LONGMAN メジャー1stフルアルバム『
Just A Boy』で描くメロディックパン
クの王道と可能性

愛媛のライブハウスからメロディックパンク史に新たな歴史を刻むバンドが登場した。男女ツインボーカルバンド、LONGMANだ。彼らのライブは底抜けに明るい。ひらい (Gt/Vo) とさわ(Ba/Vo)による男女ツインボーカルが目まぐるしく入れ替わりながら、疾走感あふれるビートの上をスピーディに駆け抜ける。ネガティブに後ろを振り返ってしまうこともあるけれど、それでも懸命に前へと進もうとする歌詞が、聴き手の心を強く奮い立たせてくれる。2012年の結成以降、そんなふうに熱い歌を届けながら、全国のライブハウスで活動を続けてきた彼らは、昨年(2019年)11月にメジャーデビュー、2月5日に待望のメジャー1stフルアルバム『Just ABoy』をリリースした。今作は、彼らの大切なルーツであるメロディックパンクの王道とも言えるサウンドを軸にしながらも、新しい可能性も見出した意欲作だ。過去と現在、社会と自分自身、ライブハウスとあなた。それぞれの点と点を線でつなぎ、ここから大きな輪を描いていこうとする3人に話を訊いた。
――昨年11月にメジャーデビューしてから、環境の変化はありましたか?
ほりほり(Dr/Cho):東京に来ることは増えましたね。
――いまも愛媛在住でしたっけ?
ほりほり:そうなんですよ。
さわ(Ba/Vo):あとは、やっぱり関わってくれる人が増えたよね。
ひらい (Gt/Vo):こんなに人に囲まれて取材を受けることもなかったので(笑)。

――メジャーデビューシングル(「Wish on」)が、アニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』のエンディングテーマだったのも、バンドとしては最高のスタートダッシュでしたよね。
さわ:めちゃくちゃ嬉しかったです。もともと『NARTO-ナルト-』のときから好きな作品だったから、「タイアップが決まりました」って言われたとき、びっくりしすぎて、私、叫んだんですよ。ふだんあんまりリアクションをとらないほりほりも「えっ!?」って言ってたよね。
ほりほり:うん(笑)。
ひらい:ふだんは“えっ!?”すら言わないので。
――(笑)。いつかメジャーデビューするっていうのは、バンドの目標のひとつだったんですか?
ひらい:そこはあんまり考えてなかったですね。バンドとしての活動を1個1個やっていこうっていう延長線上で、メジャーデビューのお話をいただいたので。
――インディーズ時代から、自分たちのちからで少しずつライブのキャパを広げてきたLONGMANにとって、“メジャー”というのはどういう場所なんでしょう?
ほりほり:たくさんの人が関わるぶん、責任が大きくなるなとは思ってます。そのぶん、僕らさえしっかりしていれば、よりたくさんの人に届けるパワーは増すというか。
ひらい:僕らが10のものを出したら、インディーズの場合は10のまま終わってしまう可能性もあるけど、メジャーだと、それを100にも1,000にもしていただけるので。僕らががんばることで、いままで以上に結果がついてくる可能性が広がる。だから、曲を作る上でもやりがいは感じますよね。
――これまでの8年間のインディーズ活動に関しては、いまどんなふうに振り返りますか?
ひらい:コツコツやってきたなと思います。僕らは目標として、“ずっとバンドを続ける”っていうことを掲げてきたんですね。若いうちはいいけど、年を重ねてからも、がっつりバンドをやるには、それなりに人気が出ないとダメだろうなっていうのはあったので。続ける、イコール、人気も比例しなきゃいけない。そういうことを意識して活動していくうちに、最初は自主レーベルからはじまって、いまの事務所に拾っていただいて、やっとメジャーまで来たなという感じですね。
――何一つ飛び級をせずにここまで来ましたからね。
さわ:ちゃんと一歩一歩やってきた感じだよね。
ほりほり:着実に。
――ただ、ずっと順風満帆だったかと言うと、そうではなくて。ちょうどバンドの勢いが加速してきた2017年頃に、さわさんの喉の不調による長期の活動休止もありました。バンド存続の危機でもあったと思いますけど、あのときはどういう心境だったんですか?
