日本を代表するソプラノ歌手 並河寿
美に聞く

2018年度の文化庁芸術祭賞の大賞受賞に続いて、昨年は兵庫県文化賞を受賞するなど、日本を代表するソプラノ歌手 並河寿美の活動が評価されている。
確かな技術に加え、表現力にも定評のある並河。文化庁芸術祭賞の対象公演となった みつなかオペラ 「トスカ」では、第二幕で警視総監スカルピアを殺した後の大泣きのシーンなど、観る者を瞬時に虜にしてしまう魅力を持ち合わせている。そして、バレエで鍛えた姿勢の良さ(体幹の強さ)と、持ち前の明るさ。
待ち合わせの、クリスマスイルミネーション輝くホテルのカフェに彼女が登場した瞬間、周囲がパーッと一際明るくなったように感じた。
旬の人 並河寿美にあんな事やこんな事を聞いてみた。
日本を代表するソプラノ歌手 並河寿美 (c)H.isojima
―― 先日、テレビで「一万人の第九」の特別番組をやっていました。ソリストで出演されていましたね。
はい。3年振りに出演させて頂きました。「一万人の第九」は、これまでに5回出演しています。大阪城ホールの大半が合唱団で、視覚的にも圧巻です!あれは一万人の出演者の思いと、それを受け止める佐渡さんの熱意で成立しているんだと思います。音楽的な事で言えば、もちろんバランスなどは十分ではありませんが、あれだけの規模でないと成し得ない世界がありますし、単なるお祭り騒ぎではなく、私にとっては特別な「第九」です。
おかげ様で色々な第九に出演させて頂きますが、どの「第九」も私にとっては特別です。第4楽章を歌っていると、必ず涙が溢れてきます。実は、8年前に「第九」に対する概念が大きく変わる経験をしたのです。
―― 東日本大震災チャリティコンサートでの、ズービン・メータ指揮の「第九」ですか?
はい、そうです。
―― テレビで見ましたが、確かにあの「第九」は何か迫ってくるものがありました。
マエストロ・メータが、東日本大震災のチャリティコンサートを指揮される事になり、その出演依頼があった時に、曲が「第九」と聞いて違和感を覚えました。第九というと「フロイデ!」喜びのイメージが強く、どうしてレクイエムではないんだろうかと思ったのです。
マエストロにお会いした時、こういう時には亡くなった人にばかり意識が向きがちだが、残された人や、家族同様のペットと別れて暮らすことになった人に向けて、エールを送りたいんだというハナシを伺いました。確かに追悼や自粛ムードで下を向きがちだった自分を振り返って、なるほどと思いましたが、どこかまだ、本当に演奏して良いのかなと思っていました。
あの日の演奏は、今まで感じた事のない雰囲気の中で行われました。尊敬する藤村美穂子さんの隣で、大好きなマエストロの指揮で歌えるのは夢の様でしたし、オーケストラもコーラスも聴いたことのないような特別な音でした。最後のソリストの四重唱は本当に難しく、高音が上手く嵌るか毎回ドキドキするのですが、マエストロが、こういう風に歌ってみたら楽になるよ!と教えて頂いたフレージングで歌ったら上手くいきました。
当初、演奏終了後の拍手は無しで!ということだったのですが、お客様が我慢できずに拍手されたのがきっかけで、拍手喝采から最後はスタンディングオベーションになりました。お客様も演奏者も、マエストロ、ありがとうございます!と、感謝の思いを伝えたかったんだと思います。カーテンコールではこみ上げる気持ちを押さえられませんでした。「第九」で良かったんだ!「第九」を歌わせて頂けて、本当に幸せだ!止まっていた時計の針をマエストロが動かしてくれた。マエストロ、ありがとうございます!
「第九」の概念というか、「第九」に向き合う姿勢や気持ちが、それまでとは全く変わりました。あれから8年が経過し、何度も「第九」を歌っていますが、マエストロから頂いたアイデアを活かし、あの時の気持ちを忘れずに歌っています。
マエストロ・メータ指揮の「第九」は得るものが多かったです!
