新田真剣佑、サプライズバースデー&
三浦春馬からのメッセージに感激 地
球ゴージャス『星の大地に降る涙 TH
E MUSICAL』製作発表記者会見レポー

俳優の新田真剣佑が初主演する、舞台『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』の製作発表会見が2019年11月6日、東京・帝国劇場で行われた。会見には記憶をなくした青年・シャチ役の新田、劇団を主宰する俳優の岸谷五朗、寺脇康文ら9人が登壇。劇団の創立25年目となる祝祭公演に向けての意気込みを語ったほか、10日後の11月16日に新田が23歳の誕生日を迎えるということもあり、ケーキを囲み出演陣でお祝いをする場面もあった。最新作は2020年3月10日(火)から、4月13日(月)まで千葉・舞浜アンフィシアター、その後、5月3日(日祝)~5月14日(木)大阪・フェスティバルホールにて上演される。
各出演者のファンクラブ会員の中から抽選で選ばれた120人が参加した記者会見。新田を皮切りに、神の子を宿したステラ役の笹本玲奈らが会場の後方から姿を現すと、大きな歓声が上がった。ホテルウェディングの発祥の地でもある同地。最後に登場した岸谷と寺脇は、キャンドルサービスを行う新郎新婦のように腕を組んでスポットライトを浴びると、客席の間に設けられた通路をうれしそうにスキップ。舞台に上がる直前には、寺脇がわざとつまずいてみせるなど、“笑い”も忘れなかった。
初演で主演を務めた三浦春馬。舞台の一場面がステージに映し出された
「地球ゴージャス」は岸谷と寺脇が「世の中の人の心をゴージャスにしたい!」と1994年に設立。これまで上演した15作品の総動員数は100万人を超えている。2020年3月に披露する『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』は、10年前に俳優の三浦春馬が主演を務めた『星の大地に降る涙』の再演で、岸谷と寺脇以外のキャストを一新。「反戦」というテーマはそのままに、ミュージカル化した。
「地球ゴージャス」を主宰する岸谷五朗
演出・脚本に加え、トド役で出演する岸谷は「寺脇康文さんとふたりぼっちで始まった地球ゴージャス。25年続けようという決意があったわけではございません。その時代に合った作品を、愛して丁寧に作り上げてきたその結果が、25周年の祝祭公演になっています。でもこうやって重ねて来たことで、25周年を迎えられることを我々はうれしく思っています。これもひとえに、スケジュールをおさえて劇場に足を運んで下さったお客様のおかげ。そして苦楽をともにして下さっているスタッフのおかげです。今回25周年、総勢35名、みんなそれぞれの分野で色んな所で、主役を背負ってきた素晴らしい役者たちが集まってくれました。今、とっても幸せです。この公演のために(脚本を)新たに書き上げてミュージカルとしてよみがえります。ご期待いただきたいと思います」と集まったファンに呼びかけた。
「地球ゴージャス」を主宰する寺脇康文
シャチとトドが流れ着いた島の住人・ザージャ役を務める寺脇は「25年ということで、私と岸谷五朗さんも銀婚式を迎えることになりまして。25年経っても何でこんなにラブラブなのかというくらい、よく昼飲みをしているそんな親父でございます。今回は銀婚式記念ということで、お祭りムードなんですが、でもやっぱり作品としては前作を超えるものを作ると意気込んでいます。(2020年の)1月から稽古なんですけれど、先ほど(会見前に過去の作品をダイジェストで紹介)のVTRとかを見ていると、『あぁ、やるんだ』という実感が湧いてきます。そして今日キャストのみなさんと初めてお会いして、一段とエネルギーがみなぎってきた感じです。今後の稽古で、どんな作品に仕上がるのか、我々(寺脇と岸谷)以外はフレッシュなエネルギーですので、どうぞご期待ください」と意気込んでいた。
主演の新田真剣佑
新田は2年前に地球ゴージャスが発表した『ZEROTOPIA』に出演。2作連続の出演で、初めて主演を任される。司会から「シャチ役を務める新田真剣佑さんです」と紹介されると、「シャチ役って聞いて、びっくりしちゃった。ぞわっと来ちゃった」と初々しい反応。寺脇らに「知らなかったの?」と突っ込まれると、「改めて聞くと、緊張しますね」と襟を正し、「僕は10年前、三浦春馬さんが演じていたシャチを観て衝撃を受けました。その頃から『地球ゴージャスに出たいという夢があり、それは2年前に叶いました。今回はまだ自分が仕事を始めていない頃に観た作品の再演で、主演をさせていただくということで、本当に幸せです。まだ実感はありませんが、素晴らしい作品にしたいと思います」と心境を明かした。
三浦春馬から新田真剣佑に贈られたビデオメッセージ
会見では2人きりで食事に行くなど親交がある三浦から新田に向けて、ビデオメッセージが贈られた。初舞台で19歳の時に主演を務めた三浦は、「殺陣のシーンに苦労した」と振り返ったが、「岸谷さんから、『心を削りながらやるんだ』と背中を押してもらった。本番前は緊張でお腹をこわしたり、大変でしたが、当たって砕けろという精神で奮闘していました。今回、マッケン(新田の愛称)が10年ぶりに演じると聞きました。当時の自分とマッケンの実力を比べたら、本当に優に超えてくると思うので、マッケンの実力で、みんなを引っ張ってほしい。新たな作品になるのだという期待の方が大きいです。必ず観に行きます。頑張って!」とエール。“憧れの人”から激励を受けた新田は「知らなかった……」としば放心状態に。ようやく口を開くと「うれしいです。後で動画をください」と目を潤ませていた。
物語は戦のために血と涙が大地を濡らした時代。戦いに敗れて記憶を失った青年・シャチ(新田)が流れ着いた小さな島・タバラで暮らす異民族と交流し、自分を取り戻して行くという歴史ファンタジー。岸谷は「10年前の作品ですが、作品のテーマ(反戦や平和)は、日韓関係や移民問題など今の方が合っている。子どもたちが平和に暮らせる未来のために。演劇で訴えるべきことを伝えたい」と力を込めていた。
間もなく誕生日を迎える新田真剣佑にサプライズでケーキが運ばれた

