOH」のミックスを担当したのはRHYMESTERやECD、PUNPEEKANDYTOWNなどの作品にエンジニアやプロデューサーとして参加したillicit tsuboiで奥行きのあるサウンドになっています。

踊Foot Works、テラハで流れていたお洒落ヒップホップはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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