坂本昌行、長野博、井ノ原快彦の舞台
『TTT』第2弾開幕 「僕らのほうが先
だから!」と“TT兄弟”ネタに反論!
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2019年7月27日(土)から東京・東京グローブ座にてV6の年長ユニット・20th Century(トニセン)の坂本昌行、長野博、井ノ原快彦による「TWENTIETH TRIANGLE TOUR」公演の第二弾『カノトイハナサガモノラ』が初日を迎えた。
コンサートや、トークショー、ミュージカルとも違う、まだ出会ったことのない、音楽と演劇が融合した“Play with Music”=“新しい舞台のカタチ”を目指して誕生した、坂本、長野、井ノ原によるV6内ユニット・20th Century(トニセン)。彼らが「未知の舞台表現を開拓し、観客と共に新たな旅に出よう!」という思いで、三人だけの舞台、「Play with Music”=TWENTIETH TRIANGLE TOUR(“TTT”)」という新たなジャンルの作品作りをスタートさせたのが2017年のこと。そのとき上演した『戸惑いの惑星』に次ぐ第二弾が今回の作品となる。脚本と演出はかねてよりV6と親交が深い御徒町凧が手がけた。
初日を目前にしたこの日、公開ゲネプロ(通し稽古)が行われ、その全貌が明らかとなった。この模様をレポートしよう。
ステージ上にはバンドセットがおかれ、そこに座るミュージシャンたちはあたかも「北斗の拳」に登場しそうなワイルドないでたち。さらにステージセンターの高みには男たちをしたがえているボスと思しき女性が控えていた。
そのステージに登場するトニセンの3人は、謎をはらんだ言葉のかけあいをしながら、やがてトニセンの過去のナンバーやこの舞台で初披露する二つの新曲、そしてそれぞれのソロ曲をこれまでのライブとは違う振付で踊りながら次々と歌い上げる。またソロコーナーではマジックや寸劇、井ノ原の分身のような人形が登場したり、しまいにはここは帝国劇場か新橋演舞場か!? と錯覚するワイヤーパフォーマンスも披露し、報道陣を何度も驚かせていた。

全員40代オーバー、事務所でももはや中堅という言葉では収まらない年代となってきた3人だが、一度スポットライトを浴びると軽やかに舞い踊り、観る者の胸をときめかせるキラキラオーラを放つ。今回の振付がまたカッコイイ&カワイイものとなっているせいで、「ジャニーズアイドル」のお手本とも呼べる内容だった。
ゲネプロの後に行われた会見に登場した3人。狭いロビーに収まりきれない報道陣をねぎらうように井ノ原が「本当にお疲れさまです」と何度も声をかけていた。
2年半ぶりのトニセン舞台ということで話を降られると井ノ原が「舞台って作るのに結構時間がかかりますし、今回のも1年半くらい前から準備をしていました。なかなか3人で集まることもないので、だからこそ3人で、ほかでできないことをここでやろうと。ちょっとやりすぎちゃった点もあるかもしれないですが」と笑いを誘う。ちなみにやりすぎた所としてあげたのが「マジック」。「僕らもデビュー当時からマジックは絶対やらなきゃならないと思っていたんですが、どうやらやらなくてもいいことが分かり(笑)。最初の頃は『次はどんなマジックをやるのか』と会議をしていたくらいだった」とデビュー当時を振り返ると、長野も「マジック、久々だわ。マジックをかけているのか、かけられているのか分からないくらいで(笑)」と相槌を打つ。常にファンを驚かせようとする姿勢は先日急逝したジャニー喜多川社長直伝、と言いたげな3人。この「TTT」というタイトルもジャニー社長に考えてもらったものと語る井ノ原は、「今“TT兄弟”ネタが人気ですが、あれは僕らが先ですから!ぜひお二人にも観に来ていただきたい」とチョコレートプラネットにアピールしていた。
本作の中には期せずしてジャニー社長との思い出がちりばめられている。「今回こういうことになって(社長との)思い出をつけたわけではなく、あえて変えることなくそのままやろうとした」と語る井ノ原は、病室でジャニーズJr.が「8月○日に舞台があるから観に来てね!」と社長に声をかけていたことを話し「逆にこれで皆のところに行けるようになったんじゃないかな。今日初日ですが、今頃新大久保の駅でタピオカジュースを飲んでいるんじゃないかな」と笑顔を見せた。
坂本は一番忘れられない思い出として「やはり初対面のときですね。(オーディションの)最後の最後で『すみません、社長はいつ来るんですか?』といったのが最後でした。その一ヵ月後に『あのおじさんがジャニーさんだったのか』と知らされた」と語る。
一方、井ノ原は「昔(TOKIOの)松岡(昌宏)とジャニーさんと3人で遊んでいた。アイススケートをすべりに行くことになり『20年ぶりだよ!』といいながら滑るジャニーさんのお尻がすごい濡れていて相当コケたんだなあと思いました」と語ると皆大笑い。
「この関係性が続く限り、何年に一度くらいのペースでこの舞台を続けたい」という話から急に独身を謳歌中の坂本の恋バナに。坂本から恋の話が出ないのは“口に出すと色あせてしまうから”と劇中の台詞に絡めてリポーターが「で、坂本さんは恋人はいるんですか?」とお約束のツッコミを入れると「唐突だなあ……唐突ってどんな字を書くんだっけ?」と坂本も芝居の台詞で応戦。本作にはトニセンの実際に起こった話が盛り込まれている、ということで「ノンフィクションなんですか?」とさらにリポーターが探りを入れると「全部ノンフィクションだったら長野くんの身体が……になっちゃうから!」と井ノ原が芝居のネタを振って助け舟。さらに「坂本くんは家にワンちゃんがいますから。どんなえらい人と飲みに行くことになったとしても『一度家に帰って餌をあげてきます』って! むちゃくちゃいい飼い主ですよ! お勧めです!」と結果的に坂本を絶賛アピール。とどめで「“恋をするなら坂本昌行”ですから!」とファンの間で話題となった某雑誌のキャッチコピーを引用して笑いを誘った。
それを聞いていた坂本は「どんどん三宅健との距離が縮んでいます。先日も電話があったんです。あいつ淋しいんじゃないか?」と同じくグループ内の独身メンバーの話にもちこみ、リポーターを煙に巻いていた。
三宅の名前が出たところでカミセンの話へ。「健は毎回必ず舞台を見に来てくれるんですが、今回はドラマの撮影があるから」とねぎらい、「岡田も毎回観に来てくれる。(森田)剛は来たら相当ラッキー。『森田さんが来てくれたんだよ!』ってなりますからね!」と最後まで井ノ原が笑わせていた。
誰かに似てますね……(笑)
取材・文・撮影=こむらさき

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