THE BOHEMIANS ロックンロール・マ
ニアらしいポップセンスをまとった新
作『the popman’s review』から聴こ
えるグッド・ヴァイブレーション

2005年の結成以来、ポップでグラマラスで、シニカルなロックンロールを奏で続けているTHE BOHEMIANSが9thアルバム『the popman’ s review』をリリースした。間にベストアルバム『That Is Rock And Roll ~Best Of THE BOHEMIANS~』を挟んで、前作『DELICIOUS』から1年9か月ぶりとなる今回は、勝負作という気合とともにポップなTHE BOHEMIANSをとことん見せつけることに挑んだ。そういう作品になった理由は、平田ぱんだ(Vo)とビートりょう(Gt)がインタビューで語っているとおりだが、結果、メインソングライターであるビートりょうが作った曲を、メンバー全員で練り上げ、平田が抜群の歌を加えた自信満々の一枚になっている。自らひねくれ者という彼らだから、その自信をストレートに語ることはしないが、ロックンロール・マニアらしいオマージュ、パロディ、マッシュアップを、彼ららしいポップセンスでくるんだ全11曲からは、追い風を感じているバンドならではのグッド・バイブレーションが窺える。
――新作について聞かせてもらう前に、まず18年7月にベストアルバム『That Is Rock And Roll ~Best Of THE BOHEMIANS~』をリリースして心機一転となったのか、ならなかったのかというところから聞かせていただけますか?
りょう:心機一転ってことはなかったですね。ただ、ベストアルバムが入り口になる人も多いと思うので、“次のアルバムは、かっこいいの頼むぜ”みたいなことは、我々のボス、DELICIOS LABELのオーナー、(山中)さわおさん(the pillows)から言われました。その意味では、確かに気合は入っているけど、曲の作り方はいつもとそんなに変わりはないです。ショーケン(萩原健一)が亡くなってから、ショーケンのアルバムを聴き直してたから、レゲエっぽいリズムが時々、出てくる以外は(笑)。
平田:『ショーケン・イズ・マイ・ヘヴィメタル』なんでしょ? ほんとはこのアルバムのタイトル。
りょう:ほんとはそうしたかったぐらいなんですよ(笑)。
――そうなんだ(笑)。確かにレゲエ・ナンバーの「▶▶|(ヨミ:とばす曲)」をはじめ、レゲエの要素もちょっと取り入れていますね。
平田:レゲエの要素はさておき、下手を打てないみたいなところはありましたね。それで、すべてをビートりょうに託そうってことになりました。一番曲を作れるりょうに任せて、“俺たちは待っていようぜ”って言って、さわおさんと俺たちは待ってました。そしたら、すごくがんばってくれて。今回、僕はとても楽で、楽しかったです。
りょう:ハハハ。
平田:いつもこうならいいなと思います。
りょう:それ、サボってんじゃん(笑)。でも、確かに“ビートりょうが中心になって作れ”って言われたんですよ、今回。今回って言うか、『DELICIOUS』を作ってすぐぐらいに、さわおさんから。だから、ベスト盤を作るって流れにはなりましたけど、だいぶ前から今回のアルバムに向けて、曲は作り始めていたんですよね。
平田:そうだね。ベスト盤の前から始まってたね。
りょう:そうこうしているうちにコンセプトアルバムになりかけて、実は今回、入っていない曲がいっぱいあったんです。でも、さわおさんとも話して、“もっとポップな曲で”となって。ポップな曲でって言うか、リード曲候補みたいなことを言ってたよね。そういう曲がもうちょっとあるほうが理想だなってことになって、じゃあ俺の考えてるコンセプトアルバムじゃなくて、普通のというか、わかりやすいアルバムにしようということになったんです。
平田:“(ローリング・ストーンズの)『Let It Bleed』(のようなアルバム)を作る”って言ってたよね。
りょう:ほざいてました。
平田:“ブルースをやって、俺も1曲歌う”って。“『Let It Bleed』でキース(・リチャーズ)も初めてボーカルを取ったから”って。その曲が入らなかったのが残念です。
THE BOHEMIANS/平田ぱんだ(Vo) 撮影=横井明彦
THE BOHEMIANS/平田ぱんだ(Vo) 撮影=横井明彦
――そんなことを考えていたんですね。
りょう:『Let It Bleed』と、↑THE HIGH-LOWS↓の『バームクーヘン』って言ってた時期もありましたね。その2枚は共通して、ギタリストが暴走している印象があるんですよ。『Let It Bleed』はそうですよね。キースがメインになって作っているから。で、その『Let It Bleed』のリリースが69年で、『バームクーヘン』が99年なんです。
――おぉ~。
平田:ほんとだ!