驚きを隠せない新田
会見の終盤には、10日後に誕生日を迎える新田に内緒で、岸谷と寺脇が「ハッピーバースデー」を歌いながら、ワゴンに乗せたケーキを運んでくるサプライズを敢行。タバラ族の長老役の森公美子らも声を合わせて、新田の節目を祝った。イチゴやブルーベリーが鮮やかなケーキの中央には、この日登壇した9人の写真がプリントされており、新田は「わーー! すごい!!!」と興奮。「写真撮ってもいいですか??」とポケットからスマートフォンを取り出すと、ステージを降りてケーキと8人とともに自撮りで記念撮影するはしゃぎぶり。「23歳初めてのケーキです」とうわずった声に、岸谷から「子どもか!!」と突っ込まれていた。

新田のスマートフォンで記念撮影
岸谷は「真剣佑という役者は、舞台に立つための素材、センス、すべてを持っている俳優。春馬に続くシャチ役には彼しかいなかった」とその才能にほれ込んでいる様子。「地球ゴージャスを愛してくれているキャストのみなさんと、稽古でエネルギーをためて、初日にいい作品を発表したい」と熱く語った。

ほかの登壇者のコメントは以下の通り
■笹本玲奈:たくさんのミュージカルに出演させていただいてきたのですが、日本で作られたオリジナル作品への参加は初めてです。過去に地球ゴージャスに出演したことがある友人から「稽古現場が楽しかった」と聞いたので、稽古が始まるのが楽しみです。地球ゴージャスに参加できてとても幸せなので、まだ始まっていないのですが、すでに千秋楽を迎えるのがさみしいです。心を込めて演じたいです。
ステラ役の笹本玲奈
■松本利夫:『星の大地に降る涙』にはEXILEの中でも名曲に入る「愛すべき未来へ」が舞台の主題歌として使用されています。10年前の会見にはHIROさんと、ATSUSHIさんが登壇していましたが、まさか10年後に自分が出演者として立っているとは。とても光栄で、感謝の気持ちでいっぱいです。僕はパフォーマンスのほうなので、舞台で歌うことが初めてです。(舞台に備えて)人生で初めてボイストレーニングを始めたので、胸を張ってハモれるように頑張ります。
松本利夫
■森公美子:私は今年(7月に)還暦を迎えました。(役だけではなく)本当に長老になりましたので、みなさんを牛耳って行きたいと思います。まずは“食”から。稽古場には脂の強いものを置きますので、よろしく。
森公美子
■湖月わたる:メリューは、寺脇さんが演じるザージャの妻でございます。お客様が恥ずかしくなってヤケドしてしまうくらい、ラブラブな夫婦愛を演じたいです。そして今回は、宝塚(歌劇団)の後輩でもある、愛加あゆさんと初共演します。お互いに愛する人を思い、歌うシーンがありますので、力を合わせて頑張りたいと思います。
湖月わたる
■愛加あゆ:地球ゴージャスは、芝居、歌、笑い、涙がある。お客さんと一体になることができる。日本が誇る素晴らしいエンターテインメント集団。その一員になることができてうれしいです。感動の舞台を届けられるよう、魂を込めて演じたいです。
愛加あゆ
■島ゆいか:(同作が)一番好きな舞台作品なので、(緊張で)手汗がすごいです。素晴らしい先輩方から学びながら、精一杯演じたいです。
島ゆいか

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