たりないオトナの音無き叫び Creepy Nuts「オトナ」

たりないオトナの音無き叫び Creepy Nuts「オトナ」

たりないオトナの音無き叫び Creepy
Nuts「オトナ」

四苦八苦しながら生きるオトナへ
イントロも歌詞も重くシリアスなフレーズから始まるこの曲は、Creepy Nutsが2020年2月にリリースした『オトナ』という曲です。
等身大の葛藤、焦燥感にスポットを当てた歌詞が特徴の『オトナ』は、現在テレビ東京系列で放送されているドラマ『コタキ兄弟と四苦八苦』のオープニングテーマに決定したことでも話題となりました。
ドラマのタイトル通り、日々の生活に“四苦八苦”するオトナの感情の機微を描いたこの曲の歌詞の魅力を紐解いていきます。
オトナになる、ということは…

オトナ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/nm20020508
滝藤賢一演じる古滝二路をモデルとして書かれたという『オトナ』の歌詞は、自らを卑下するような言葉が次々と紡がれていきます。
オトナ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/nm20020508
“大人”になっていく中で、様々なものを捨てたり諦めたりしていくことは避けられないことかもしれません。
若かった頃に抱いていた大志も誇りも全て捨ててしまった今を、卑下しているように思える歌詞に共感できる大人は多いのではないでしょうか?
オトナ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/nm20020508
羅列されるモチーフはみな、廃れた日々を鮮明に連想させます。
「見つかったのに嬉しくないな」というフレーズは、大人になる前はこういったものが見つかると嬉しかったのに。という逆説的な意味を受け取ることができると思います。
その逆説的な意味からは、一種の悲しさを感じますね。
「たりないふたり」からずっと変わらないメッセージ

オトナ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/nm20020508
“オトナ”になってしまった自分を卑下するのは、一種の諦めにも似た気持ちと自分を守るための意味があるように思えます。
つまり、自分を卑下することで「私はどうしようもない人間なのだから下の下の下でもしょうがない」というように自分を守っているのかもしれません。
『オトナ』の歌詞で描かれる人間像は、どんな人にも存在する“弱さ”にスポットを当てた姿なのではないでしょうか。
オトナ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/nm20020508
プライドを捨てることで大人になる方法を選んでしまう。
そんなやるせないテーマに目を向けた『オトナ』という曲は、足りない部分があることを認めつつ、足りない部分を補い合って生活していこうという、ほの明るい思いも描いています。
オトナ 歌詞 「Creepy Nuts」
https://utaten.com/lyric/nm20020508
この曲はテレビドラマ『コタキ兄弟と四苦八苦』のために書き下ろされた楽曲でありながら、Creepy Nutsが『たりないふたり』以前からずっと叫んできた、四苦八苦しながら生きていく人間臭さが痛いほどリアルに紡がれている一曲です。

TEXT DĀ

アーティスト

UtaTen

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