ひらい:メンタル的にはつらい時期でしたね。最初のほうは回復の兆しがまったく見えなかったから、このままバンドがなくなってもおかしくないなっていう状態ではあったんです。病気のことだから、いつになったら復活できるかっていう目途も立たなくて。僕は完全に飲みに行く回数が増えてました(笑)。とはいえ、いつ復活してもいいように準備だけはしておこうっていう感じで、曲だけはずっと作り続けていたんです。
さわ:私は、「リハビリのことだけ考えとったらいい」って言われて。それしか考えずにやってたんですけど、やっぱり心が折れるときもあって。そういうときに、ずっとひらいさんが曲を作り続けてくれたのは大きかったです。それを聴いて、“まだ歌いたい!”って、がんばれたので。
――その時期、ほりほりくんはどう考えていたんですか?
ほりほり:ふたりが「続ける」って言うなら待とうっていう感じでした。ふたりががんばってる以上、そこは足を引っ張るわけにもいかないし、復活してめっちゃ下手になってるとかは許されないから、少しでもレベルアップできるようにドラムを練習したりしてました。ここまで来られたのも、ふたりが引っ張ってくれてたのがデカいと思います。
――挫けそうな時期もあったけど、ここまでLONGMANがバンドを続けることができたモチベーションは何だったと思いますか?
ひらい:まだ夢半ばやしっていうことですね。単純に音楽が好きやし。あとは、周りの人たちの存在もあって、まだ僕らはやめるわけにはいかんなって思えたんです。
――周りの人の力も大きかっただろうけど、何よりこの3人が一緒だから乗り越えられたのかもしれないですね。
さわ:そうですね。実は活動休止の前にも、いったんメジャーデビューのお話をいただいてたんですけど、その直後に私が歌えなくなっちゃって……メジャーの話がなくなってしまったんです。
――さわさんのなかでは、“自分のせいでダメになっちゃった”という悔しさがあった。
さわ:はい。だから、1回なくなってから、またメジャーでやらせてもらえるってなって、私はすごくホッとしてました。こんなふうに同じチャンスが与えられることってなかなかないと思うので。
LONGMAN 撮影=鈴木恵
基本、音楽は明るいものでありたいなっていうのがあるんですよね。“いろいろあるけど、がんばろうな”っていうものになればいいなと。(ひらい)
――たしかに。そういう意味では、今作『Just A Boy』は、二度目のチャンスを掴んで、ようやく出せたメジャー1stフルアルバムになるわけですけども。個人的には、インスト曲にはじまり、LONGMANのライブをそのままパッケージしたような熱量を感じました。
ひらい:ありがとうございます。タイミング的にも、自分たちにとって勝負作になるだろうなっていう気持ちで作ったんです。活動休止中に作っていたストックのなかから、選りすぐりの曲をベストみたいな感じで選びました。
――曲はどれぐらい溜まってたんですか?
ひらい:40~50曲ぐらいあって。そのなかから、インディーズアルバム(『WALKING』)を出したので、残り30曲ぐらいのなかから選んだ感じですね。けっこう出し尽くした感じなので、この次のアルバムが心配なくらいなんですけど(笑)。
さわ:そのときはまた良い曲を作ろう。
――(笑)。アルバムを作る上で、“こういう作品にしたい”というのはありましたか? 自分たちのなかで大切にしたかったこととか。
ほりほり:うーん……明るさかな。
――たしかにLONGMANを語る上で“明るさ”はポイントですよね。
ひらい:たしかにレコーディングのなかで、「どっちにする?」って迷ったときに、明るいほうを選ぶことが多かったかもしれないですね。根はポップパンクが好きっていうところがあるので。
――うんうん。世の中には、暗い気持ちに寄り添うことで一緒に沈み込んでいくような音楽のかたちもあるけれど、LONGMANが目指すのは、そういうものじゃない。
ひらい:いまはけっこう暗い歌詞の曲が流行ってるイメージはあるんですけど、基本、音楽は明るいものでありたいなっていうのがあるんですよね。
ほりほり:ひらいさんは根が暗いから、「音楽だけは明るくなりたい」みたいなことじゃない?
ひらい:ああ、そうなのかなあ。
――ひらいくんの根がネガティブなんだろうなっていうのは、今作でも、「Nothing On My Back」とか「No End」あたりの歌詞を聴くとわかりますよね。過去のことを振りかえりがちで。
ひらい:はい、歌詞は暗いかもしれないですね。だから、なるべく曲は明るくしたいんです。“いろいろあるけど、がんばろうな”っていうものになればいいなと思ってるんです。
――あと、アルバムを聴かせてもらって、メジャー1stフルアルバムだからこそ、自分たちが“メロディックパンクバンド”であるっていう部分はしっかり伝えようとしてるのかなと思ったのですが。
ひらい:そこは、当然パンク育ちなので。

パンクロックは気持ちを熱くさせるものだと思うから、曲作りのときにもいかにサビでテンションが上がるか、みたいなことを意識します。(ほりほり)
――LONGMANが思う理想のパンクバンド像ってありますか?