りょう:だから、今じゃねぇかなって。
平田:そういう意味で言ってたんだ。
りょう:それで、ギタリスト暴走系アルバムにしてやろうと思って。ブルースと言っても、そこまでブルースじゃないんですけど。今度のツアーから会場限定と通販限定で売る両B面シングルの「スペルまで」と「ナナナナナナナ」が入る予定だったんですよ。
――ああ、なるほど。そうなると、今回、一番古い曲は、どれになるんですか?
平田:「ツイスターズのテーマ」です。元々、この曲は「ボヘロウズのテーマ」といって、2年くらい前に山形でthe pillowsと2マンやった時に作った曲だったんですよ。でも、「ボヘロウズのテーマ」ってタイトルのままアルバムに入れたら意味がわからなさすぎるから、何のテーマに変えようかって、みんなで考えたのが、今回、アルバムで唯一、苦労したところです。
――それでツイスターズに?
平田:そうです。ひねくれ者たちのテーマになりました。
――「ツイスターズのテーマ」は今回、リード曲にもなっていますが、現在のTHE BOHEMIANSの心境を歌っているようにも聞こえますね。
りょう:アルバム用に歌詞は、ちゃんと書き直したんですけど、心境を歌ったつもりはそんなになくて。でも、大体歌ってるんですよね。あとから考えると。
――歌詞は平田さんが?
平田:いや、僕は今回、ほぼ何もしていないです。5曲目の「I Don’ t Care That Pretty Girl」だけですね。歌詞を書いたのは。
――じゃあ、今回は歌詞もりょうさんが?
平田:今回は、完全にビートりょうです。だから、すごくよかったです。
りょう:仕事量が?(笑)
平田:僕は歌うだけだから、歌に集中できた。普段、そんなことはないんですけど、今回、ベスト盤を挟んでたから時間があって。最初から曲ができてたんで、“俺はリアム(・ギャラガー)だ。歌だけやる”っつってがんばりました。だから、いいですね。
りょう:練習する時間があったからね。普段は、レコーディングの時期になっても、“歌詞ができあがってない”とか、“ここ、もうちょっとこうしたらいいんじゃないか”とかあるんで。
平田:ふんわりしたままレコーディングに入ってたんですよ。「▶▶|」と「the popman’ s review」は、後からできましたけど。
りょう:メンバーだけで録ったデモが何曲かたまったら、さわおさんに聴いてもらうっていう作業が何回かあるんですけど、「▶▶|」は、さわおさんがイヤがるんじゃないかと思ったら、意外と“いいじゃん”ってなって。
平田:最初に聴かせてたら却下されただろうね、たぶん。他に、もう曲が揃っている状態で、“これも入れたい”だったから、おふざけも許されたところはある。
りょう:そうそう。さわおさんへのプレゼンがけっこう重要なんですよ(笑)。遊んだ曲や、変化球の曲から聴かせるとね。「スペルまで」も最初、ダメだったもんね。
平田:怒られた(笑)。“ポップなもので勝負していくぞって話をしてただろ”って。
――そして、最後にできた曲が?
りょう:「Introduction Girl」です。
平田:リード曲を狙って作ったんでしょ?
りょう:そうそう。
――そんなふうに作り上げた『the popman’ s review』、どんな手応えがありますか?
