『デスノート THE MUSICAL』いよいよ
開幕! 村井良大、甲斐翔真、髙橋颯
、吉柳咲良が「ワクワクしながらこの
日を待っていた」

『デスノート THE MUSICAL』が、2020年1月20日(月)東京・東京建物 Brillia HALLにて開幕する。これに先駆けて19日に同劇場にて、プレスコールと囲み取材が実施された。
本作は、大場つぐみと小畑健によるマンガ「DEATH NOTE」をもとにしたミュージカル。2015年に初演、2017年に再演され、2020年版では初演と再演に続いて栗山民也が演出を務め、キャストを一新して上演が行われる。
プレスコールでは、劇中の5曲が披露された。まず髙橋颯演じるエルによる「ゲームのはじまり」。初ミュージカル出演とは思えない堂々とした、そしてエルらしい怪しい風情を醸し出しながら髙橋は歌い上げていた。続いて、吉柳咲良演じる弥海砂が、横田栄司演じる死神リュークらと共に「恋する覚悟」をバリバリのアイドルモードで歌い踊る。
そして村井良大が務める夜神月とエル、そして今井清隆扮する夜神総一郎らが言葉を歌で交わす「秘密と嘘」。韓国ミュージカルの歌姫、パク・ヘナ扮する死神レムとリュークによる「哀れな人間」ではパクの美しい歌声と横田の味わい深い歌声のコラボに魅了される、最後はこちらも初ミュージカル出演となる甲斐翔真演じる夜神月とエルらが「死のゲーム」を熱唱した。

これまでに様々な形でキャスト陣の歌う姿を映像や生で観てきたが、このプレスコールで今回のキャストたちがどれだけ苦労を重ね、力を付けてきたのかが手に取るようにわかる素晴らしい完成度だった。
プレスコール後の囲み取材には、村井、甲斐、髙橋、吉柳が出席した。
村井は「いよいよ始まるんだな、というのが率直な感想です。でもこの時をすごくワクワクしながら待っていました」と力強く語る。作品の魅力について「すべてが詰まったエンターテインメント」と評した村井だが、Wキャストの甲斐を目にしつつ「彼は22歳ですごくフレッシュ。僕は31歳ですが、ブレザーの制服とか着てて大丈夫かなぁ」と笑いを誘う。その上で甲斐の演技について「演出の栗山さんが『現代劇にしたい』とおっしゃっていました。今どきの高校生がデスノートを拾ったらどうなるか? というのが、彼の演じる月からはリアルに感じられると思うし、僕自身も勉強になりました」と話した。
今回が初舞台の甲斐は「稽古が始まったばかりの時はまさか自分が本番を迎えるのが楽しみだって思えるのか、と思うくらい今は楽しみです」と笑顔を見せる。「右も左もわからず『稽古って、何?』というところからスタートしました。でも2か月弱頑張って、今は早く皆さんにこの作品をお届けしたい気持ち」と胸を張り、「答えがなく、お客様に考えてもらう作品だと思うので、いかに僕らがいろいろな引き出しを開けられるかが大切だと思う。ぜひ劇場で感じていただけたら」とアピールした。
甲斐からみた先輩・村井の存在はというと、「稽古の時点でやっぱり違うなと感じました。頭で考えたことを体現しながらお芝居を作っていく方なのだと思いましたし、それは今の僕にはできないこと。すごく学ばせていただきました」と尊敬の念を込めて語ると、村井は「ありがとうございます」と照れ笑いを浮かべつつ甲斐に頭を下げていた。
髙橋は「稽古始めの時に何もできなくて、たくさんのスタッフさんたちにお世話になりここまで成長できるようになりました」と自信を垣間見せる。初ミュージカルの髙橋そして甲斐にとってリューク役の横田が師匠的な存在で接してくれたと話し、「横田さんが“横田塾”を開いてくださり、舞台の基礎をしっかりと教わりました」と甲斐が話すと髙橋も「みっちりやったよねー」と返しつつ「僕が『見事だ、キラ』とエルのセリフを言ったら、横田さんがすぐ『“み”が聞こえない。最初でしっかりつかんで』『間が長い』と、細かく指導してくださいました」と、横田の真似をしながらその稽古の様子を再現していた。
吉柳はこれまで自身が主演していた『ピーターパン』を彷彿とさせながら、「これまでの作品とは違う大変さがありましたが、乗り越えられたと思います。『デスノート』の正解のない正義を楽しんでいただけたら」とメッセージを送る。また、レム役のパクとの場面が多い事もあって「ヘナさんのすごさを強く感じました。引っ張っていただくことが多かったのですが、負けじとグイグイ演技して『この子を助けたい』と思ってもらえるようなミサを演じたいです」と意気込む吉柳だった。
最後に開幕に向けてコメントを求められると髙橋が「エルの椅子の脇に、本物のイチゴが小道具として置いてあるんですよ。それを本番中に食べるのがすごく楽しみで」と嬉しそうに語る。その唐突な発言に村井から「……なんの意気込み!?」とツッコミが入り、キャストも報道陣も大笑いとなっていた。
(左から)吉柳咲良、甲斐翔真、村井良大、髙橋颯
取材・文・撮影=こむらさき

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