ひらい:僕はSUM41ですね。もう15年ぐらい聴き続けてるんですけど、ずっと好きなんです。このあいだ、ライブを観に行ったんですよ。
ほりほり:泣いた?
ひらい:泣いた。1月にジャパンツアーをまわってたんですけど、その大阪ファイナル(Zepp Osaka Bayside)を見に行って。「The Hell Song」のイントロを聴いたときに、わっと涙が出てきたんです。何の涙かわからんけど、めっちゃドバドバ流れてくるやんっていう。
ほりほり:すごいなあ。
ひらい:15年間ずっと聴いてきた音楽だったから、“やっと聴けた!”と思ったんでしょうね。本当にいつかアメリカに行って、ライブを観たいなと思ってたぐらいなので。
――もちろん大好きなバンドを観ることができた!っていう感動も前提にはあるけど、そういうふうに一気に感情を解放することができるのも、パンクロックの魅力のひとつだなと思います。
ほりほり:そうですね。音楽って、いろいろなジャンルがあって、たとえば、オーケストラとかは落ち着いて聴く音楽じゃないですか。でも、パンクロックは気持ちを熱くさせるものだと思うんですよね。人を高揚させる音楽というか。僕らは、そういう音楽が好きだから、曲作りのときにも、いかにサビでテンションが上がるのか、みたいなことを意識するんです。
ひらい:まあね。理由とかはうまく説明できないけど、シンプルにパンクロックって、かっこいいんですよね。僕はSUM41になりたいんですよ。
ほりほり:なっちゃダメだけど(笑)。SUM41のように大きくなりたいよね。
さわ:ずっと憧れだよね。
LONGMAN 撮影=鈴木恵
――そう言えば、ひらいくんは「僕はパンクロックが好きで、パンクロックをやっているんだ」みたいなことをライブのMCでも言ってましたよね。
ひらい:言いましたね。なんかもうパンクロックをやることは趣味なんです。
さわ:わかる(笑)。
――さわさんは、自分なりにパンクロックに惹かれる理由って言葉にできます?
さわ:えっと……あんまり言葉にはできないかも。そんなに深く考えたことがなくて。ただ、ずっと好きなジャンルなんですよね。パンクロックの存在を知るまでにJ-POPの音楽はいろいろ聴いてたんですけど、そこまでハマるものがなくて。最初にパンクロックで好きになったのは、ELLEGARDENだったんですけど、そこからずっと好きですね。
――いま出たエルレもそうだけど、日本で言うと、ブルーハーツ、ハイスタ、10-FEETがいて、最近のバンドだと、フォーリミあたりにつながるパンクバンドの文脈があるじゃないですか。そこに共通するのは何かって言うと、日常と地続きの音楽で聴き手を鼓舞するパワーだと思うんですね。聴くだけで強くなれる気がする。そういうものをLONGMANも受け継いでると思うんですけど、どうでしょう?