―― メータ指揮の「第九」は、並河さんにとって大きな転機になったのですね。「第九」以外にもマーラーの「復活」や「千人の交響曲」などオーケストラ付きの大曲や、「ミサ」や「レクイエム」などの宗教曲もたくさん歌われていますが、やはりオペラは向き合い方が違うものですか?
オペラは、役によっての違いはありますが、自分を開放出来るのが魅力です。
歴史上の人物などは、こうでなければいけないといったある種の制約のようなものもありますが、それは窮屈さではなく、そこに自分の気持ちを入れたり、客観性を持たせることで役作りに幅を持たせられることが出来、面白いです。
オペラ歌手の中には、演じる事が苦手な人もいるかもしれませんが、私は演じる事が楽しくて仕方ない。それは高校3年まで続けたバレエのおかげだと思います。演出家の指示や衣装さん、メイクさんなど、外からの作り込みも、自分が演じる助けになって、どんどんやりたいことが膨らんでいきます。
ソプラノは、包容力が有って良い人といった役どころが多く、あまり悪役を演じる事はありませんが、昨年、堺シティオペラでやった「黒蜥蜴」の緑川夫人は、煙草を吸ったり、ピストルを構えたり、それでいて明智小五郎に心が向いていて、と云う風に、普段絶対に遣らない役で、難しいけれど、とても遣り甲斐が有って楽しかったです(笑)。
―― 「黒蜥蜴」は客席で拝見しましたが、とても楽しそうに演じておられましたね(笑)。しかし、何と言っても並河さんと言えばイタリアオペラ! 一昨年は、みつなかオペラの「トスカ」で平成30年度文化庁芸術祭の大賞を受賞されました。
大好きな「トスカ」で受賞できたのは嬉しかったですね。私にとって「トスカ」は特別です。
学生時代にCDで聴いたマリア・カラスの「トスカ」に魅了され、大学院の修士演奏でトスカを歌いましたし、「トスカ」についての論文も書きました。 
トスカに憧れ、いつかステージで歌いたいと思っていたのですが、大学院を卒業して2年目の1997年に、ザ・カレッジオペラハウスの「トスカ」公演で初めて、全曲を歌わせて頂きました。ダメ元覚悟で受けたオーディションで選ばれたのです。この時の演出家が栗山昌良先生です。先生からはプリマドンナを演じる上で必要な事を全て教わりました。ドレスのさばき方から始まり、舞台上の所作はすべてです。先生とご一緒したのは、この時の「トスカ」と、兵庫県立芸文センターと堺シティオペラでやった「蝶々夫人」だけですが、洋物、和物それぞれの所作を徹底的に仕込んで頂きました。
学生時代から憧れて来た「トスカ」(2018.10.7 川西みつなかホール) (c)みつなかオペラ実行委員会
―― 初めての「トスカ」が20代半ばですか。「トスカ」は人気のオペラですが、主役3人に比べると他の役が地味な事や、合唱の出番も少なく、それでいて楽器編成が大きかったりで、オペラ団体が取り上げにくい作品ですよね。これまでに何回歌われているのでしょうか。
「トスカ」はこれまでに3度、歌わせて頂きました。2度目に歌ったのが兵庫県立芸文センターのいわゆる佐渡オペラです。佐渡裕マエストロの指揮、ダニエレ・アバドさんの演出で、4ステージで歌わせて頂きました。初めて歌った時から15年が経過していることも有って、イタリアの演出家からアイデアを頂きながら、ある意味、自分の成長を実感出来た幸せな時間でした。
―― そして3回目が、文化庁芸術祭の大賞を受賞されたみつなかオペラですね。
はい。「トスカ」を歌うのには一番良い歳かもしれないなぁと思いながら、これまでに学んで来た事全てを結集して取り組みました。今回の受賞は、みつなかオペラのマエストロ牧村邦彦さんや演出家の井原広樹さんをはじめ、すべてのスタッフ、みつなかホール関係者にとっても苦労が報われた受賞だったので、幸せでした。
