倉科カナ、上白石萌歌らが出演 倉持
裕演出『お勢、断行』のメインビジュ
アルが公開

2020 年2 月 28 日(金)~3 月 11 日(水)世田谷パブリックシアターにおいて『お勢、 断行』が上演される。このたび公演詳細とメインビジュアルが公開された。
2017年に上演された『お勢登場』で、江戸川乱歩によるケレン味あふれた 8 本の短編を、卓越した構成力で見事に舞台化し好評を得た、劇作家/演出家・倉持裕。世田谷パブリックシアターとの3年ぶり・3度目のタッグとなる今回は、極彩色に広がる乱歩の迷宮世界を踏襲しながらも、稀代の悪女・お勢という魅力的なキャラクターをモチーフに、善悪せめぎ合う全く新たな謀略の物語を立ち上げる。
出演者は、自らも悪事に染まりながら、企みを巡らす人間たちに正義の鉄槌を下さんとする主人公・お勢には、あどけない表情と凛とした佇まいの対照的な魅力が光る倉科カナ。倉持作品には本作が二度目の登場となる。柔らかな透明感と確かな演技力で、大河ドラマ「いだてん」など映像や舞台、バラエティなどに幅広く活躍する上白石萌歌は、倉持とは本作が初顔合わせ。物語の中心となる謀略の被害者・資産家の娘で、おっとりとしたお嬢様らしい外見ながら、その奥に秘めた強い意志を感じさせる役どころを演じる。また、これまでも倉持作品に出演してきた江口のりこ、池谷のぶえ、粕谷吉洋、千葉雅子、大空ゆうひ、梶原善など、信頼の厚い俳優陣が集う強力な布陣に、新たに柳下大、正名僕蔵が加わる。
本公演独自の世界観を構築するにあたり、大きな要素となる音楽を担当するのは、椎名林檎を始め多くのミュージシャンの作品に参加し、多彩な活動を続ける斎藤ネコ。「大正末期から昭和初期の時代が持つ、狂騒的で混沌とした雰囲気を出してくださると思います。」と、倉持も大きな期待を寄せる。
目まぐるしく展開する人間模様の中、正義と悪の暴力について、時にユーモアを、時に背筋が凍るような恐ろしさを交えつつ、倉持独自の感性で紡がれる新たなストーリーのもと、個性豊かでチャーミングな俳優たちが、乱歩的迷宮を駆け巡る新作現代演劇となりそうだ。
演出を手掛ける倉持裕、出演の倉科カナ、上白石萌歌のコメントが届いているので紹介する。
(左から)上白石萌歌 倉科カナ 倉持 裕
【作・演出】 倉持 裕 コメント
江戸川乱歩『お勢登場』の主人公である悪女お勢を、大正末期から昭和初期という時代背景はそのままに、また別の、黒い思惑の絡み合った場所に送り込み、活躍させたいと思ったのが始まりだった。 財産目当ての謀略によって、隔離病棟に幽閉された資産家。共犯者に黙ってめいめい大小さまざまな罪を犯す悪人達。彼らに独自の倫理観でもって制裁を加えようと目論むお勢。 そうした筋立ての物語を、あえて細切れに解体し、同一の場面を複数の視点で繰り返し描き、皆様を、善悪が目まぐるしく入れ替わる世界へといざなう試み。
倉科カナ コメント
倉持さんとは二回目です。倉持さんの作品はとても言葉が巧みで、見終えた後も劇中のセリフが頭から離れないような感覚が残ります。見るのも演じるのも大好きな倉持さんの舞台で、このお話をいただいたときはとてもプレッシャーを感じましたが、大きなご褒美をいただいたような気持ちです。とてもうれしくて、幸せを感じています。今回は悪女お勢を演じますので、悪女とはなにか考えながら、けれどもお勢はまずどのような人物かに向き合っていきたいと思います。作品を作る過程は大変ですが、今回、江戸川乱歩と倉持さんが出合い刺激的な作品となるとおもいます。共演させていただく手練れの俳優さんたちとともに努力し楽しみたいと思います。ぜひ劇場にいらしてください。
上白石萌歌 コメント
倉持さんの作品がとても好きで、姉が出演していたこともあり『火星の二人』(竹生企画、2018)は2度みました。何度も味わいたくなるような倉持さんの世界観に惹かれ、いつかご一緒したいなと思っていたので 出演が決まってうれしかったです。私が演じる資産家の娘は、この物語の中では、一番かきみだされ、振り回される立場にあると思います…無垢な少女が復讐にかかわっていくうちに、成長し変化していく姿を楽しんで演じたいと思います。静かにお芝居が広がっていく力を持つ世田谷パブリックシアターという空間で、しっかり皆さんには迫力と熱量をお伝えしたいと思います。劇場でお待ちしております。
<あらすじ>
大正末期、資産家の松成千代吉の屋敷に身を寄せた女流作家、お勢(倉科カナ)がいる。 その屋敷には、千代吉の娘(上白石萌歌)と住み込みの女中(江口のりこ)、そして千代吉と小姑 (池谷のぶえ)からの圧力に苦しむ後妻(大空ゆうひ)がいた。 ある日、千代吉に屈辱を受けた代議士(梶原善)は、後妻と結託し、松成家の財産をすべて奪い 去ろうと、千代吉を狂人に仕立て上げる計画を練る。 女中、精神病院の医院長(正名僕蔵)、貧しい電灯工事夫(柳下大)らを巻き込み、首尾よく進む かに見えたが、第一の殺人がおき、計画は思わぬ惨劇へと突き進むー

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