【vistlip インタビュー】
バンドにとっても想い出深い
貴重な一枚になった
今作のテーマのひとつとして
“美しさ”があった
タイトル曲の「CRACK&MARBLE CITY」はTohyaさん作曲ですが、16ビートなんだけどアップテンポで、勢いがあるんだけど優雅さも有した楽曲になっているという。
Tohya
智からは“復活の作品に相応しい曲で”というのと、“軽いだけじゃなく、リズミカルで適度におしゃれ感とポップさを取り入れてほしい”とのリクエストがあったんですけど、自分にそれらの要素があまりなくて。そういった音楽性とvistlipが合うのかという懸念もあったし。でも、結果的にvistlipらしさに落とし込めたと思います。だから、かなりの自信と自負があったんですが、智にデモを聴いてもらったら無反応だったんですよ。“これはなしかな”と諦めていたら、ある日、ボソッと“いいよ、あの曲”と言ってくれたんです。おかげさまでずっともやもやしていたのが晴れました(笑)。
智
何気に実は今まで手を出してこなかったフレーズ感がありますよね、この曲には。歌詞に関しては、それこそ独り言のようなもんです。
このMVは海さんがディレクションをしていますが、解体所での演奏シーンが主ですね。
海
もちろん直接的には訴えていませんが、やはり復活やブランクの時間を意識したシーンを要所要所に交えています。その辺りは観た方が理解して、汲み取ってもらえると嬉しいですね。監督からスクラップ工場というアイデアが出た時には、“復活がテーマなのに何を言っているんだ、この人は?”となったんですが、自分が伝えた意図も全てそこに入れ込んでもらっていたので納得でした。DVDではフル尺で入っているので、ぜひこちらを最後までご覧いただき、ご確認を!
「AFTER THE DIVE」はYuhさん作曲でアップテンポでドライブ感のある曲ですね。
Yuh
この曲に関しては活動が止まっていた時期や、その間の動向、しかもそれらを智を中心に展開していきました。
智
先程と重複するけど、この曲は未来に向けての歌で。「CRACK&MARBLE CITY」での過去の自分に手を振って次に向かう想いでもあるんです。3曲の中だと、歌詞的にはこの曲がメインになりそうですが。あとは、ファンに向けて歌ってるような曲ですね。
一見荒っぽい曲なんですが、ヘッドフォンで聴くと結構構築感がすごいですね。かなり緻密だし、細かい箇所で細かいことをいろいろとやっていて。
Yuh
ヴォーカルもかなり緻密に重ねてますから。まぁ、上モノがいろいろと鳴っている辺りは、やはりギタリストが作った曲って感じになっちゃいました(笑)。
そして、「DIRECTOR'S CUT」は瑠伊さん作曲ですね。
瑠伊
うーん、説明するのが難しいな…あまり考えずに作ったので。さっき智が言ったように、“まさか採用されるとは!?”って感じでしたから(笑)。
智
これはデモを聴いた時にややダークさもあるので、この立ち位置にしようと。歌い方にしても通常ならサウンドに合わせてもっと激しい感じにしていたけど、セオリー通りにやりたくなくて。ベタにはしたくないけど、あまり他がやらないことを意識したというか。それもあって間に台詞っぽいものを入れたんです。そこであえてルーツさを出したりしてみました。
歌詞には療養中の歯がゆさみたいなものが描かれていますよね。
智
だけど、決してエモーショナルにはしたくなかったんです。というのも、今作のテーマのひとつとして“美しさ”もあり、この曲もその辺りは意識しました。
いよいよ、お待たせのツアーの振り替え公演『vistlip oneman tour【New ERA STYLE】』が10月より各地で行なわれますね。
智
休止前に出した『STYLE』というアルバムをようやく伝えられるので楽しみです。あのアルバムにはライヴで一緒に気持ち良くなれる楽曲が多いので、みなさんもそこにいいノリを加えて楽しんでほしいですね。
瑠伊
約1年越しになってしまいましたが、その分、各曲に対する期待値も自分たちもお客さんも上がっているだろうし、曲に対する理解度もお互い上がっているでしょうから、さらに『STYLE』を聴き込んで遊びに来てもらえたらと思います。
海
これを経て、ようやくこの先を考えられるなって。今回のシングルは『STYLE』以降に作ったので、ライヴではその時点での自分たちと今回のシングルの曲たちを通し、今の自分たちやこれからの自分たちの両極を表せるというか。それがとても楽しみだし、来てくださる方も楽しみにしてほしいです。
Tohya
最近、久々に『STYLE』を聴き直してみたんです。そうしたらすごく良くできたアルバムだってことを再認識して。これを引っ提げたツアーだし、ますます楽しみになりましたね。このツアーを通し、自分たちもお客さんもどうなっちゃうんだろう…って。
Yuh
俺も海と似ていて。このツアーが終わって、ようやくリスタートが切れるかなって。この5人が揃ってツアーとして回るのが単純に1年以上振りですから。その分、楽しみたいし、再び演れた実感と喜びを噛み締めながら一本一本を全力でやりたいですね。
取材:池田スカオ和宏
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シングル「CRACK&MARBLE CITY」2019年9月18日発売
マーベラス
- 【Limited Edition(DVD付)】
- MJSS-09244~5
- ¥1,800(税抜)
- 【vister(DVD付)】
- MJSS-09246~7
- ¥1,800(税抜)
- 【lipper】
- MJSS-09248
- ¥1,200(税抜)
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- ※初回特典:トレーディング カード全10種から1枚 をランダム封入
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『vistlip oneman tour【New ERA STYLE】』
10/02(水) 愛知・名古屋DIAMOND HALL
10/04(金) 大阪・BIGCAT
10/06(日) 石川・金沢EIGHT HALL
10/18(金) 福岡・BEAT STATION
10/21(月) 宮城・仙台Rensa
10/23(水) 北海道・札幌PENNY LANE 24
11/01(金) 東京・マイナビBLITZ赤坂
ヴィストリップ:2007年結成。リアルで等身大な言葉を紡いだ歌詞と、多種多様な要素を融合させた楽曲にキャッチーなメロディーライン、時折ラップも織り交ぜた他に類を見ないミクスチャー感を持つビジュアル系ロックバンド。ひと言では言い表せない世界観とメンバーの特異な個性が際立つパフォーマンスを武器にしたライヴは必見。結成日の7月7日にはZeppTokyoにてワンマン公演を行なっており、毎年たくさんのファンで会場は埋め尽くされる。vistlip オフィシャルHP
「CRACK&MARBLE CITY」MV
(Short ver.)