オール新キャストのミュージカル『デ
スノート THE MUSICAL』が1月20日に
開幕 甲斐翔真、髙橋颯、吉柳咲良が
歌唱披露したカウントダウンイベント
レポート

同名の大ヒット漫画『DEATH NOTE』を原作としたミュージカル『デスノート THE MUSICAL』が2020年1月20日(月)から、東京建物 Brillia HALL(東京都豊島区)のこけら落としシリーズとして上演される。

 
2015年4月に日本発のミュージカルとして日本初演され、同年6月には韓国のキャストで韓国版も上演された。そして、17年に日本版・韓国版ともに再演され、日本のキャストが台湾での海外公演も果たしている。今回は、これまでのキャストを一新した再再演となる。
開幕を直前に控えた1月12日に、池袋西口公園野外劇場 グローバルリングで行われたカウントダウンイベント。出演する夜神月役(村井良大とWキャスト)の甲斐翔真、エル役の髙橋颯、弥海砂役の吉柳咲良の3人が参加し、トークセッションと「死のゲーム」の歌唱を披露した。イベントの様子を写真とともにお伝えする。
髙橋颯 、甲斐翔真、吉柳咲良(左から)
ーー『デスノート』の原作は、どのようなところに魅力を感じていますか?
甲斐:漫画が原作ではあるんですけど、いい意味で漫画とは思えないぐらい、人間の本質的なところを突いて、社会の構図をしっかり映し出しているなと、演じてみてすごく感じます。愛と犠牲が表裏一体であることや、死、社会がうまく保たれている理由を感じる作品だと思いますね。
髙橋:とても魅力的な作品ですよね。僕も原作はもちろん読んでいますし、誰もが引き込まれる作品ですよね。ミュージカルは楽曲も本当に素晴らしいです。夜神月とエルの対峙で、白熱した心理戦や頭脳戦がキーワードになってくるなかで、フランク・ワイルドホーンさんの楽曲は素晴らしいほどにそれを体現している。そこに負けないようにしたいと思います。
ーーミュージカル版ならではの魅力をどんなところに感じていますか?
 
吉柳:ミュージカルなので、歌や音楽があります。演技をしている中で、音楽の力で説得力のあるものにどんどんなっていく気がして。もちろんセリフも大事だけれど、歌が入ると、自分が今まで伝えたかった思いというものがセリフ以上に伝わるものがあるなと思ったりします。ぜひ聞いてほしいなという曲ばかりです!

甲斐:素晴らしいコメントですね。まだ15歳ですよ?!(笑)
吉柳:中学三年生です。原作は生まれる前です……(笑)
 
ーー今回はオール新キャストということで、役が決まった瞬間はどんなお気持ちでしたか? 甲斐さんと髙橋さんはミュージカル初挑戦ですね。
甲斐:僕は今回オーディションで夜神月役をやらせていただけることになったのですが、「これだけ熱望したものが叶う瞬間ってこんなに思いが溢れるんだ!」と思うぐらい、胸がいっぱいになりました。それと同時に全く実感がわかなくて。「僕が夜神月?」みたいな。それこそ世界中で人気の作品なので、責任も感じました。成功させないといけないなというのはずっと思っています。
ーー甲斐さんは全国2415人のなかから見事選ばれたそうです。
甲斐:ありがとうございます、頑張ります。2415人の方々に、コイツだったら仕方ないなと思わせるぐらいに頑張らないといけないし、そういう意味できっと受からせていただいたと思うので。皆さんに納得していただける夜神月をできるように頑張ります!
髙橋颯 、甲斐翔真、吉柳咲良(左から)
ーー髙橋さんは原作からのファンからということで、エル役を演じられるお気持ちを教えてください。
髙橋:『デスノート』はアニメやドラマ、劇場版などいろんな作品になっているじゃないですか。僕は2006年に藤原竜也さんと松山ケンイチさんが演じられていた時の映画を見ていて、それの大ファンで。当時小学2年生、8歳だったんですが、子どもながらにエルに憧れて。ずっと家でモノマネしていました。好きな作品だったので嬉しかったです。
甲斐:彼、エルがぴったりなんです。ご覧の通り、ちょっと変わっているんです(笑)
髙橋:とある友達によると「お前は素でエルだな」と言われます(笑)。
ーー吉柳さんは2017年から『ピーターパン』でピーターパン役を演じられました。今回は弥海砂という可愛らしい女性的な面を持つ役ということで、役づくりなど苦労されましたか?
吉柳:そうですね、正直言えば難しいなと思いました。3年間男の子として空を飛んでいたので……もう180度違う役です。アイドルとしてみんなの前に立って笑顔で、可愛らしい女性である反面、いろいろなことを抱えているという二面性があって、今までにないぐらい難しい役に挑戦させていただいているなと感じています。海砂という人物を通して、ものすごく新しいことをたくさん経験しているなと、稽古をしていて感じています。本当に素敵な役をありがとうございます! という感じです。
髙橋:海砂役を咲良ちゃんが演じるとすごく説得力があるんですよ。(『ピーターパン』で)男の子として培った勇敢さや前向きさが溢れていて、海砂の人間性に対しても深くコミットしているというか。稽古をしていて楽しいですね。
髙橋颯 、吉柳咲良、甲斐翔真(左から)
ーー演じられる役とご自身の共通点は何かありますか。
甲斐:正義感という意味では、僕はサッカーをずっとやっていて、ゴールキーパーだったので、そういう意味では正義感はあるかな……。正義感的な考え方も、夜神月の考え方もよく分かるんですけど、それを行動に移すか移さないかというのはすごく大きいと思うんですね。夜神月はそういう人生を歩むしかなかったという解釈に僕の中ではなっているんですけど、まぁ難しいところですね。共感できるのは、正義感。悪いものに対してどうにかならないものかなという考え方はすごく分かります。
 
