念願の1stソロアルバム『MIXED』を発
売する声優・アーティスト尾崎由香イ
ンタビュー「きっと今までのイメージ
を一変させる曲が入ってる」

0歳児の頃から芸能活動をスタートし、子役などを経て2015年に声優デビュー。2017年に放送された大ヒットアニメ『けものフレンズ』のサーバル役で大ブレイクし、2018年8月には、1stシングル『LET’ S GO JUMP☆』をリリースした尾崎由香。その後もさらに活動の幅を広げ、ソロアーティストデビュー1周年を迎える8月7日(水)に、待望の1stソロアルバム『MIXED』(ミクスト)をリリースする。そこで、レコーディングも終了し、発売日を楽しみに待つばかりの「おざぴゅあ」こと尾崎由香にインタビュー。たくさんの初めての挑戦やファンも知らない新たな魅力が「MIXED」された1stアルバムと、9月29日(日)に開催される1stソロライブについて、語ってもらった。
撮影:大塚正明
音楽活動をはじめてからずっと、いろいろなジャンルの曲に出会いたい
──ソロアルバムの発売が決まった時の率直な感想を教えてください。
去年の8月にシングルの『LET’ S GO JUMP☆』でデビューをさせていただいたのですが、その時から取材などでも「アルバムを出せたらいいな」という夢についてはお話ししていました。それから1年経って、ようやくアルバムを出せたので、すごく嬉しいです。
──尾崎さんは幼い頃から芸能活動をしていますが、音楽活動への興味も以前から強かったのでしょうか?
歌うことは元々好きだったのですが、子どもの頃に「歌手になりたい!」と思ったりしたことはありませんでした。声優になって、3年くらい前からキャラクターソングを歌わせていただくようになってからも、まさか自分がソロでアーティストデビューするなんて、夢にも思っていなかったです。だから、最初にお話を聞いたときは、「これ夢かな?」と思うぐらいに信じられませんでした(笑)。キャラクターソングを通して、改めて歌う楽しさも感じていたので、本当に嬉しかったです。
──アルバムについての話に戻りますが、アルバムの制作が決まった時点で、尾崎さんの中で「こんなアルバムにしたい」といった思いなどはありましたか?
音楽活動をはじめてからずっと、いろいろなジャンルの曲に出会いたいと思っていて。普段から、以前は聴く機会のあまり無かったジャンルの曲も、喰わず嫌いにならないようにミックスして聴くようにしてきたんです。だから、初めてのアルバムもいろいろな曲が楽しめる、タイトルどおりに『MIXED』なアルバムになれば良いなって。それプラス、この1年間の活動の集大成のようなアルバムにもなったら良いなと思いました。
──スタッフさんにも、「いろいろな曲を歌いたい」とリクエストをしていたのですか?
アーティストとしてデビューしたばかりで、自分の得意なジャンルもまだ全然分からないですし、吸収できることは、今のうちにたくさん吸収しておきたいという気持ちで、お願いしていました。今、本当に勉強したい気持ちがすごく強くって。音楽だけに限らず、自分が挑戦できることは何でも挑戦したいんです! このアルバムでは、たくさんの豪華な作家さんたちに参加していただいているのですが、皆さんにもいろいろなことを教えていただいていて。勉強もしながら、作っていったアルバムになっています。
撮影:大塚正明
アイスを好きな気持ちを詞の中に織り交ぜられたらないいな
──『MIXED』に収録されている全11曲の中で、特に印象深いエピソードなどのある曲について教えてください。
どの曲もそうなのですが、やっぱり作詞に初挑戦した『ice cream』は思い出深いですね。先に楽曲をいただいてから詞を考えていたんですけれど、野崎(Jazztronik)さんがすごくおしゃれな楽曲を作ってくださっていて。「この曲につく詞を私が書くんだ!」というプレッシャーはかなりありました(笑)。
──詞のテーマは、どのようにして決めたのですか?
自分の初めてのアルバムに入る初めての作詞曲なので、自分らしい曲にしたいと思い、大好きなアイスクリームを題材にしました。アイスを毎日食べるのが習慣なので、自分らしさも出るし、アイスを好きな気持ちを詞の中にも織り交ぜられたらないいなって。私は毎日アイスを食べながら、この曲を聴いているので、ファンの方にも一緒にアイスを食べながら毎日聴いてもらえたら嬉しいですね。好きなものをみんなと共有したい気持ちもあったので。
──詞を読んでいくと、アイスクリームのことが大好きだと言いつつも、「あなた」のことはアイスクリーム以上に好きと言ってますよね(笑)。
そうですね(笑)。ファンの方と私が一緒にアイスクリームを食べているイメージというか。「一人で食べるよりみんなで食べたほうがおいしいよね」という気持ちも込めて書きました。
──作詞には、以前から興味があったのですか?
