堤泰之自らが『煙が目にしみる』を演
出 東北を故郷に持つ俳優・スタッフ
によるTOHOKU Roots Projectが上演決

2020年3月26日(木) 東松島コミュニティーホールでTOHOKU Roots Project Vol.3『煙が目にしみる』が上演される。
TOHOKU Roots Projectとは、東北を故郷に持つ俳優・スタッフにより舞台公演を東京にて製作し、東京と東北各地でのツアー公演を実施するプロジェクト。2016年3月・4月『想稿・銀河鉄道の夜』上演参加メンバーを中心に、2016年秋に法人化及びカンパニー化。現在、東北ツアーを含めて劇場での公演、音楽✕演劇のミニマム公演(音楽の時間)、こどもから参加できる演劇と音楽ワークショップの3本のプログラムを主軸に活動している。
第3回公演となる本公演は、1997年の初演以来、全国で上演され続けている堤泰之の傑作『煙が目にしみる』を堤自身の演出で 東北出身、または東北にルーツを持つ俳優たちで震災から9年を迎える 2020年の 3月~ 4月に東京と東北各地で上演。いつかこの作品を上演出来ればと思い続け、この度念願叶い作者でもある堤自身のオリジナル演出での上演が実現する。桜の舞う季節のとある斎場の待合室を舞台にした、沢山の人に届けたい 旅立つ人たちと見送る人たちの笑いと涙の物語。家族や友達、大切な人と観て欲しい舞台となっている。
なお本公演は、3月29日(日)大船渡リアスホール、4月4日(土) いわきアリアス中劇場、4月7日(火)~4月12日(日)池袋・あうるすぽっとで上演予定だ。
あらすじ
「…あっという間ですね…」
桜の舞うとある晴れた穏やかな日に、田舎町の斎場で偶然出会った北見栄治と野々村浩介。白装束の二人は、ソファに座っている。彼らはこれから火葬されようとしている亡骸の幽霊である。二人はぼんやりと窓の外の桜を眺め、これまでの人生に思いをはせる。
故人の霊がのんびりしているとはつゆ知らず、浩介と栄治の親族は骨上げの時間を待っている。お茶を飲み、弁当を食べ、テレビを見たりしながら、曖昧な時間をやり過ごしている。
浩介の妻・礼子はかいがいしく立ち働く。高校生の娘の早紀は、家族の目を盗んでなにやらコソコソ。気の強い従妹の泉とどこか抜けているその夫正和。大学生の息子の亮太は現れない。母・桂は最近どうもボケ始めてしまった様子。栄治の一人娘の幸恵はしきりにどこかへ連絡をしている。常連だったビデオ屋の店長・牧は何やら居心地が悪い。栄治は恋人だったあずさにも見送りに来て欲しい。斎場の管理人の江沢は粛々と仕事を進める。
物語は浩介の母、桂おばあちゃんによって思わぬ方向へ進む。
おばあちゃんは故人の姿が見え、会話ができる。生きている人には自分たちの姿が見えないはず。慌てふためく浩介と栄治。やがて、おばあちゃんに伝えられなかった事を伝えてもらおうと思いつく。そしておばあちゃんによって、遺された家族に誰も知らなかった浩介と栄治の思いが、少しずつ明かされていく・・・。
田舎の斎場を舞台に、ジャズナンバー「煙が目にしみる」に乗せて、火葬が始まってから骨上げまでの1時間半をリアルタイムで描く、旅立つ二人と見送る人たちの笑いと涙のお葬式ストーリー。

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