―― その時の受賞理由がここにあります。<並河寿美の「トスカ」は、安定した歌唱でアリア「歌に生き恋に生き」を頂点とする大役を歌いきるだけでなく、第2幕殺人の場面での大泣きに象徴されるように、弱さ・脆さをさらけ出す役作りで、演技面に新境地を開いた。この好演は、市民ぐるみでオペラに取り組む兵庫県川西市の環境、指揮の牧村邦彦、演出の井原広樹をはじめとする練達のスタッフに支えられており、芸術家と地域文化の幸福な関係を示す公演でもあった。> この受賞理由は嬉しいですね。
はい。よくぞ専門委員の方が見ていて下さったと思いましたね。大きなプロダクションではなく、地方の客席数500席に満たないホールのオペラですが、目の肥えたお客様にも恵まれ、オーディションで選ばれた出演者から合唱団、カレッジオペラハウス管弦楽団、そして全スタッフの思いが詰まった「みつなかオペラ」で受賞出来たことが幸せでした。実は、牧村マエストロは、初めて「トスカ」を歌ったザ・カレッジオペラハウスの公演の時は、副指揮者でした。「いつか一緒に「トスカ」をやりたいね」と話していて、22年後にそれが実現出来た訳で、縁を感じます。みつなかホールは、表情の変化や芝居的な細かなこだわりをお客様が感じて感じて頂けるホールで、それがちゃんと伝わったようで嬉しかったです。
平成30年度文化庁芸術祭大賞を受賞した「トスカ」(2018.10.7 川西みつなかホール) (c)みつなかオペラ実行委員会
―― 並河さんが歌を始めたのはいつからですか?
ピアノとバレエは小さい頃から習っていました。中学の3年間は吹奏楽部でフルートを吹いていたのですが、進路に悩み始め、美術を担当されていた担任の先生に相談した時、「好きな音楽を続ける事を考えた事はないの?」と言われました。のちに音楽の先生に相談したら「フルートは吹奏楽部で付いた癖を取るのに時間がかかるので、歌はどう?」と勧められたのです。「並河さん、いつも音楽の授業中、大きな声で歌っているので。」それが理由でした(笑)。
入試まで2か月しかなかったのですが何とか間に合って、音楽科のある県立西宮高校へ。高校に入ってからもバレエは続けていました。ただ体は細く息は続かず、声もあまり出なかったですね。やはり、バレエと声楽では、必要な身体が違います。
―― そこまで本格的にやって来られたバレエを辞めて、歌一本でいこうと思われたのはどうしてですか。
決断したのは高3の時です。先生が出演するオペラを観て、自分もあのスポットライトの下で歌いたいと思ったからです。バレエを辞めた途端、食べる量は減ったのに、体がどんどん大きくなって、声が出るようになりました。女性としてはバレエをやっていた時の体形が変わるのは、複雑な思いもありました(笑)。
そこから大学受験を考えるようになり、大阪音楽大学の入学要綱に来年オペラハウスが出来ると書いてあったので、オペラをやりに大阪音大に行こう!と迷わず受験を決めました。
―― そしてめでたく合格。大阪音楽大学で師匠の田原祥一郎先生と出会われたのですね。
師匠と勉強している時「残念ながら貴方はいわゆる“美声”ではありません(笑)。一緒に音楽をどう表現するか、どう作って行くかを勉強しましょうね。」と言われました。それを受けて、自分でも声を作ること以上に、表現力に磨きをかける事に時間を費やしたように思います。そんな事も有ってか、学生時代の私は感情過多になりがちで、専攻科の主任でいらした横田浩和先生に「泣くな!」としょっちゅう叱られました。感情過多になると、人に聴かせられる歌ではなくなり、音楽ではないことに気付かされたのです。