作詞をしてみたいと考えたことは無かったのですが、「作詞をやってみませんか?」というお話があったので、「だったら、ぜひ!」という感じでした。せっかくの機会だから、やってみたいなって。なんだかアーティストっぽいし(笑)。作詞をするのは苦手だと想像していたのですが、実際にやってみたら楽しくて。チャンスがあるなら、また書いてみたいなという気持ちは、『ice cream』を書く前よりも大きくなりました。
──自分の作った詞を自分で歌うのも初めての経験だったと思いますが、どのような感覚でしたか?
難しかったですね。やっぱり、何だか恥ずかしいですし(笑)。詞も担当している分、「本当にこれでいいのかな?」という不安もいつもの倍ありました。実は、ラスサビとかはレコーディングの当日に書いたりしたので、そういうドキドキ感もありましたね。でも、サビの「アイスクリーム」のところとか、キレイにハマると気持ち良いんですよね。歌っていて心地良いなという感覚も、自分が作詞している分、倍くらい感じられた気がします。ぜひ、ファンの方にも歌詞を覚えていただいて、ライブとかで一緒に「アイスクリーム」って歌ってもらえたら良いなと思っています。
──その他にも「これは挑戦だった!」と思った曲はありますか?
『恋のマメチシキ』では、初めてラップに挑戦しました。アルバムに収録された新曲の中で最初に録音した曲なのですが、ラップは歌うのが初めてなだけでなく、聴く方でも全然なじみが無くて。最初にデモを聴いた時には「え、私、これを歌えるの……」って(笑)。レコーディングに挑むときに一番不安だったし、いちばん練習をしていった曲でした。でも、レコーディングでは意外とすんなり終わったというか。たぶん、新曲の中で一番早く終わったんです。声優という言葉を使うお仕事をさせていただいているから、語るようなイメージで歌ったのですが、それが良かったのかもしれません。(スタッフから)「ラップの楽しさや可愛さが尾崎さんの声で伝われば良いと思っていたのですが、それをすんなりクリアできている気がします」と言ってもらえて、すごく嬉しかったです。
撮影:大塚正明
やっぱり最初に気になるのは、皆さんの推し曲(笑)
──1曲目の『ピュアで小悪魔』は、尾崎さんのニックネームである「おざぴゅあ」と重なるタイトルでもあり、楽曲的にもこのアルバムの看板のような曲ですね。
アルバムを作ることになった時、いろいろな方のアルバムを見ていたら、アルバムのタイトルの曲や代表する曲が1曲目になっていたので、私もそういう曲を1曲目にしたいなと思っていたんです。でも、『ピュアで小悪魔』は、「看板になる曲を作ってください」と言って作っていただいた曲ではなくて。レコーディングが全部終わった後、「1曲目、何にしましょうか?」と言われて考えた時に、「『ピュアと小悪魔』って、すごく『MIXED』っぽいな」という感じがあって。この楽曲がアルバムの代表曲になればいいなという思いを込めて、1曲目にしました。TOKOTOKO(西沢さんP)さんが私をイメージして作ってくださったのですが、たぶん『MIXED』というタイトルのイメージも込めてくださったのだと思います。
──では、「ピュア」なだけでなく「小悪魔」なところも、尾崎さんの中にはあるのですね。
これから、そういうイメージも見せていけたらなって(笑)。小悪魔というか、大人としての成長を見せられたら良いな、という気持ちも込めています。
──個人的には、『(you gave me...)My Brave Story』の力強いボーカルも、尾崎さんの新たな一面を知れた感覚があって、印象的でした。
私も歌っていて楽しいというか、自分の殻を破った感じがすごくした曲です。私、けっこう真っ直ぐだったりするのですが。その真っ直ぐさや、秘めている自分の強さみたいなものが、この曲で表現できれば良いなと思いながら歌いました。私、『(you gave me...)My Brave Story』のような疾走感があって力強い楽曲は以前から、すごくよく聴いているんです。実は、「私、こういう楽曲が歌いたいんです」と提案をさせていただいて生まれたのが、この楽曲でした。だから、ファンの皆さんにとっては新たな一面でもあると思うのですが、自分の中ではすごくしっくりきていて。いちばん表現もできたかなと思える曲です。スタッフの皆さんからも、レコーディングの後に「いちばん、声が出ていたよね」と言われました。
──歌い終わった時に、「歌った感」がすごくありそうな曲だなと思いました。
歌った感、あります、あります(笑)。「すごく気持ち良さそうに歌っているよ」と言われたのも初めてだったので、それも嬉しかったし、「こういう曲をもっと歌いたいな」という意欲も湧きました。
──8月7日(水)には、完成した1stソロアルバム『MIXED』がファンの皆さんの手に届きます。今の率直な気持ちを教えてください。
すっごく楽しみです! これだけいろいろなジャンルの楽曲に挑戦しているので、やっぱり最初に気になるのは、ファンの皆さんの推し曲(笑)。たぶん、人それぞれに違うと思うので、ぜひTwitterとかで教えてほしいです。
──初回限定盤には、ミニ写真集も付いてくるそうですね。どのような内容になっているのでしょうか?
