STEREO DIVE FOUNDATION

STEREO DIVE FOUNDATION

【STEREO DIVE FOUNDATION
インタビュー】
待望の1stアルバムが示す
“想定外”から生まれる無限の可能性

初めてのライヴやアルバムで、
SDFを求める人の存在を実感できた

だからこそ、アルバムを締め括るのが1stシングルの「Daisy」だったのは驚きました。比較的音数も少ないですし、高揚感よりもチルアウト感のほうが高い曲じゃないですか。

いや、もうね、他と毛色が違いすぎるので、そこにしか置き場がなくて。そもそもSDFって、当初はこういう感じのものをやりたかったんですよ。ちょっとお洒落な感じがいいなって。それがシングルを出すうちに流れが変わってきたという経緯があり、考えてみれば最新シングルの「Chronos」もまた傾向が違うし。まぁ、いろんな可能性があるってことですね。

思い通りにならないからこそ出会える可能性もありますしね。それをうかがうと、最初に作ったリード曲がお洒落だったというのも納得です。

結局はないものねだりというかね。ずっと同じことをやっていると、人間って違うことをやりたくなるじゃないですか。長い間活動されてるバンドさんとかを見ていると、ファンの人たちから“昔のほうが良かった”っていう声が上がったりもするけれど、それって当たり前だと思うんですよ。

同じことをやっていると飽きてしまうからバリエーションを持たせようと違うことをやると、ファンがそのアーティストに求めているものから外れていくという現象ですね。

そういう意味ではアニメやゲーム作品のBGMだったり、プロデュースだったり、いろんな仕事をしている今の状況は、すごく“いいな”って思うんですね。例えば、今後SDFでタイアップをいただいたとして、それがヒップホップだったりする可能性もあるじゃないですか。でも、もしかしたら他の作品とかでヒップホップな曲を聴いてくれていて、そこからSDFに入った人だったら“あっ、私の好きだったあの曲のテイストだ!”って喜んでもらえる場合もある。そういう淡い期待もしていたりするんですよ。

さまざまな活動で多彩な曲調を発表しているからこそ、“飽きる”ということもなく、SDFに求められているものを柔軟に、無理することなく作り続けることができますよね。

こうして初めてアルバムを出したり、ライヴをやったりっていう流れになるまで、どのくらいの人がSDFのことを知っていて、どんなふうに好きでいてくれているのかを実感することもなかったんですけどね。むしろ“聴きたい人なんているのか”くらいに考えていたのが、ありがたいことに今回いろんな反応をいただいたり、“ライヴに行きたいです”という声を聴く機会が増えて、ちょっと実感し始めてます。

いや、こんなアルバムを聴かせていただいたら、さらにライヴで踊りたくなりますよ! そもそも“STEREO DIVE FOUNDATION”というアーティスト名からしてダンサブルな匂い満点なので、最初からそういった方向性を目指していたわけではないと知って意外でした。

僕、実は高校くらいの時から“STEREO DIVE”という名前を愛用していたんですよ。ホームページのタイトルにしたり、今も個人ブログのアカウントは“STEREO DIVE”で取っていたりして。それでソロプロジェクトの名前を付けなきゃいけなくなった時に使ったんです。“STEREO DIVE”に“FOUNDATION”を付けて…要は人が集まって来られるような場所になったらいいかなと。

そんな歴史ある名を栄えある1stアルバムに付けたというのも感慨深いですね。

でも、最初にタイトルを“STEREO DIVE”にしたいって言った時、スタッフからは“何それ?”みたいな反応しか返ってこなかったんですよ! 理由を話したら納得してくれたんで、ブックレットの頭にでも由来について書いたほうが良かったかもしれないですね(笑)。実際ジャケットデザインも難しくて、STEREO DIVE FOUNDATIONの『STEREO DIVE』ってなると、“えっ、どっちがタイトル?”みたいな状態になるんで、最終的にお洒落なジャケットになって良かったです。それぞれの文字の中にバラとかデイジーとか楽曲とリンクするものが入っていたりして、すごく気に入ってます。ただ“STEREO DIVE”って10文字だから、どうせなら10曲入りにすれば良かったなぁって。惜しい!

そのカラクリは、ぜひ次作で(笑)。

予定が決まったら早く作りたいです! CDじゃなくて、ストリーミングサービスで聴く人口も、今、大分増えてるらしいですからね。なので、新たなリリース形態での展開とかも模索できたらと。

ジャケットデザインを楽しみたいという需要はあるけれど、それならCDより大判のレコードのほうがいいですしね。そして、2月16日に渋谷WWWで行なわれる1stワンマンライヴも即日完売しましたが、こちらへのビジョンは見えてきました?

(静かに首を振って)まだ何も…。まずはライヴの構想ですよね。とりあえずSDF名義の曲だけだと、確実に曲数が足りないんですよ。なので、カバーをやったりもしようかなぁ…とか、そういうのはぼんやりと浮かんでますけど。基本的にはバンド形態で、僕が何をどのくらい演奏するのかはデータを作りながら考えていこうと。ただ単に演奏するよりも、観てる人にとって面白いことをしたほうがいいだろうから、“へぇ!”と言わせる何かをやりたいと思ってます。

取材:清水素子

アルバム『STEREO DIVE』2020年2月5日(水)発売 Lantis
    • LACA-15810/¥3,000(税抜)

『1st LIVE 「STEREO DIVE」』

2/16(日) 東京・渋谷 WWW

STEREO DIVE FOUNDATION プロフィール

ステレオ・ダイブ・ファンデーション:作詞/作曲/編曲において多方面で活動しているR・O・Nによるサウンドメイキングプロジェクト。プロジェクト名の由来は、音源ソースである“STEREO”に身を委ねようという意味を込めて命名された。求めるサウンドを表現するためには表現の方法は問わない。R・O・N自身が歌うこともあれば、ゲストヴォーカリスト、ゲストミュージシャンなどの参加も積極的に行なう。世に求められる音楽に柔軟に対応していくのが基本的なプロジェクトスタイルであり、その中でR・O・Nのセンス/感覚を最大限に発揮させ、激しさ、ポップさ、美麗さ、あらゆる音楽表現を実現させていく。2020年2月に待望の1stアルバム『STEREO DIVE』をリリース。STEREO DIVE FOUNDATION オフィシャルHP

アルバム『STEREO DIVE』試聴動画

OKMusic編集部

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