【ONE見所特集コラム(後篇)】チャン
ピオンシップ4戦にトーナメント3決勝
史上空前の第2回ONE日本大会(10・
13両国国技館)

開催迫るONE Championship第100回の記念大会にして、2度目の日本大会となる「ONE: CENTURY 世紀」(10月13日、東京・両国国技館)。大会はONE史上初となる2部制で行われ、第1部が8時半~14時(予定)、第2部が17時~23時(予定)で全22試合、4階級のチャンピオンシップに3階級のトーナメント決勝、そして修斗vsパンクラスの対抗戦と、質・量ともに空前のボリュームで行われる。
■“ジャパニーズMMA”体現なるか、青木真也
第2部・第10試合、記念大会を締めくくる最終試合の直前に置かれたのが青木真也。3月の第1回日本大会ではライト級チャンピオンシップで王者エドゥアルド・フォラヤンに挑み、メインイベントを務めた。13年にONEライト級王者となった青木は、16年11月にフォラヤンの挑戦を受けたがTKO負け。3月は失った王座を取り戻し、フォラヤンにリベンジを挑む一戦となった。
パンチに蹴り、ヒザといずれも強打を持つフォラヤンだが、青木は距離を詰めて組みつくと足を掛けテイクダウン。そこから肩固めに持ち込むとフォラヤンを絞め落とし、王座を奪還するとともに大会を締めくくった。
大会後の会見で「次は若い選手とやりたい」と語った青木は、大仕事を終えた後にもかかわらず、すぐさま5月大会で防衛戦に臨み、自身が名前を上げたクリスチャン・リーと対戦。リーの腕を腕十字で伸ばし切った青木だが、ここから逃れたリーは打撃で猛反撃。青木を左右ストレートからのパウンドで沈め、大逆転の2R TKOで王座奪取を成し遂げた。
青木はそれ以来となる復帰戦。今回は元ONEフェザー級王者でフィリピンの名門チーム・ラカイに所属するホノリオ・バナリオと対戦する。当初第2部・第7試合に置かれた青木だが、その後メインイベント=第11試合の直前となる第10試合に変更となり、日本選手の顔として期待のほどがうかがわれる。
「今回の外国人メインの日本市場向けとは言えないカードの中でオレはジャパニーズMMAがやりたい」
「コクのあるMMAを見せるのが青木真也の仕事」
自身のnoteに青木はこう綴っている。大会において異彩を放つジャパニーズMMA、あるいはコクのあるMMAを見せることができるか。王座陥落後第1戦、今後の浮沈を懸けた勝負となる。
■4階級チャンピオンシップ開催
今大会では実に4試合のチャンピオンシップが実施となる。
第2部・第11試合 ONE MMA ライトヘビー級(102.1kg)チャンピオンシップ
アウンラ・ンサン(ミャンマー/王者)
vs
ブランドン・ベラ(フィリピン/挑戦者)
第2部・第9試合 ONE MMAバンタム級 バンタム級(65.8㎏)チャンピオンシップ
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル/王者)
vs
ケビン・ベリンゴン(フィリピン/挑戦者)
第2部・第8試合 ONE ムエタイ フライ級(61.2kg)チャンピオンシップ
ロッタン・ジットムアンノン(タイ/王者)
vs
ボルター・ゴンサルベス(ブラジル/挑戦者)
第1部・第11試合 ONE MMA 女子アトム級(52.2kg)チャンピオンシップ
アンジェラ・リー(シンガポール/王者)
vs
ション・ジンナン(中国/挑戦者、ストロー級王者)
■大会のトリはチャンピオンvsチャンピオン
大会のトリを務めるのはミャンマーの英雄ンサンのライトヘビー級王座防衛戦。「ビルマパイソン」の異名も持ち、打撃・サブミッションとも優れたスキルを持つンサンは17年7月ONEミドル級王者となると、18年2月には同ライトヘビー級王座も獲得、2階級制覇を達成した。
対するベラは米UFCに長年所属した後14年12月からONEに参戦を開始。翌年ONEヘビー級王座決定戦をハイキックで26秒の秒殺KO勝ちして王座に就いた。