色々と試行錯誤を繰り返しながら、何処か頭の中に冷静な自分を置いて、声をコントロール出来るようになると、学生の時に感じていた疲労感が減ったように思います。
学生には私が歌っている姿を見て学んで欲しい。 (c)H.isojima
―― 現在、第一線で活躍されながら、母校の大阪音大で学生を教える立場です。二つの顔をどう使い分けられているのでしょうか
教える事は、間接的に自分をレッスンしているような気分ですね。師匠に言われ、当時ハッとした言葉なんかを学生に言いながら、自分は出来ているかなぁと振り返ってみたり…(笑)。師匠をはじめ、色々な先生の言葉に救われてここまでやって来ただけに、自分もしっかり恩返しをしようと思っていますが、まだ軸足はプレーヤーの側。学生には私の歌っている姿を見て学んで欲しいですね。調子が悪い時、その対処方法を見せる事も勉強になると思います。
声楽は身体が楽器だけに、いつまで歌い続けていられるかは実際のところわかりません。どうやれば歌い続けられるのか?もしかしたら2年後歌えていないんじゃないか!など、時にナーバスになったりもしますよ。
一昨年、「トスカ」を褒めて頂きましたが、あの時がピークで、後は下るだけかもしれませんよね…。いやいや、まだまだベストな状態なら、最高のアリアを歌える自信は有りますよ。しかし、やはり体力的にも筋力的にも、疲れやすくなっているのは事実。30代のようにイケイケゴーゴーという訳にはいきません。なのでしっかりと仕事を選んでという思いと、今のうちにアレもコレもやってしまいたいという思いが混在しています。
こんな時には、客観的な第三者の判断に委ねるのが良いのかもしれません。という事で、並河寿美の〇〇〇を聴いてみたい!といった具合に、頂くオファーには、本当に感謝しかありません。
高評価を得たベッリーニ歌劇「ノルマ」での歌唱(2015.9.19 川西みつなかホール) (c)みつなかオペラ実行委員会
―― 並河さんは全国の主要オペラプロダクションや、オーケストラの定期演奏会などでご活躍ですが、やはり地元関西のオペラにコンスタントにご出演いただく事は、ファンには嬉しいと思います。やはり関西中心の仕事を選ばれているのでしょうか。
神戸で生まれ育った私は、関西が大好きですし、長くお付き合いを頂いているプロダクションもたくさんあります。「トスカ」をやらせて頂いた みつなかオペラ には、これまで10回くらいは出演させて頂いていますが、レパートリーを広げて頂きました。ベッリーニ「ノルマ」やドニゼッティの「マリア・ストゥアルダ」など、あまりやる機会のなかったベルカントものはとても勉強になりました。
堺シティオペラは、プッチーニの「蝶々夫人」「ラ・ボエーム」や、R.シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」、グノー「ロメオとジュリエット」など、比較的オーソドックスなレパートリーをやらせて頂きました。こちらも、随分長いお付き合いです。
そして、兵庫県立芸術文化センターのオペラは、佐渡マエストロのおかげで大きく育てて頂き、色々な役にも挑戦させて頂きました。また、海外の歌手や、海外で活躍中の日本の歌手など、この劇場と関わらなければ出会わなかった人達とも共演出来ました。劇場オープンの30歳半ばからずっと関わらせて頂けて、私の活動の原点とも言えます。このホールが無かったら、今の私は無かったと思います。
ベルカントものへの挑戦機会を頂き感謝している!と語る、ベッリーニ歌劇「ノルマ」(2015.9.19 川西みつなかホール) (c)みつなかオペラ実行委員会
―― 今後の予定はどうなっていますか?
