首振りDolls、逹瑯(MUCC)、mio(ミオヤマザキ)、taka(ミオヤマザキ)

首振りDolls、逹瑯(MUCC)、mio(ミオヤマザキ)、taka(ミオヤマザキ)

首振りDolls、
マンスリーインタビュー第9弾は
対バンライヴに向けて
MUCC、ミオヤマザキと対談

takaに話すことで、
自分の気持ちを
整理しているんだと思う(mio)

――ところで、mioちゃんは、ミオヤマザキになる前はピコピコの音楽やってたんだよね?
taka:踊ってましたからね(笑)。
mio:taka達と出逢う前は、歌詞もみんなでハッピー! みたいなこと書いて歌ってて。髪も長かったし、フリフリのスカートとか履いてたし。

――昔書いてた歌詞とかスタイルは、自分を偽っていたものだったってこと?
mio:偽ってました。私、売れるために音楽やってたんです。有名になりたくて音楽やってたから、明るくても暗くてもなんでも良かったんです。
逹瑯:偽らずに書いてみて、って言われて書いて、それを歌ってみたら、そっちの方が楽しくなっちゃったって感じ?
mio:そうですね。ライヴが全然違くて。全部を吐き出せている感じがして。すごく気持ち良くて。
逹瑯:分かる。日常にはない高揚感だよね。ステージの上に上がってるときに出るアドレナリンの出方は、日常生活の中にはないからね。言いたいことを好き勝手に言っても許される場所でもあるしね。
ナオ:他にはない感覚ですよね。
逹瑯:そうだね。言いたいことが全部浄化されちゃったらどうすんの?
mio:どうするのかな?
逹瑯:歌詞が書けないっていうスランプはまだ今のとこないの?
mio:ううん。あります。でも、そういうときは、“書きたいことがない”っていうことを書きます。“やりたいことないな”ってことを書く。
逹瑯:やりたいことないな、ってことを書けるのって、一回だけじゃない?
mio:そうですね。でも、それを歌ったときにまたそこで返ってくる反応があったり、自分の中に新たに生まれてくる感情があるから、それを吐き出していく感じです。

――逹瑯はスランプをどう乗り越えてるの?
逹瑯:ウチは曲先だから、浮かんでる映像に対して言葉が出てこないっていう状況はあるんだけど、一番苦しいのが、曲を聴いたときに映像が何も浮かんでこないときだね。最初の一行が出てこないとかね。最初の一行が何日考えても出てこなかったのが、寝る前にパッと浮かんで来て、そこから20分くらいで全部書けちゃったってこともあるしね。

――それはどの曲?
逹瑯:「モノポリー」。あれは何日考えても歌詞が出てこなくて。でも、一行出て来たら一気に出来て。30分くらいで全部書けたかな。きっかけが出てこない時が辛いね。「流星」とかも本当に何日も出てこなかったからね。

――ナオはどう?
ナオ:そうねぇ、スランプのときは本を読みます。いつも同じ本。寺山修司の『少女詩集』。毎回読み返す。最後まで読み終えたら、いつも何か書ける感じに気持ちがなってるの。

――それは、その本を最初に読んだ頃の気持ちに自分を戻してるの?
ナオ:そうそう。
逹瑯:脳みそのどこをくすぐるかって大事だよね。ツアー中って歌詞書きにくいからね。
ナオ:他のことやってるときは無理だなぁ。
逹瑯:決められたことをやる脳みそと、無いものを生み出していく脳みそは使う場所が違うから、どっちが活性化されている状態かっていうので全然違ってくるからね。急に家で作文書いてて、さぁ、今から野球やるよ!って外に連れ出されても、待って待って、体動かねぇし! って感じじゃん。でも、朝からずっと野球やってて、午後から試合やりましょう!って感じなら、自然に体が動くけどね。そんな感覚なんだよね。
ナオ:あぁ、すごく分かります、その感覚。

――ナオにとっては『少女詩集』が切り替えスイッチでもあるんだね。逹瑯とmioちゃんはそういう具体的なスイッチはあるの?
逹瑯:悶々として何も出てこねぇや、ってときは、頭切り替えるために吉井さん(吉井和哉)のアルバム聴く。
ナオ:どのアルバムですか?
逹瑯:何でもいいの。どのアルバムでもいい。決まってない。そういう頭で聴くときは、普段聴いてる感じとは違う聴き方が出来るんだよね。あぁ、こうやって物語を進めていってるだな、それで、ここのメロディの切り替わりで、物語の視点をこっちに思い切り振ってるんだな、とか、普段にはない分析をしながら聴くんだよね。そうすると自分のモードが切り替わる気がして。吉井さんの作り方はすごく勉強になる。

――なるほどね。mioちゃんは?
mio:私も音楽を聴いたりしますね。特には決まっていないですけど。あとは、takaにいろいろ話します。汲み取ってくれるのがすごく上手なんです。そういうとこtakaは女子なんで。

――浄化してあげるんだね、takaくんが。
taka:浄化してあげられているのかは分からないんですけど、そういうときは、mioの気持ちを汲み取るのが最優先だと思うから。体調もそうだし。そういうときは、“ここの歌詞をもう少しこうした方がいいよ”とかじゃないんですよね。そんなアドバイスを求めてるんじゃなくて。そういうときは“家でネットフリックス見てな”って言った方がいいんですよね。逆に、“もう今は何もしなくていいよ”って言ってあげる方がいい。
逹瑯:脳みそのマッサージをどうやってあげるか、だよね。それは人によって違うだろうし。人に相談するのって、すごくいいことでもあるんだよね。人に相談するときに、自分が悩んでいることを相手に説明することで、ちゃんと分かりやすく話そうとするから、そこで一旦頭の中でこんがらがってる事柄を解くことになるんだよね。もうね、そうなったら、半分くらいは解決の方向に向かってるんだと思うよ。
mio:逹瑯さんやっぱり女性脳じゃないですかね。女の人って、ストレスを感じたりすると喋って解決するんですよ。私もそう。takaに話すことで、自分の気持ちを整理しているんだと思う。
逹瑯:mioちゃんの場合はそうなんだろうね、きっと。でもね、俺自身は悩んだりスランプになったときも、人には相談しないんだよ。その気持ちが分かるだけど、自分は相談しない。悩んだときにいくら考えても解決出来ないと思ってるから、そういうときはほっとくの。時間が解決してくれることもあるからね。だから考えないようにする。俺は、自分でも解決出来ないことは、人にも解決出来ないと思ってるタイプだからね。
ナオ:なるほど。俺は事柄によるかなぁ。相談するときもあるし。でも、歌詞が出てこないときは相談しないかな。ある程度書いた時点でメンバーに見せて相談することはあるけど。でも、自分が曲を作ってたり歌詞を書いてるときに、いろいろと曲を聴いてて、逆に落ち込むことはある。この前も曲作り期間のときに、椎名林檎さんと宇多田ヒカルさんの「二時間だけのバカンス」を聴いたら、めちゃくちゃ落ち込んだんですよ! うほぉ〜もう何もかもが完璧やないか! こんな完璧なの聴かされちゃったらもうダメ〜って、かなり落ち込んだんです。
逹瑯:ダメだよ、そんなの聴いちゃ(笑)。でも、人によって解決方法はいろいろだからね。

OKMusic編集部

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