ひらい:たしかに。10-FEETとかはまさにそうですよね。SABOTENの歌詞とか。自分がしんどいときに聴いて、他にも同じようにしんどい人がいるってわかると、それだけで“あ、自分だけじゃないんだな”って、がんばれるというか。僕も、中学、高校のときにパンクロックにハマって、それによって救われたことがあるので、いま曲を作るときも、そのころの影響は出てると思いますね。
さわ:私、ひらいさんの歌詞で好きなところが、ただ単に“元気だせよ”っていう感じじゃなくて、ちゃんと寄り添ってくれるところなんですよ。聴くタイミングによって、少しずつ受け取り方が変わったりするんですけど、そのとき、そのときで背中を押してくれるみたいな感じがするんです。
――今回のアルバムで言うと、「Nothing On My Back」とか「Take Your Time」、あとは「Just A Boy」がその路線で。なかでも、「Nothing On My Back」はアルバムのオープニング感も相まって、ものすごくパワフルな曲になりましたよね。
ひらい:「Nothing On My Back」は、今回のアルバムのなかでは比較的新しい曲ですね。これはメジャーになってから作った曲でもあったから、“メジャーでも、いままでのLONGAMNの良さを引き継ぎたい”と思って、わりと“ザ・ロングマン”っていうものを狙ったところはあるんです。
さわ:すごくLONGMANらしい曲ですよね。
ひらい:でも、新しい部分を見せたくて、サビではエイトビートとかツービートじゃなく、ドラムを連打にして新しい要素も入れたので、ちゃんと進化したかたちも出せたと思います。
――なるほど。今回のアルバムでは、LONGMANらしい要素も大切にしつつ、いままでやったことがないことに挑戦したかったと。
さわ:はい、すごくバラエティ豊かなアルバムになりました。

――新機軸な楽曲で言うと、「Replay」はミディアムテンポのポップソングですね。
ひらい:これは唯一ほりほりがAメロを作った曲なんですよ。初めてのことなんですけど。もともとコード進行自体はあったんですけど、それに僕がメロディをつけられなくて。スタジオで、「これにメロディにつけてみて」って言って歌ってもらったら、“思いのほか、いいぞ”ってなったんです。
ほりほり:まあ、降ってきちゃいましたねえ(笑)。
ひらい:本当に即興やったもんね、あれは。
――こういう作り方もできると、バンドとしても新しい可能性が見えますよね。
ひらい:そうなんですよ。“あ、なるほど、ラップの発想なんや!”って感じですよね。
――LONGMANは男女ツインボーカルが基本ですけど、この曲は、ほぼ全編さわさんがメインボーカルですよね。
ひらい:どういうふうに歌い分けるかは、いろいろレコーディングのなかで試しながら決めるんですけど。「Replay」のメロディはさわちゃんが合うなっていう感じでしたね。
さわ:いままでこういう曲がなかったので歌うのは難しかったです。普段は楽しい! 楽しい! 楽しい! っていう感じだけでやってたんですけど(笑)、これはそうはいかないので。心を落ち着かせて、なんとなく昔を思い出して、寂しくなっているみたいなイメージで歌いました。
――あと、レゲエを取り入れた「One Day」もLONGMANとしては新しいアプローチかなと。
ひらい:これは挑戦でしたね。
さわ:私、いままでレゲエを聴いたことがなくて。この曲を作るときに、ひらいさんに何曲かレゲエの音源を送ってもらったんです。
ひらい:ジェイソン・ムラーズとかボブ・マーリーとか。
ほりほり:僕もレゲエは慣れてないので、この裏打ちの感じは難しかったです。ドラムのレッスンに通ってるんですけど、そこで「どうしたらいいですか?」って聞いたら、「このグルーヴを出すには、たくさん聴くしかないよ」って言われて。とにかくずっとレゲエを聴いてました。
ひらい:最初にボブ・マーリーを聴かせたときに、(ほりほりは)「このパーカッションっぽいドラムは天才しか無理や」って言ってたんですよ。でも「がんばれや」って言ったら、やってくれましたね。あとは、レゲエじゃないけど、最近、僕、オブ・モンスターズ・アンド・メンっていう北欧のバンドも聴いてて。この曲は、それとボブ・マーリーを混ぜて作ってみました。
――レゲエなサウンドに引っ張られてるのか、歌詞もネイチャーな感じがしました。
ひらい:そうなんですよ。行ったことがないけど、外国の広い土地を想像したら、こういう音楽が鳴るよなっていうのをイメージしながら、広大な自然をイメージして書いたんです。
さわ:これを作ったとき、よく旅番組を見てたよね。
ひらい:そうそう。なんとなく旅っぽいものにしたいなと思ったんです。

――で、アルバムの最後を締めくくる「Just Aboy」はいいですね。最初はふたりのハーモニーをしっとりと聴かせて、途中でバンドサウンドが入って爆発する。これ、やりたかったやつでしょう?
ひらい:そう、ずっとやりたかったんですよ。でも、なかなかできなくて。最初のしっとりするところがダサくなっちゃって、挑戦できずにいたんです。念願の曲です。
――全編英語詞ですけど、《Everything is gonna be fine》って歌ってるところ、日本語訳で“すべてうまいくさ”っていうところが、この曲の肝かなと思いますが。
ひらい:この曲は活動休止してたときに書いたんですよ。だから、まさに”すべてうまくいくさ”っていうのは、自分に言い聞かせて書きました。
――資料のセルフライナーノーツには、「この曲ができて、自信が持てた」と書いてありますけど、この曲で、どんな手応えを掴めたんですか?