今回はンサンが持つ2本のベルトのうちライトヘビー級王座を懸け行われるが、この一戦はチャンピオンvsチャンピオン。ONE重量級の顔である2人が真っ向勝負する戦いであり、ともに好戦的なファイターであるためメインにふさわしいKO・一本での明確な決着が予想される。
■因縁渦巻くリマッチ2戦&“破壊神”ロッタン
バンタム級のビビアーノvsベリンゴン、女子アトム級のアンジェラvsジンナンはともに3月日本大会のリマッチ。ビビアーノとベリンゴンは両者1勝1敗で3月大会を迎えたが、ベリンゴンの反則攻撃によりビビアーノが反則勝ち。不完全決着となり、両者4度目となる今回の試合で因縁に終止符を打つべく対戦する。
アンジェラとジンナンは3月の日本大会でジンナンが保持するONE女子ストロー級(56.7㎏)王座にアンジェラが挑戦する形で対戦。アンジェラがサブミッションで追い込むも(4R)、これをしのいだジンナンが前蹴りを効かせてパンチ連打でTKO勝ち(5R)。アンジェラの2階級制覇を阻んだ。今回は立場を入れ替え、アンジェラが持つONE女子アトム級(52.2kg)王座にジンナンが挑戦。前回大会のベストバウトとも言われた激闘が再現されるのか。そしてアンジェラのリベンジ&防衛、あるいはジンナンの2階級制覇、どちらが果たされるのか。
ロッタンは過去の試合で“神童”那須川天心を最も苦しめた選手として知られるアグレッシブ&タフなムエタイファイター。“怪物”あるいは“破壊神”とも呼ばれ、3月に続き日本大会連勝と王座防衛を目指す。
■トーナメント決勝、優勝賞金100万ドル(約1億円)も
世界各地で番狂わせ・激闘を繰り広げてきた3階級のトーナメントも東京でフィナーレ。
第2部・第7試合 ONE キックボクシング フェザー級(70.3kg)ワールドGP決勝
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
vs
サミー・サナ(フランス)
第1部・第10試合 ONE MMA フライ級(61.2kg)GP決勝
デメトリアス・ジョンソン(米国/元UFC王者)
vs
ダニー・キンガッド(フィリピン)
第1部・第8試合 ONE MMA ライト級(77.1kg)GP決勝
クリスチャン・リー(シンガポール/ONE同級王者)
vs
ザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ)
■ペトロシアン&DJ、再び王者に輝くか
各トーナメント勝者=優勝者には重さ12㎏という豪華ベルトが授与されるほか、キックワールドGP決勝:ペトロシアンvsサナの勝者には賞金100万ドル(約1億円)が贈られる。
かつてK-1 MAXでも揺るぎない強さを見せたペトロシアン(2009年・2010年連続優勝)が、10年を経た今も変わらぬ強さで今トーナメントも制するのか。
MMAフライ級はUFC王者時代の無敵ぶりから一転、危うい場面を見せながらもDJ=デメトリアス・ジョンソンが決勝に進出。キンカドは日本の和田竜光、若松佑弥を破った実力者だが、DJが新たな称号を加えるのか、キンカドが新時代到来を告げるのか。
MMAライト級は元UFC&ベラトール王者のエディ・アルバレスが決勝に勝ち上がったが負傷により欠場。青木を破り新王者に輝いたクリスチャン・リーが代わりに出場し、アサラナリエフと対戦することとなった。青木を破り実力はもちろん勢いを持つクリスチャンだが、アサラナリエフは9戦8勝1敗という戦績で1敗も反則負け、勝利はいずれもKO・一本勝ちしているというパワフルなファイター。思わぬ形でONEライト級最強決定戦が訪れた。
■日本勢も大挙出場
また青木、修斗vsパンクラス対抗戦の他にもONE初勝利を期する岡見勇信、日本女子選手の第一人者V.V Mei、8月からの連勝を狙う若松佑弥、第5代フライ級キング・オブ・パンクラシスト仙三、「格闘代理戦争」出身の平田樹と、日本人選手が大挙出場。日本大会を飛躍の機会とできるか。

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