新国立劇場バレエ団『ロメオとジュリ
エット』開幕 舞踊芸術監督・大原永
子からのメッセージが公開 会場内で
は『マノン』特別展示も開催

2019年10月19日(土)より新国立劇場 オペラパレスで、新国立劇場バレエ団『ロメオとジュリエット』が開幕する。本作は400年以上前にシェイクスピアが書いた同名戯曲をバレエに翻案した作品で、20世紀最高の振付家のひとりケネス・マクミランの傑作。
ロメオとジュリエット過去の舞台写真 撮影_鹿摩 隆司
本バレエは新国立劇場バレエ団で2001 年 10 月の初演以来、再演を重ねている人気演目だが、すでに当作品の主役を演じている小野絢子、米沢唯、福岡雄大に加え、今回は木村優里がジュリエットに井澤駿と渡邊峻郁がロメオにと、初役に挑戦する。新国立劇場バレエ団が総力をあげて臨む、大原永子舞踊芸術監督ファイナルシーズンのオープニング作品に期待が高まる。
また、公演期間中『ロメオとジュリエット』会場内では、同じくケネス・マクミラン振付作品である『マノン』(2020年2,3月上演)の特別展示を開催する。実際に舞台で着用する衣裳の展示や、マノン役の小野絢子、米沢唯、そしてデ・グリュー役のワディム・ムンタギロフ(英国ロイヤル・バレエ団プリンシパル)、福岡雄大、井澤駿からのコメントも紹介。
マノン展示の様子

マノン_過去の舞台写真 撮影_瀬戸秀美

さらに、『溺れるナイフ』『ダンス・ダンス・ダンスール』等で知られる漫画家のジョージ朝倉、漫画家・コラムニストの辛酸なめ子が『マノン』の描き下ろしイラストを提供。ジョージ朝倉の描き下ろしイラストには、著作『ダンス・ダンス・ダンスール』のクラシックバレエに魅せられ、男子ながらもプロのダンサーを目指す、主人公・潤平がデ・グリューを、都がマノンを演じる様子が描かれており、貴重な原画も、会場限定で展示されている。さらに、プロフィギュアスケーターで元オリンピック日本代表の鈴木明子、元宝塚歌劇団月組トップ娘役で女優の愛希れいかが応援コメントを寄せている。また10 月 19 日(土)からは『マノン』ツイッターキャンペーンがスタートするとのことなので、あわせてチェックしたい。
ダンス・ダンス・ダンスール書影 (c)ジョージ朝倉/小学館
辛酸なめ子
愛希れいか
鈴木明子
シーズン開幕に向け、舞踊芸術監督の大原永子からメッセージが到着したので紹介する。
大原永子メッセージ
大原永子舞踊芸術監督
ドラマティック・バレエの大傑作、サー・ケネス・マクミラン振付の『ロメオとジュリエット』を私の芸術監督任期最終シーズンの開幕公演として上演いたします。 サー・ケネス・マクミランは20世紀最高の振付家の一人で、日本でこのマクミラン版『ロメオとジュリエット』を上演しているのは、新国立劇場バレエ団だけになります。舞台装置・衣裳、すべてにおいて重厚な豪華絢爛さに溢れた非常にドラマ性が高い作品で、これを高い水準で舞台化するためには劇場としての最高の総合力が必要されることになります。現在のバレエ団はそれを実現し、お客様皆様に存分にご満足いただける舞台をお届けできると確信しております。私がダンサーとして渡英し「ドラマティック・バレエ」と出会い、芸術家として「ドラマティック・バレエ」がどれほど重要であるか、また観客の皆様がそうした舞台をご覧になり、どれほど深く感動してくださるか身をもって知りました。新国立劇場バレエ団ダンサーたちの技術はとても高い水準にありますが、さらに世界水準のレベルを目指して、私が新国立劇場芸術監督に就任してからは、ドラマ性を重視したラインナップを考えてきました。特にマクミランの作品はこの『ロメオとジュリエット』しかり、来年2、3月に上演する『マノン』などダンサーには高い技術と演技力が要求されるばかりでなく、作品への深い理解力といったアーティストとしての資質が問われます。また観客の皆様には、これらのマクミラン作品を通して、バレエという芸術の奥深さ、表現力の豊かさを体感していただけると思います。本作『ロメオとジュリエット』は再演を重ねている人気演目でもあります。ダンサーが全身全霊で表現するこの悲劇の物語をぜひ劇場でご堪能ください。目前で繰り広げられる出来事をぜひ体感していただき、感動を分け合っていただけたらば、それに勝る喜びはありません。今回の上演にあたってパトリシア・ルアンヌ・ヤーン、カール・バーネットの 2 人のコーチ、そして指揮のマーティン・イェーツといった世界一流のスタッフが集結し、彼らの世界最高の専門知識とノウハウを私たちバレエ団に提供してくださっていることに心より感謝いたします。彼らは、2、3月に上演するケネス・マクミラン振付『マノン』でも再び来日予定です。この『マノン』もバレエ団の総合力が問われる、ドラマティック・バレエの最高傑作のひとつです。他にも多彩なラインナップを揃えましたので、観客の皆様が舞台芸術の素晴らしさを劇場で体験くださることを願っております。

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