ひらい:ミクスチャー感のない、純粋なメロディックパンクの良い曲を作るのって難しいなと思ってるんですよ。ありきたりになっちゃうというか。でも、この曲ができたときに、明らかに他の曲とは違うものができたっていう自信を持てたんです。
――要するに、メロディックパンクっていうジャンル自体に、ある種、王道の型みたいなものがあるぶん、そのなかでオリジナリティを出すには?という摸索のなかで生まれた曲だった。
ひらい:そうなんです。メロディックパンクの曲は全部同じに聴こえるって、よく言われることだと思うんです。僕も、それはけっこうわかるなと思ってて。いかに同じに聴こえないか、メロディックパンクのなかでも良い曲は良いから、それは何なのか?を考えるんですよね。メロディの良さとか、コード進行とか、いろいろな理由があると思うんですけど。いまはそれを突き詰めてるところですね。
――なるほど。あと、最後にひとつ、歌詞について聞きたいのが、このアルバムの節々から感じる“つながる”っていう想いです。いちばん明確に歌ってるのは、「Take Your Time」で。《つながれたこの命をもって 僕らは明日につないでいく》っていう。あとは「One Day」もそうですよね。
ひらい:そういうことを、ずっと考えてるんですよね。過去があるから、いまがあるっていうのは、いちばん大事なことだと思ってて。僕が書く歌詞の柱のひとつでもあるんです。僕らは親からもらった命を生きているっていうのもそうなんですけど、もっと言うと、戦争があって、戦後復興があって、あの世代の人たちがめちゃくちゃ一生懸命働いたから、いまの豊かな日本があるとか、歴史を遡っていくと、いろいろな人の想いがずっとつながった上で、いまの僕らの暮らしがある。そういうことを考えると、もっと自分もちゃんと生きなきゃいけないと思うんですよね。
――ひらいくんが、そういうことを強く意識するようになったきっかけはあるんですか?
ひらい:ああ、なんでやろう……。よく覚えてないけど、戦争のこととかをよく調べるんですよ。いろいろな国の歴史を見たときに、それが何千年も続いてるってすごいなと思うんです。
――なるほど。そう考えることで、自分の心が救われるのかもしれないですね。よく海を眺めると、自分の悩みがちっぽけに感じるって言うけれど、大きな歴史の流れを感じることで、人生の短さにハッとする。だからこそ頑張れるし、ふんばれるというか。
ひらい:はい、そういうことなんだと思います。
――アルバムのタイトルを『Just A Boy』にしたのは、「Just A Boy」という曲ができてからですか?
ひらい:そうです。「Just A Boy」は、メジャーデビューのタイミングだからこそ、少年の心を忘れないでいたいっていう気持ちで書いた曲なんです。音楽って青春だと思うんですよ。だから、そういう初心を忘れずにいたいっていう気持ちを込めて、アルバムのタイトルにもしました。
LONGMAN 撮影=鈴木恵
来てくれる人たちが現実逃避できたらいいなと思うんですよね。嫌なことを完全に忘れられるライブにしたいなと思います。(さわ)
――わかりました。では、最後にアルバム『Just A Boy』を引っさげたツアーが中盤に差し掛かりました。全公演対バンですね。
ほりほり:僕ら、ワンマンをやったことがないんですよ。
――どうして、LONGMANは対バンにこだわるんですか?
ほりほり:楽しいから、かなあ。
――シンプルですね(笑)。
ほりほり:なんて言うんだろう。対バンの魅力って、新しいバンドとの出会いだと思うんですけど、それがライブハウスの醍醐味でもあると思ってるんです。好きなアーティストを観に行ってて、その好きなアーティストが“こいつら、かっこいいんだぜ!”っていうアーティストと一緒にやってて、そのアーティストをまたお客さんが好きになる。それってすごく素敵なことだし、そういうのが音楽だなと思ってて。だから僕らはずっと対バンをやり続けたいと思うんですよね。
――後半戦は、BLUE ENCOUNT打首獄門同好会ヤバイTシャツ屋さんと、百戦錬磨のライブバンドとの対バンが控えてます。このあたりはみんな先輩バンドですか?
ほりほり:ヤバTは、僕と同い年なので、同期っちゃ同期ですね。Hump Backとかも同期になるのかな。みんな仲が良いんですよ。っていうか、基本、仲が良いバンドだけを呼んでますね。
――LONGMANでは、どんな空間を目指していますか?
さわ:来てくれる人たちが現実逃避できたらいいなと思うんですよね。生活をしてたら、誰だって嫌なことがあると思うんですけど、そういうことを完全に忘れられるライブにしたいなと思ってます。
ひらい:みんなにとって特別な日にしたいですね。
取材・文=秦 理絵 撮影=鈴木 恵

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