平田:これで売り上げが伸びなかったらイヤになります(笑)。
りょう:ハハハハ。
平田:ちょっとでも上向かないんだったら、次は、やさぐれたアルバムを作ってやろうと思います。嫌がらせで激しくなっちゃいますね。
りょう:それはそれでいいんじゃないかな。
――もちろん、売れたほうがいいに決まっていますが、やさぐれたアルバムも聴いてみたいと言えば、聴いてみたい(笑)。
りょう:うん。
平田:だからって、誰も買わないでくださいと書かれると、僕らは困る(笑)。
THE BOHEMIANS/ビートりょう(Gt) 撮影=横井明彦
THE BOHEMIANS/ビートりょう(Gt) 撮影=横井明彦
――さっき、りょうさんは心境を書いたつもりはないけど、歌詞にはその時の心境が出てしまうとおっしゃっていましたよね。THE BOHEMIANSの歌詞の魅力は、シニカルなユーモアを効かせながら、物事の本質をずばっと突くようなところだと思うのですが。今回、そういう魅力もある一方で、その時の心境、心情をひねらずにストレートに歌ったものや、初心に返ったり、原点に戻ったりしているようなものが多いという印象がありましたが。
りょう:単純に、ビートりょうが書いた歌詞が多いからっていうのはあると思います、基本、いつもは平田君が書いた歌詞のほうが多いよね?
平田:時と場合による。
りょう:でも、THE BOHEMIANSらしいというイメージの曲は、ほとんど平田君だと思います。そこのセンスの違いなのかな。
平田:でも、今回、言葉の乗せ方にシンクロしてる感じがある。だから、「ツイスターズのテーマ」とか、歌っていて気持ちいい。言葉のはめ方が俺っぽいって言うのかな。
りょう:そんなに意識してないですけどね。
――11曲目の「Jagger / Richars」を聴きながら、昔、りょうさんが平田さんに“俺がキースになるから、ジャガーになれ”と言ったというエピソードを思い出しました。
平田:俺はジャガーになってるけど、リチャーズになれてないのか?
りょう:何それ(笑)。
平田:俺はもうジャガーだけどね。
りょう:言ったもん勝ちでしょ?
平田:そう(笑)。
りょう:恥ずかしいですね、昔の話は。
平田:するべきじゃない(笑)。
――いやいやいや、恥ずかしい思いをさせたかったわけではなくて、その頃の気持ちを思い出しながら書いたのかな、と。
りょう:その頃のことは、常に忘れてないですけどね。バンドをやろうって言ってた頃のことは。中間はほとんど忘れてるんですけど(笑)、始める時の感じとか、行くぞって時のことはよく憶えてますね。
平田:昔のことのほうが憶えてる。最近のことは、あまり憶えてないな。2、3年前のことは全然憶えてない。
りょう:それは最近のほうが、調子がいいってことじゃない? 上京してからメジャーデビューするまでの3、4年は……。
平田:そのへん、めっちゃめちゃ憶えてる。
りょう:ね。DELICIOUS LABELに来てから、もう5、6年経つわけですけど、今はバンドが忙しいせいか、最初の3、4年のほうが長く感じますね。初めてCDを出すまでが長かった。あの頃の、いつになったら感は、ね。
――今回、りょうさんが書いた歌詞について、平田さんはどう感じているんですか?
平田:“僕はこういうことは言わないんだけどな”みたいなところがたまにあるんですけど、それが一切なくて、全曲、とても気持ち良く歌えました。どれを自分で書いたか忘れたくらいしっくり来ました。
――平田さんは、そうおっしゃっていますが。
りょう:でも、歌詞は俺、いつもそんなに自信ないですよ。
――え、ほんとに?
りょう:歌詞は平田ぱんだが書いたほうがいいことはいい。
平田:ああ。歌詞さえなければ、いくらでも曲はできるよね。
りょう:そうだよね。
――もっと歌詞を書きたいとは思わなかったですか?