髙橋:ミュージカル版はワタリというすごく大事な役が出てこないので、エルの背景が描かれていなくて、難しいなと思っていたんですけど、オタク的なところは似ているかなと思います。一つのことにガッと熱中したり、あと弥海砂のことが好きだったり、そういうところは似ているかなと。アイドルオタクをしたりするので(笑)
ーー稽古場の雰囲気はいかがですか?
 
甲斐:僕らは初ミュージカルなので、稽古って何をどう始めていくのか。そこから始まりました。でも、アンサンブルの方々、メインキャストの方々含め、周りの皆さんはミュージカルをたくさんやられてきたので、勉強の毎日です。栗山民也さんが演出されるんですが、栗山さんの演出って、すごく稽古時間が短いんですね。短期集中型で、僕らが自分で考える時間がすごく長い。それがいいよね。
吉柳:はい。ヒントを与えてくださって、答えはそこから自分で導き出していくというスタイルなので、すごくたくさん自分で考えるし、いろんなことを毎日発見できる。楽しいなと思います。
ーー東京建物Brillia HALLのこけら落としということに関してはいかがですか?
 
甲斐:もうすぐ待ちに待った劇場入りで。すごく綺麗という噂は聞いています。こんな光栄なことはないですね。初ミュージカルでこけら落としですから。
吉柳:新しい劇場ということで、オール新キャストですし、新しいに新しいが重なって、全てがおニューでございます。本当に『デスノート』を始めてから、新しいことに挑戦しているなと感じていたので、運命だなと思いました。
応援のウチワを持っているファンを指差す甲斐翔真(中央)
ーー最後に一言、意気込みや見どころをお願いします!
 
吉柳:『デスノート』という作品は私が生まれる前から、原作の漫画からアニメ、映画、ドラマ、ミュージカルといろんな形で愛され続けてきた作品です。そんな愛され続けた作品をオール新キャストの一人としてできることが、すごく光栄だなと思います。
 
人間の見えなかった黒い部分とか、本当は思っているけれど言えなかった部分とかすごくリアルに描かれている作品を、生演奏で、生身の人間が演じるとどうなるのか。そのメッセージが皆さんにどう伝わるのか。本番が始まるまですごく楽しみにしています。新しい劇場で緊張するんですけど、皆さん見にきてくださったら嬉しいなと思います!
 
髙橋:演出チームも音楽チームも僕ら俳優チームも全員で、ファンタジーだけどファンタジーで終わらせないぞという意気込みがあって。もしそのデスノートがこの世界に落ちたらこうなるんじゃないか? ということを本当に考えて欲しいと思っているし、いろんなデスノートの要素を届けたいと思っています。
 
甲斐:この『デスノート THE MUSICAL』は、ブロードウェイのクリエイター、そして日本を代表する栗山民也さんが最強のタッグを組み、生オーケストラでやらせていただきます。栗山さんが「初演再演の時に僕はこれが近未来の劇だと思っていたけれど、今回は現代劇だと思う」と仰っていて。このたった数年で時代は変わり、近未来を予定していた作品が現代にずれ込んできたという、時代の流れをすごく感じる、と。現代劇になったからこそすごくリアルに演じたいと思います。本番がもう少しで始まりますが、役と向き合い続けて、誠心誠意、全身全霊で頑張っていきたいと思います。ぜひ劇場で生の『デスノート』を味わいにきてください!
髙橋颯 、甲斐翔真、吉柳咲良(左から)

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」