DIV、BORN、DaizyStripperセッション
にファン大興奮!

DaizyStripper× BORN×DIVの3バンドが、アジアの二都市を舞台に暴れまくったこのイベント。ここでは、恵比寿LIQUIDROOMでおこなわれた熱狂のライヴレポートをお届けします。
【DIV】
熱狂的な声援が飛び交う中、舞台上に姿を現したDIVの4人。「全員、一発目から最高に盛り上がっていこうか!」。CHISAの煽りを受けて冒頭に奏でたのが、シドのカバー・ナンバー『妄想日記』。駆け出すよう一気にトップギアに入れた演奏に合わせ、会場中の人たちも激しく身体を揺さぶり出した。瞬時にして胸をつかんだ『JUSTICE』では、エレクトロな要素も導入。心地好く疾走してゆくハード&ディスコビート・ナンバーの『赤裸々ララ』と、圧倒的なパワー感と雄々しい存在感、そして何より胸をグッとくすぐる歌の数々を通し、観客たちを大きな熱狂のウネリへと巻き込みだした。

「俺を溺れさせてくれ!」とCHISAは叫んでいたが、むしろ会場中に居た人たちの誰もが、DIVの躍動する演奏に身も心を溺れさせていたのは間違いない。「新しい場所へ飛び立っていく人に贈ります」重いギター・カッティングの音とドラム・ビートが身体をゆったりと揺らしていく『青空にパラシュート』。サビで響くキャッチーな歌にも耳がスーッと引き込まれていった。ノスタルジックな気分に心を染め上げた『蛍火』。緩急を効かせた演奏のもと、会場中の人たちを折り畳ませた『ASTERIOS』。どの楽曲も“心をグッと揺らす歌物”としての魅力を持ちながら、同時にライヴならではの圧倒感を持って迫ってくるところがライヴに於けるDIVクオリティだ。
ソリッドかつスリリングな『BUTTERFLY DREAMER』の演奏が炸裂。サビでは誰もがタオルを振りまわし、歌に演奏に熱を持った想いを返し続けていた。乾いた熱風を吹かせ、場内にタオル振りまわす開放的な夏のパーティー空間を作りあげた『夏の行方』。
「これからも、みんなと共に歩んでいけるように」。気持ちを未来へと開放してゆく『you』。「僕たちは何時も可能性を信じています。それを俺たちが証明するから、受け止めてくれ!」。心を空っぽに、ただただ開放された気持ちに満たされたい。そんな、光や未来を求める気持ちを後押しするように流れ出した『ZERO ONE』。誰もが余計な感情を脱ぎ捨て、DIVの輝きを届ける演奏に導かれて嬉しそうに飛び跳ねながら熱狂に溺れていた。晴れ渡る開放的な青の景色や、光包まれた優しい喜びを、この日のDIVは熱いライヴを通し心と身体に与えてくれた。
【BORN】
意外性を持った幕開けで始まったBORNのライヴは、猟牙の哀切とした歌声が場内に染み渡った雄大なバラード曲『ProudiA』からスタート。暴れるための臨戦態勢を取っていた場内の人たちも、感情を涙色に染め上げてゆく演奏へ何時しかジーッと視線を、心を委ね、歌に嬉しく身を溺れさせていた。
「ブチ上げていこうか!」。それまでの静寂から一転。猛々しく重厚な演奏が一気に刃を突きだした。『ケミカルロマンス』を通し場内に巻き起こした飛び跳ね、ヘドバンしてゆく風景。そう、ここには何時ものBORNのライヴの風景が広がっていた。激しくもグルーヴィな演奏が炸裂。新曲の『SKIN』では、重いウネリを持った演奏を通し、会場中の人たちを躍らせていったBORN。艶めいた歌メロもグッと心を貫いた。フリーキー&ラウドな演奏が熱狂の奈落へと導いた『剥愛のスローモーション』。同じく新曲の『THE STALIN』では、スラッシュ&ラウドな演奏のうえで、挑みかかるように猟牙が迫っていた。かなり重厚な楽曲にも関わらず、歌が、言葉がグサグサと心に突き刺さってきたのも、その卓越した表現力があってこそ。荒ぶる演奏の中にも、多彩な表情を溶け込ませ続けていたように、2つの新曲を通し進化し続けるBORNの姿を短い時間の中に感じられたのは嬉しかったこと。
「日本とは違う空気の中で3バンドが交わったことで、すごくいい結束が出来た。この3バンドが生み出す音に共鳴してくれたら嬉しく思います」その言葉に続いて流れ出したのが、場内中をヘドンの渦に巻き込んでゆくBORN流熱狂祭ナンバーの『RADICAL HYSTERIA』。「suck my dick or death!」の大コールと共にモッシュしてゆく様も、BORNのライヴには欠かせない風景。拳を振り上げ雄叫びを上げだした観客たち。絶叫と興奮の快楽へと連れていった『RED DESIRE』。モッシュとヘドバンの熱いウネリが場内中に満ちだした『DIRTY STACKER』でもBORNは心に歌を響かせながらも、激烈な演奏を通し、この空間を暴れゆく祭の会場にしっかりと染め上げていた。'らしさ'と'新しさ'、2つの魅力をつねに生み出し続けていくBORN。そんな彼らの“らしさ”に武者震いしつつ“進化した姿”へ嬉しい興奮を憶えたライヴだった。
