ビッケブランカ

ビッケブランカ

【ビッケブランカ インタビュー】
ビッケブランカはどんどん
我が儘になってきている

「Ca Va?」(2019年6月発表のシングル)をきっかけに人気がグッと上がったビッケブランカが最新アルバム『Devil』をリリース。自分を飾らずに曝け出したことを思わせる今回の変化は、これまで以上にストイックに音楽に取り組むようになった結果だと彼は語る。

自分はどんな人間かと考えた時、
デビル化が進んでいると思った

前々アルバム『FEARLESS』(2017年7月発表)、前アルバム『wizard』(2018年11月発表)ももちろんいいんですけど、『Devil』が個人的には一番好きかも。

マジですか!?(笑) 今回はタイアップをもらって書き下ろした曲がギュッと集まった作品になっているから、新しい曲がもっと聴きたかったと言われるんじゃないかと思ってました。

いえ、全11曲のアルバムとしてまとまると、ちゃんとひとつの世界観が見えてきて、それがすごく良かったんですよ。

それは良かったです。実は“いい!”と言ってくれる人が結構多いんですよ(笑)。

でしょ?(笑) そもそものスタートは、山池純矢さんがビッケブランカというペルソナになって歌っているということだったじゃないですか。それが山池純矢さんそのものかどうか分からないのですが、ビッケブランカそのものというか、これまでは鎧を着ていたんじゃないかって。もちろん、音楽を作る上で時にはそれも必要だと思うのですが、強気に見せにいっている部分があまりなくて、肩に力が入っていない感じがすごくいいと思いました。

確かに『wizard』を作った時は、それなりに肩肘も張って、“作るぞ!”って意欲が時に音楽的にトゥーマッチな強さになっていたかもしれない。それがないってことですよね。そうか、真心かぁ。

『wizard』の時のように世界水準の曲を作るということもやっているのですが、それが突出していない。ビッケブランカそのものになっている気がします。しかも、2曲目の「Shekebon!」と最後の「Avalanche」を聴くと、アーティストとして謙虚にもなっているようにも感じられる。

それは「Avalanche」の《ここに立つ 最低の人間として 最低の最低として 最高とあなたが言うまで》という歌詞に引っ張られているんじゃないですか(笑)。

そうかもしれないですけど(笑)、「Shekebon!」の《なぁまだまだこれから》や《歩みをとめるな旅の途中》という歌詞から、新木場STUDIO COAST、Zepp Tokyoをいっぱいにできるようになったビッケブランカが、この旅はまだまだ先があると改めて見据えた上で、謙虚に心を込めて音楽を作っていこうと思った作品なのかなと。

ありがとうございます。アルバムを作る上で、“今、自分はこういう気持ちだから、こういうメッセージを込めよう”という順序では作らないんですけど、一貫した自分があれば、どんな曲であろうと、歌詞として書いた言葉には一貫した自分が表れるはずですよね。だから、「Shekebon!」も「Avalanche」も同じことを歌っているんでしょうね。そういうふうに言われると、確かにZepp Tokyoでやった時には、なんとなく次のビジョンを思い描きながら日々生きていたかもしれない。もうひとつ先を見据えたんだと思います。

TVアニメ『ブラッククローバー』のオープニングテーマとして書き下ろした「Black Catcher」でも《僕らいま旅の途中》と歌っていますね。

確かに! 2回も言ってるんだ。それは語彙が少ないと思っちゃいますけど(笑)。

アルバムの作り方はこれまで通り、自分の中から出てきたものを曲にしていったと。そこに“Devil”というタイトルを付けたのはどんなところから?

“自分はどんな人間だっけ?”と考えた時、デビル化が進んでいると思ったんですよ(笑)。

デビル化ですか?(笑)

ビッケブランカはどんどん我が儘になってきているんです(笑)。目標を達成するためにストイックになってきたというか、以前から“ストイックだよね”と言われることはあったんですが、言われるたびに“いやぁ、好き勝手にやりたいことをやっているだけです”と思っていたんですけど、今は意識的にストイックにやっているんです。ひょっとしたら、それが周囲からは我が儘になったと思われることもあるんじゃないかと。それを“デビル化”と言い換えているんですけど、もう生半可なことじゃ勝てないと思うんですよ。今まではもともとのポテンシャルだけで勝負できる部分はあったけど、次に上がった土俵はもっともっとストイックに音楽に向き合っていかないと、それだけじゃ勝てない。ようやくそんなことを考えるようになったという(笑)。でも、楽しいですよ。だって、インディーズでデビューした頃は有象無象のひとりにすぎなかったビッケブランカが、そう思えるところまで来たんですからね。

なるほど。デビル化していかないと、これから戦いには勝っていけないと。

だからって、不安があるわけじゃない。そこが重要なんです。“もっと本気になれるぜ”みたいな。いや、この言い方はキモいな(笑)。“やっと本性を出せる!”というか、本気でやって楽しめるってことなんですけど。

イントロ的な1曲目の「Devil」は、朝7時に家で曲を作っていたら“うるさい!”と隣人に怒鳴り込まれたという以前、ライブのMCで喋っていたエピソードを思い出させますね。

そうなんですよ。デビル“デビルという言葉を、そこまでシリアスに受け止めてほしくない…デビル化なんて言ってますけど、結局は“未だに隣人から怒鳴り込まれているような奴です。お願いします”ってことなんですよ(笑)。
ビッケブランカ
アルバム『Devil』【CD+DVD】
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OKMusic編集部

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