平田:全然、思わなかったです。僕、恥ずかしがり屋なので、ほんとは歌うのもイヤなんです。元々、そういう人間じゃないんですよ。やらないで済むならやらないでいたい。もちろん、そういう欲求はあるんですよ。でも、それよりも恥ずかしさが勝るから、やりたいという気持ちはなくはないんですけど、“これはとても自信があるものだぞ”ってバンドに持っていって、“こんなのクソだ。やらない”って言われたら、ものすごく傷ついて、バンドやめるって言うと思います。今のところ、そういうことはないですけど。だから、“すごいの作ったんだ”って持っていったら、よっぽどのことだと思ってほしいですね。そこまでの自信作はまだないですけどね。来年からやりますよ……って10年経ちました(笑)。
りょう:ボーカルがこんな感じだから続いているっていうのもありますけどね。ボーカルって、俺が俺が、俺の歌詞が俺の歌がっていうタイプが普通、多いじゃないですか。俺はそうあってほしいんですよ。そのほうが絶対、楽だから。ついていくだけ形式のほうが(笑)。
平田:俺もそれ(笑)。だから、今回、すごく良かった。
りょう:THE BOHEMIANSは全員がそう思ってる。リーダーがいないんですよ。全員が“どうぞどうそ”だから。そのせいなのか、今回、さわおさん、けっこう現場に来てなかったっけ?
平田:そうだね。気合が入ってたね。
りょう:いつもはプリプロでOKってなったら、“あとはエンジニアさんとメンバーだけでさくさくやってね”って好きにさせてくれるんですけど、今回は忙しい中、来てくれて、音作りも一緒にやってくれましたね。それくらい、さわおさんも気合を入れてくれたってことだと思うんですけど。
平田:僕が一番、指導されたのは、「▶▶|」です(笑)。まさか、この曲を、“そうじゃない!”って何回も歌わされるとは思わなかったです。しまいには、さわおさんが自ら歌って、“こう歌んだ!”って。
りょう:だから、さわおさんが歌ってるバージョンもあるんですよ。
平田:“わかりました”って、それをコピって歌ったのがこれです(笑)。
りょう:“こういうふざけた曲ほど、ちゃんとやらなきゃ意味ないよ”って言いながら、良くないパターンも歌って、指導してくれたんですよ。
THE BOHEMIANS/星川ドントレットミーダウン(Ba) 撮影=横井明彦
THE BOHEMIANS/星川ドントレットミーダウン(Ba) 撮影=横井明彦
――歌詞にはそんなに自信がないとおっしゃいましたが、2曲目の「La-La-La Lies」の<何かを好きと言う時は 何かを嫌いと言う時だ>というフレーズ、すごく良くないですか? りょうさんがどういう気持ちで書いて、平田さんがどういう気持ちで歌っているのかわからないですけど、個人的には、最近、みんな何でも好きって言いすぎだろ。んなわけあるかいと思っていた気持ちにびびっと来たんですよ。
りょう:前回、SPICEさんで、さわおさんとスピードワゴンの小沢一敬さんと僕らで座談会をやらせてもらったんですけど。そこで編集部の方が小沢さんに“THE BOHEMIANSのベスト盤で好きな曲は何ですか?”と聞いたとき、俺、すげえ恥ずかしくなったんですよ。っていうのは、好きな曲を挙げられるの、すごく恥ずかしいんです。しかも、“これがいい”って言われると、“じゃあ、これとこれは良くないんだ”って思っちゃう人で(笑)。好きってことは、何かが嫌いってことだから、“その質問はいいです”って、俺が言ったら、小沢さんが“そうそうそう。そういうことなだよ”って言ってくれて(笑)。そこで閃いたのもあるんですけど。割と俺が何でも好き好きの人で、音楽も結局、何が一番好きなんだろ?って考える時期もあって、そういうのと重なったんでしょうね、たぶん。
――好きな曲を挙げられるのが恥ずかしいということなので、僕が今回、11曲の中で一番気に入っている曲をお伝えしておきます(笑)。僕はメランコリーとセンチメントが染みる「I Don’ t Care That Pretty Girl」が一番好きです。
りょう:平田君が唯一歌詞を書いた、本当の[平田山崎]曲ですね。
――曲はもちろん、歌詞もすごく好きで。こういう経験をしたんですか?