写真集もすごく「MIXED」されていて。大人っぽかったり、ちょっと素な感じで家で寝ていたり、私服だったり……。いろいろな服を着て、いろいろなジャンルに挑戦しています。これもたぶん皆さんの好みが分かれる感じになっているので、お気に入りを教えてほしいですね。
撮影:大塚正明
皆さんと一緒にいられる空間だから、一体感も楽しめるライブに
──9月29日(日)には、1stアルバムを引っ提げての1stソロライブも開催されます。ライブの開催が決まった時の感想を教えてください。
ソロでライブをやることも、去年デビューしてからずっと願ってきた夢なので、すごく嬉しかったし、ワクワクが本当に止まりませんでした。私、観る側としてもライブが大好きで、いろいろなライブを観に行くのですが。自分のライブが決まってからは、今まで以上に積極的にライブに行ったり、DVDで観たりしようという意欲が湧きました。
──こういうライブにしたいと考えていることや、リクエストしていることはありますか?
まだ、ライブの具体的な内容は決まっていないので、まずは衣装から考えていて(笑)。ライブの衣装も「MIXED」なものにできれば良いなと思っています。あと、やっぱりライブならではの何かができれば良いですよね。例えば、CDには入ってないアコースティックバージョンみたいな曲があったりとか……。それが実現するかは分からないんですけれど(笑)。夢を持って相談はしています。
──ライブでは、声だけでなく、表情や全身の動きでも楽曲のイメージを伝えることができますね。
その違いはすごく大きいですよね。ダンスは苦手なので、ライブまでにより成長したいです。今は、まず体力作りから徐々に始めています。自分の体力がもたなかったら、ファンの方も見ていて心配になって、楽しめないと思いますし。自分も楽しめる程度の体力はつけないと(笑)。「しんどかった」ではなく、「楽しかった」という気持ちでライブを終えられたらと思っています。
──会場に来てくれたファンの人たちにとって、どんなライブにできたら良いなと思っていますか?
1stソロライブだから、来て下さる皆さんも初めて、尾崎由香のソロライブを観ることになるんですよね。当たり前ですけど(笑)。終わった後、「もっと尾崎由香のライブを観たいな」と思ってもらえるような。すごく楽しかったけれど、もうちょっと観たいな、と思ってもらえるようなライブにしたいです。それに、私が聴いてもらったり、観てもらったりするだけではなくて。せっかく皆さんと一緒にいられる空間だから、一体感も楽しめるライブにもしたいですね。何か考えなきゃ! 今、お話ししながら、考えることが増えました(笑)。
──より楽しいライブになりそうですね。では、最後に「アーティスト尾崎由香」をまだあまり知らない人たちと、尾崎さんのファンの人たちのそれぞれに向けて、メッセージをお願いします。
8月7日(水)に、1stソロアルバム『MIXED』が発売されます。とてもいろいろなジャンルに挑戦しているので、私の曲をまだ聴いたことがない人も、何か一曲は刺さるものがあるはず。ぜひ試しに聴いていただいて、よろしければライブにもぜひ来ていただけたら嬉しいです。絶対に楽しいライブにするので、よろしくお願いします。いつも応援してくださっている皆さんにとっても、きっと今までの尾崎由香のイメージを一変させる曲が入ったアルバムになっています。そういう新しい楽しさがたくさん「MIXED」されているので、ぜひたくさん聴いて、ライブも楽しみにしていてください!
尾崎由香1stソロアルバム『MIXED』初回限定盤
尾崎由香1stソロアルバム『MIXED』通常盤
取材・文=丸本大輔 撮影=大塚正明

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