【ザ・クロマニヨンズ
ライヴレポート】
『ザ・クロマニヨンズ ツアー
PUNCH 2019-2020』
2019年11月20日 at TSUTAYA O-EAST
一瞬で沸点へと導く最強のロックンロールバンド、ザ・クロマニヨンズ。この日も会場の熱気とオーディエンスの興奮を極限まで高めるライヴを展開してくれた。最新アルバム『PUNCH』からのナンバーを中心に、息つく暇もないほどのスピード感で突き進んでいく。ストレートに耳に飛び込むポップなメロディー、切れ味抜群のバンドサウンド、そして何より身体全体で弾ける甲本ヒロトのヴォーカルとアクションが観客の心をとらえて離さない。曲に艶を与える彼のハーモニカも強烈だ。さらに、印象的なカッティングの「ケセケセ」「ガス人間」など、真島昌利のストイックなギタープレイも鋭く響く。
また、バンドのダイナミックレンジの広さをうかがわせるシングル曲「クレーンゲーム」、コーラスで観客と一体感が生まれる「ビッグチャンス」、スカのビートで会場が跳ねる「整理された箱」といったバラエティーに富んだ楽曲たちがライヴ全体に起伏を生み出す。そして、「リリイ」のようにスローな曲では、激しさだけではない繊細な歌と演奏でやさしい世界観を際立たせていた。他にもアルバム収録曲以外の曲も次々と登場し、ドラマ主題歌でお馴染みの「生きる」など怒涛のロックンロールナンバーが連続投下される。
““俺は今日、憂さを晴らしに来た”という面構えの奴がいっぱいいるけど(笑)、どうぞ楽しんで帰ってくださいよ。自分の分け前、全部取って帰れよ!”とヒロト。高い熱量で貫かれたエネルギッシュな90分間、破壊力満点の“PUNCH”を全身に浴びたライヴだった。
撮影:柴田恵理/取材:岡本 明
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