1月11日、12日の堺シティオペラ「アイーダ」から新年(2020年)はスタートします。3月8日には、大阪音楽大学第51回吹奏楽演奏会で、ヤン・ヴァンデルローストさんの指揮、大阪音大吹奏楽団の演奏で歌い、3月15日には枚方でオペラのアリアを取り上げるコンサートに出演します。
3月28日からは、「東京・春・音楽祭」の一環で、子どものためのワーグナー《トリスタンとイゾルデ》を上演し、イゾルデを歌わせて頂きます。これは、バイロイト音楽祭の期間中に、ワーグナーのオペラを短縮し、子どもでも分かりやすいように内容を再編成して上演するもので、バイロイトでは2009年から行われています。日本では昨年の「さまよえるオランダ人」が初めてで、随分評判になりました。
4月に入るとベートーヴェンイヤーの始まりで、大阪フィルの定期演奏会を皮切りに、「ミサ・ソレムニス」を九州交響楽団と名古屋フィルの定期演奏会でも歌わせて頂きます。
―― 本当に忙しいですね。堺シティオペラの「アイーダ」の会場は、10月にオープンしたばかりのフェニーチェ堺。新しいホールで観る「アイーダ」という事で、観客も楽しみですね。
もちろん私もお客様がいっぱい入った時に、どんな響きがするのか楽しみです。
「アイーダ」は2度目ですが、前回が2011年3月のびわ湖ホールプロデュース公演でした。びわ湖ホールで上演した直後に東日本大震災が発生し、神奈川県民ホールの公演は中止となりました。その時の演出家が、今回演出いただく粟國淳さん。私もそうですが、粟國さんも「アイーダ」には思う所がお有りなのではないでしょうか。あれから10年近く経って、「アイーダ」に対する解釈やアプローチが変わっていると思いますが、もう一度やりたかったという思いは同じだと思います。
―― 今回の「アイーダ」公演に対する意気込みをどうぞ。
アイーダは、エチオピア王女でありながら、エジプト王女アムネリスに仕える奴隷の身分です。姉妹のような関係が、恋や戦争によって微妙に変わっていきます。国と国のぶつかり合いを前面に出しながらも、アムネリスやラダメスに対する心のやり取りを丁寧に描いた演出で、お客様はきっと涙するはず(笑)。相手役の福原寿美枝さんとの付き合いも長く、大人の「アイーダ」をお見せ出来ればと思っています。指揮の牧村邦彦さんも、福原さんも、今年3月の川西キセラホールの開館記念公演「アイーダ」演奏会形式でご一緒していますが、今回はまた違うモノになりそうです。ぜひご覧になって頂けるとありがたいです。
関西を代表する歌姫3人が競演する「ディーヴァの宴」より(左から並河寿美、福原寿美枝、尾崎比佐子) 写真提供:みつなかホール
―― 最後になりますが、2020年はベートーヴェン生誕250年ということで、「ミサ・ソレムニス」を歌う機会が増えると仰っていましたが、この曲の好きな所を上げて頂けますか。
「ミサ・ソレ」と言えば、私はベネディクトゥスですね。あんなに美しいメロディはないと思います。あれを壊さないように表現するのはものすごく難しいです。あのヴァイオリンソロの高音ヴィブラートにいつも泣かされます。そして歌い出しは、やはりメゾ・ソプラノから(笑)ヴェルディの「レクイエム」のラクリモーサもそうですが、ここ!という所はいつもメゾからです(笑)。そして、ソリストによる美しいメロディの掛け合い。大フィル合唱団の評判も聞いていますし、きっと素敵な音楽が生まれるはず。
「ミサ・ソレ」は「第九」と違って、あまり演奏する機会がないだけに隠れた名曲だと思います。3度もプロのオーケストラで歌える事に感謝です。
―― 最初の「ミサ・ソレ」は大阪フィルのシーズン最初の定期演奏会です。大阪フィルの定期演奏会は初めてですか? 大阪フィルに対してはどんな印象をお持ちですか?
関西の人間にとって大フィルは特別です。昔から聴いていますし、学生時代にはコーラスの一員として定期演奏会で歌った事もあります。ペンデレツキの「七つのエルサレムの門」を、作曲家自身の指揮による定期演奏会でした。あと、大阪フィルではありませんが、倉敷音楽祭ではコーラスのエキストラとして朝比奈隆先生の指揮で歌った事もありました。
ソリストとしては「第九」などで共演させて頂いているのと、西本智実さん指揮のヴェルディ「レクイエム」も歌わせて頂きました。やはり大フィルの奏でるサウンドは特別だと思います。尾高マエストロもご一緒させて頂くのは初めてです。考えると緊張してしまいますが、とても楽しみです。
―― 並河さん、長時間ありがとうございました。これからのご活躍をお祈りしています。
オペラも宗教曲も頑張ります。コンサートホールにお越しください! (c)H.isojima
取材・文=磯島浩彰

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