平田:いや、全然(笑)。どんなふうに書いたのか、マジで憶えてないんですけど、ビートりょうが“サボるな。これだけは書け”って言うから、しかたないと思って、次の日、書いていったら、りょうも書いていて、はぁ?ってなりました。だから、“書いてきたんだから、俺が書いたやつ使えよ”って言った思い出しかないです。ビートりょう命令いい加減ソングです(笑)。
りょう:いいとこどりしようと思ったんですよ。歌詞は基本、自信ないから書きたくはないんですけど、歌を作る上で、やっぱりメロディと言葉の寄り添い方ってあるじゃないですか。それが共同作業になると、やっぱりそうじゃないだろうってところが出てきてしまう。だから、時間もあるから、そこも自分が納得できるまでやれるだけやろうと思ったんですよね。歌詞の内容とか、どう思っているとか、割とどうでも良くて、あがってきたメロディと言葉がちゃんと寄り添えば、俺はそれでいいんです。さわおさんも“歌詞はあくまでも歌詞であって、読むもんじゃねえ”って言っていて、そういうことだよなって。
――そうなんですよね。僕も普段、そんなに歌詞について、そんなに考えないですけど、今回のアルバム、平田さんの歌がすごくいいせいか、歌詞もよく聴こえてきて、それが刺さるっていうのが多かったんですよ。
りょう:それはうれしいことなんですけどね。
――それで歌詞のこともいろいろ聞いてしまったわけなんですけど、「I Don’ t Care That Pretty Girl」にも好きなフレーズがあって、<趣味が悪いのはわかっていただけど あいつを選ぶなんて頼むからやめてくれ>っていいですね(笑)。
平田:まったくその通りですね。世の中、そんな奴ばっか。THE BOHEMIANSが売れないのは、みんなの趣味が悪いからなんじゃないかな(笑)。
――ハハハハ。逆に聞きますけど、りょうさんが今回、一番気に入っている曲というと?
りょう:「Please Mr.Yes-Man」ですね。
――誰のことを思い浮かべながら歌詞を書いたのか、ついつい深読みしてしまうタイトルからしてビートルズっぽいロックンロール・ナンバーですね。
りょう:基本的に俺の場合、宅録が好きだから俺が作ったデモがまず完成というところがあって。バンドにはそれを再現してほしくなるんですけど、今回は、5人でアレンジした曲が、自分が考えてたものを超えてきたというパターンが多かったんです。その中でも、「Please Mr.Yes-Man」が一番良かった。曲をこねる時間があったからっていうのもあるんですけど、みんなのスキルが上がってきているというのもあると思うんですよね。
――平田さんは?
平田:ダントツで「ジャガリチャ」(「Jagger / Richards」)です。
りょう:略し方まで決まってるんだ(笑)。
平田:これをどうやって次のライブのハイライトに持っていこうかってことばかり考えてますね。
――どんなところが気に入っているんですか?
平田:ノリもいいし、歌詞もいいし、「ジャガリチャ」って略し方もいいし(笑)。“これをリードにして、アルバムタイトルにしろ”ってさわおさんからは言われたけど、それはさすがに攻めすぎだし、内容も誤解されちゃうしってことで、リード曲は「ツイスターズのテーマ」になりました。だから2位は、それです。3位は、どっちかな。「Introduction Girl」ですね。さすがと思いました。ポップなものがちゃんと作れる人は偉い。僕はポップな人間じゃないので、絶対、僕からは出てこない。でも、歌っていて楽しいです。
THE BOHEMIAN/本間ドミノ(Key) 撮影=横井明彦
THE BOHEMIAN/本間ドミノ(Key) 撮影=横井明彦
――アルバムタイトルが『ツイスターズ』ではなく、『the popman's review』になったのは、なぜだったんですか?
平田:親しみやすくしようと思って、popってつけときゃいいかなって。popmanってバカバカしい響きがいいなって僕の中で流行って、それだけだとかわいそうだから、reviewってつけました。ジャケットの写真も女の子を使えば、手に取りやすいかなと思って(笑)。ビートりょうが山形の赤倉温泉の出身なんですけど、そこの近所の女の子なんですよ。
りょう:そうなんです。
平田:かわいいな。赤倉温泉にこんな子がいるんだ。ただで使っちゃおうって。
りょう:いや、ちゃんとギャラ払ったよ。モデルでも何でもない子なんですけど、これをきっかけに売り出そうかと、俺がマネージャーになって(笑)。雰囲気ある顔をしてるでしょ?