【DaizyStripper】
「おい、声出せよー!」。DaizyStripperのライヴは、心地好く演奏が駆けだした『Derringer』から幕を開けた。疾走する演奏に身体は嬉しく身を委ねつつ。心をグッと鷲掴みしてゆく夕霧の歌に、誰もが気持ちをつかまれていた。「飛べ!」。スリリングな演奏を突きつけた『DIRTY STARRY』に合わせ、会場中の人たちが一斉に跳ね出した。サビでは、胸をつかむ歌に呼応するように、タオル振りながら「Oh~Oh!」と声を上げていたのも印象深かった場面。
「気持ちを新たに始まった、この素敵な春の季節にお届けします」。これまでの熱狂から一転。胸の奥底へじっくりと、でもしっかりと想いを染み渡らさせてゆく美しくも哀切なバラード『春めく僕ら』を演奏。何処か青春の風景を抱かせるノスタルジックな歌詞にふれているとつい涙腺が刺激されてゆく。なんて泣かせる歌なんだよ。
跳ねるようにドライブし出した演奏。流麗な歌と弾むサウンドがシンクロした『罪な罰』が、観客たちの熱狂へふたたび火を注いでゆく。思いきり光輝く演奏が流れ出した。キャッチーな歌始まりの『decade』が始まると同時に、大勢の観客たちが心地好く身体揺らしたり、モッシュしたりと、変幻してゆく楽曲に合わせ暴れ出した。良質な歌で熱狂を描き上げてゆくDaizyStripperの面々。さぁ、熱狂のパーティはここからだ!「俺らはこれからも、足を止めずに走り続けていこうと思ってる。俺らも楽しいこともあるけど、つらく苦しくてもがくこともあってさ。たまには甘えてもいいですか?お前らも甘えていいからさ」。そんな言葉も語りつつ、「ここにいる奴ら全員でかかってこいやー!」の叫びを合図に、ライヴは一気に熱狂を帯びだした。
暴れるに相応しい暴走した演奏を炸裂させた『マネキン』。場内中の観客たちが身体を思いきり揺さぶり、拳を振り上げ熱した演奏へ狂熱な想いを返していた。そして、興奮したギターのなおが絶叫声での煽りどころか、客席へダイブしたほど熱狂と絶叫のバトルを展開。会場中を髪振り乱す熱狂と恍惚の空間に染め上げた『BLACK DROPPer』を通し、DaizyStripperは会場に熱した空気を充満させ、このイベントを“らしい姿”で締めくくってくれた。
【D・B・D】
最期の最期に飛び出したのが、DIV×BORN×DaizyStripperの3バンドによるセッション演奏。DaizyStripperのメンバーによる演奏をベースに、そこへ、DIVのCHISAとBORNの猟牙が加わる形で実施。「D・B・D」と名乗る彼らは、「Are You Ready!?」の煽り声に続いて流れたのが、L'Arc-en-Cielの『READY STEADY GO』。CHISA、猟牙、夕霧と歌のバトンを交わしてゆく3人。場内人の人たちも、その演奏に合わせ思いきり騒いでいた。さらに、演奏の途中でDIVとBORNのメンバーも乱入。数多くのバンドマンらが舞台上で楽しく戯れ、はしゃいでゆく。いいよね、こういう無邪気な一人の音楽ファンとしてステージ上で楽しんでゆく姿が。

この3バンドでの合同イベントは、台北と東京の二公演で終わりだが、3バンドの交遊はこれからも続いていくこと。むしろ、またこういう刺激的なイベントを作ってくださいよ、VISULOGさん!最期のカメラ・セッションで登場したのが、AYABIEのインテツという、まさかの展開もありつつ(今回の撮影はすべて彼が行いました)。セッション中にメンバーがカラーボールを客席に投げていたのだが。その中に4個だけ当たりを入れ、当たった人にサイン入りで台湾土産をプレゼント。当たった人の中に、台湾からやってきた人も。まさか台湾の人に台湾土産が当たるというのも、なんともイベントらしいハプニングじゃないか。(TEXT:長澤智典/PHOTO:張 尹澈 (ARKSHIP))

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