【Absolute area インタビュー】
多くの人に聴いてもらう
音楽を追求していく
広いステージが似合う
壮大なバンドになる
「カフネ」にあった柔らかな印象を保ちながら、「useless days」はよりポップな曲調で、曲順的にもメリハリがありますし、ヴォーカルが一番に飛び込んでくるのもグッと引き込まれました。
「カフネ」とは違うテンションの曲だけど、《がんじがらめ》という歌詞が出てくる部分は共通しているので、似通ってる雰囲気もあると思います。あと、“がんじがらめ”というワードはジャケット写真の案にもつながったワードでした。
サビがキャッチーで《照りつける太陽のせいじゃない》という部分では夏っぽいイメージも沸きましたが、シンセのメロディーが合わさるとウィンターソングのような切なさも感じました。
チューブラベルやグロッケンで何となく冬のイメージを作りました。コーラスもこだわりのひとつで、Bメロから入る裏声のコーラスがウィンターソングっぽさを増してると思います。ミニアルバム『あの夏の僕へ』(2018年8月発表)に「ドラマチックサマー」という曲があるんですけど、それの冬バージョンみたいな曲になってます。
タイトルの“useless days”は“役に立たない日々”という意味がありますが。
この曲はグレーな関係のまま傷付け合う男女を歌っていてるんです。本人にとっては胸を焦がすような恋愛なのかもしれないけど、それを傍観する人にとっては価値のある恋愛には見えないんじゃないかと思っていて、そんな意味で皮肉も込めてこの曲名を付けました。Mr.Childrenの「youthful days」のオマージュでもあります(笑)。
「出会うべき人」は第二のふるさとを歌うような、生まれ育った場所とは違う、自分の足で踏み入れた地での希望にあふれるナンバーで。
FM北海道(AIR-G')で『FM ROCK KIDS』というラジオ番組のレギュラーを持たせてもらっていた時、企画でひとり旅をしまして、その途中に書いた曲でした。まったく知らないところにひとりで行ったんですけど、すごく空気がやさしかったというか、とにかく初めて来た地という感じがしなくて。大袈裟に言うと、何となくその街に歓迎されているような気がしたんです。その時の感謝の気持ちが込めました。
自分の人生のターニングポイントとなる人を想い、これからの出会いに期待を寄せる歌詞が印象的ですが、時を重ねることで存在感を増しそうな一曲ですよね。
友達に“自分が出会う人っていうのは必ず自分に何かしらの影響を与えるために出会っているから、出会いには必ず意味があるんだよ”って言われたことがあって。この曲ができたのは、その言葉をやけに思い出したっていうのもありました。僕たちが今後ツアーを回るようになって新しい地にバンドが足を踏み入れた時に、ホームのようなやさしさで迎えてくれたら嬉しいなっていう願いもあるし、僕らの音楽に出会ってくれたことの感謝を伝える曲でもありたいです。そこで出会う人たちが僕らに何らかの影響を与えるように、僕らの音楽が出会ってくれたみんなを笑顔にさせる。そんなふうになれば良いなと思います。
今作を完成してみての心境はいかがですか?
今の僕らにできることを全て詰め込んだ、胸を張ってお勧めできる素晴らしい作品になりました。結成5周年を迎えましたが、僕らは広いステージが似合う壮大なバンドになると信じています! そのための音作りも追求していくので、いつかは国民的なバンドになりたいですね。
取材:千々和香苗
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配信シングル「カフネ」2019年11月20日配信リリース
Yamaha Music Entertainment Holdings
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『Absolute area One man live Winter Goodbye!! BOYS&GIRLS』
アブソリュートエリア:2014年に高校の同級生で結成された3ピースロックバンド。全ての作詞作曲編曲を手掛ける山口のソングライティングと歌声が最大の魅力で、18年8月リリースの1stミニアルバム『あの夏の僕へ』を引っ提げた2カ月連続ワンマンは即完。19年4月に2ndミニアルバム『無限遠点』、11月に配信シングル「カフネ」を発表した。Absolute area オフィシャルHP
「カフネ」MV