――ハーフなのかと思いました。
りょう:ハーフじゃないんですよ。さっき言ったコンセプトアルバムの段階で女の子の横顔を使うってアイディアがあって。でも、コンセプトアルバムとともに、そのアィディアもなくなったんですけど、平田君がこの謎の被り物のおもちゃのパッケージっぽい写真がいいって言い出して。それは外国人の男の人なんですけど、だったら、女の子のアイディアとそれを合わせたらいいんじゃないか。ちょうどいい子がいるってことで、これになりました。今回、平田ぱんだが一番がんばったのは、このおもちゃを被るってアイディアを出したことですね。
平田:(ジャケットを見ながら)ここ、ちゃんとはまってないんだよ。ここ、ほんとはクッと入るんだよ。
りょう:ああ、組み立て式のね。
平田:組み立てきれてないんだよ(笑)。因みに限定シングルのジャケは、うちのベース(星川ドントレットミーダウン)がこれを被っているバージョンになってます。
りょう:それは意外に知られてないんだよな。
平田:次のツアー、絶対、ほっしー(星川)にこれを被らせて、球を投げるコーナーを作りたい。球は1個10円で売ります。
りょう:100円で売ろう、100円で(笑)。
平田:球を大量発注しないと。
――まさか、それだけが『the popman’ s tour 2019~明るい旅~』の意気込みではないですよね?(笑)
平田:今回はアルバムがいいから間違いない。ツアーまで2か月あるから、たっぷり練習するから安心してくださいと言っておいてください。
りょう:チケットがもっとばりばり売れれば、もっと明るい旅になります。売れないと暗い旅になります(笑)。
平田:でも、発売前から売り切れちゃったところもあるくらいなので。
りょう:アルバムが出てから、もっと売れるといいですね。
――12月13日のツアーファイナルは、渋谷duo MUSIC EXCHANGEということで、バンドにとっては1つ挑戦となるわけですが。
りょう:ムダにでかいところを押さえてしまったんですよ(笑)。
――でも、ベスト盤が出てからライブのお客さんも増えているそうじゃないですか。
平田:そうですね。明らかに増えましたね。去年、動員が上がって、とってもうれしかったです。
りょう:7月に『DELICIOUS LABEL 20th Anniversary “DELICIOUS BUMP SHOW!!”』というレーベルのツアーを、the pillows、noodlesシュリスペイロフと僕らでやったんですけど、その時のお客さんも来てくれてるようなので、いい感じではあります。duoもいっぱいになるといいですね。
――そして、ツアーに足を運んでもらったら、その甲斐はあったと思わせるライブをする自信はある、と?
平田:最近、ライブが全然すべらなくなっちゃって。当たりはずれの多い奴らだったのに。だからご安心ください。
――なぜライブが良くなったんでしょう?
平田:ムダに気合を入れなくなったんじゃないですか。大人になったんだと思います。30代半ばで、ロックンロールって言ってるのもサムいかなって思ってたんですけど、それは180度変わりましたね。“僕はロックンロールだ”ということに最近なっているので、自信満々です。ロックンロールって言っときゃ大丈夫です。“それは思考停止だ”とか言ってる人もいたけど、そこがいいんだろって俺は思います。考えるものじゃないだろって。
THE BOHEMIANS/千葉オライリー(と無法の世界)(Dr) 撮影=横井明彦
THE BOHEMIANS/千葉オライリー(と無法の世界)(Dr) 撮影=横井明彦
――ところで、今日、出席していない3人からおふたりに聞きたいこと、言っておきたいことをお預かりしているので、それを最後にお伝えしておきます。
りょう:なるほど。
――まず、星川さんから、「この5人で団体競技をやるなら? 人数は置いておいて」という質問が来ていますが。
平田:バスケットボールですね。5人だし、俺、昔やってたし。
りょう:人数を置いておいていいなら、野球。
平田:本間ドミノ(Key)がワクワクしちゃってうざいからイヤだ(笑)。小学校までやってたんですよ。坊主にするのがイヤで、それ以降やってなかったらしいですけど、そこそこうまかったみたいです。野球の話になると急に偉そうになる(笑)。だから、いつも“はいはい”って聞き流してます。
――そのドミノさんからは、「早くZeppとか、野音とかでワンマンやろうね」と。
りょう:普通すぎて笑っちゃいますね。
――ドラムの千葉オライリー(と無法の世界)さんからは、「今回のアルバムはゲストミュージシャンはいませんが、入れるとしたら誰に何をしてほしかったですか? 外国籍、個人も可」という質問が。
平田:ホーン。
りょう:入れるという話もあったんですけどね。でも、会場限定のシングルで、ギタリスト2人とマラカスを入れてやったんで、それはそれで満足だったかな。今回は5人でやるべきだったし、5人でやって良かったと思います。もちろん、誰か入れてやってみたいという気持ちはありますけど。
平田:ラッパーは? 俺、いつかやりたい。誰ってことはないけど、あんまり強すぎる人が来ても浮いちゃうけどね。
りょう:ああ。ゲストっていうか、リミックスやってみたいですね。誰々ミックスみたいなやつ。違うジャンルというか、違う方向に持っていってくれる人とやりたいっていうのはありますね。割とそういうのしたいほうなんですよ、僕は。
平田:女の子が歌ってるTHE BOHEMIANSは聴いてみたいですね。本来、女の子が歌うべき音楽のような時があるんです。だから、俺が死んだら女の子を入れるようにとは言っているんですけど(笑)。たぶん売れると思う。
りょう:そうなんだ(笑)。でも、俺は女の子には曲は書けないな。
取材・文=山口智男 撮影=横井明彦

<メンバーアンケート>

■星川ドントレットミーダウン
1) アルバム『the popman’ s review』の中で、自分的な推し曲と、その理由を教えてください。
「Please Mr.Yes-Man」
ボヘミアンズがこの5人が自然と好きな事をそれぞれやって着地した1番ボヘミアンズらしい曲だとおもいます。アレンジも1番早く出来た気がします!
2) ツアー『the popman's tour 2019~明るい旅~』の見所を教えてください。
1番流れが華やかなツアーになると思っている。今まで以上に全方向でバラエティーに富んでいるアルバムだから。来ないと損だよ!
■本間ドミノ
1) アルバム『the popman’ s review』の中で、自分的な推し曲と、その理由を教えてください。
「Jagger/Richerds」
個人的にはこれをリード曲にしたかった。ボヘミアンズには沢山の楽曲スタイルがあるけど、ピアノを入れた五人でやる所謂「ロックンロール」と呼ばれるものとしては、元来テンポがこんなに早くなくてコード進行なんかの形が決まっているものが多いので、りょうくんの作曲センスのおかげで実は新しいものが出来たような気がする、ほんの少しだけ。
演奏してても激しく楽しいです。
高校生とかカバーしてくんないかな。
2) ツアー『the popman's tour 2019~明るい旅~』の見所を教えてください。
今回もどうなるか全く想像できてなくて、いつも途中でセットリストを変えたりもするので、10箇所全てが、それぞれどこかしら誰かしらが「一番良かった」と思えるものにしたいので一緒にわちゃわちゃしましょう、というところです。勿論突っ立って見ててくれても構いません、まあ損はしないと思うので来てくれたら嬉しいです。
■千葉オライリー(と無法の世界)
1) アルバム『the popman’ s review』の中で、自分的な推し曲と、その理由を教えてください。
「La-La-La Lies」
イントロのギターが人を殺せそうな程、鋭利で危険な音。曲の展開が独特、でも、好き。
2) ツアー『the popman's tour 2019~明るい旅~』の見所を教えてください。
チバオライリーのメイクがいかに崩れないか。

THE BOHEMIANS 撮影=横井明彦

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