歌謡界のスターと称される人物を取り上げ、様々な資料から、その人物の“凄さ”を浮き彫りにする証言集。

第3回は、様々な世代のアーティストに深く愛される日本屈指のエンターテイナー植木等。高度成長期を象徴する往年のスターながら、いまも新しいファンが生まれ続ける、その秘密は?
植木等(ウエキ ヒトシ)
1926年(大正15年)12月25日、愛知県名古屋市生まれ、三重県伊勢市出身。コメディアン、歌手、俳優。ハナ肇とクレイジーキャッツのメンバー。「スーダラ節」のイメージとは真逆な、真面目で責任感の強い人物だったという。2007年3月27日、死去。享年80。

知らないうちにオヤジさんは、渡辺プロダクションと話し合って、タレントとして私と契約をする段取りを取っていてくれてたんです。ハンドルを握り締めて泣きました。しばらく動けないでいたら、オヤジさんに『まあ、急ぐわけじゃないけど、そろそろ行こうか』って言われてね コメディアン・小松政夫 『AERA dot.』(植木等の付き人をやめた日…小松政夫がその時の“涙の理由”を明かす/2019.1.15)より

植木さんは、ぼくらドリフターズのお手本! コメディアン・加藤茶 『東宝 昭和の爆笑喜劇DVDマガジン』(2013年4月9日発売創刊号)より

『お富さん』を歌った小学校時代、『スーダラ節』を歌った中学時代、どちらも親に『そんな歌、歌うんじゃありません!』と叱られたが、今では子供の歌『踊るポンポコリン』を親が歌い、ムスメに『こんな歌を歌う父が……、かわいい』とリハウス調にいわれる時代となり、参議院だけではない〈ネジレ現象〉が生じている。このような大人になれ!!! と逆説的に説いた植木等は、最後の<子供の教育者>であったかもしれない ミュージシャン・大瀧詠一 『スーダラ伝説』(ブックレット/1990年)より

僕も植木等命でね。ビートルズ、ストーンズと並んで植木等と加山雄三は青春時代のスターだった。植木等自身に人を笑わせようとする意識はあまりなくて、その存在自体が面白かったね。何なんだろうね、あの隙間みたいな部分が面白かったのかな ミュージシャン・白井良明 『Rooftop』(【Brain Police Road to 50th Anniversary PANTA(頭脳警察)暴走対談LOFT編】白井良明(ムーンライダーズ)&大久保ノブオ(ポカスカジャン)/2018.10.11)より

植木さんは映画の中に自然に溶け込んでいる。当たり前でいてスゴイ。そこが素晴らしいんだ 作家・村上龍 『週刊現代』(「“笑撃”の対決! 志村けんと植木等 どっちが『いい線いってる?』」/1988年11月19日号)より

ヒーローは植木等 ミュージシャン・星野 源 『H』(117号/特集「僕とヒーローの物語」/2014年6月16日号)より

やっぱり、小さい時分からお経で鍛えた声は、違うんだな。オレもお寺の息子に生まれりゃよかった 歌手・沢田研二 『明星』(座談会「若い季節のゆかいな野郎どもと娘たち」/1962年11月増刊号)より

タレントと個人的に付き合わなかった私が、1人だけ付き合ったのが植木さん。本当に親友として尊敬した 元TBSプロデューサー・砂田実 『デイリー』(【芸能】“ギタリスト・植木等”の姿とは~「戦友」が明かすクレージー伝説)より

既成概念や固定した価値観にとらわれない自由な発想、人の意表をつき、何ものにも束縛されない変幻自在な行動様式など、植木等のキャラクターからイメージされる人物像は、面白い喜劇をつくる可能性を秘めている シナリオ作家・田波靖男 『月刊アドバタイジング』(現代タレント像・69 植木等 変幻自在でアナーキーな魅力/1979年6月号)より

お会いしてみると、なるほどジェントルマンでいらっしゃる。華美な雰囲気も威張った感じもまったくなく、終始おだやか、かつ楽しくお話しくださり恐縮いたしました 作家・阿川佐和子 『週刊文春』(連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」/1998年11月19日号)より

細野晴臣っているでしょ。彼がボクのラジオ番組に出るとき、『なにやってもいいから好きなレコードを持ってきてよ』っていったら、持ってきたのは全部クレージーのレコードだった。彼いわく、『いまの日本にはこれほどのエネルギーを持った人はいない』 ラジオDJ・小林克也 『週刊HEIBON』(スクランブル放談「毎度毎度のお誘いにいやだいやだの”逆噴射”/1984年2月6日号)より

ボクも植木さんのようなおじいさんになりたいなぁと思うんですよね 俳優・吉田栄作 『週刊明星』(「抱かれたい男No1と最高視聴率男が富士のフモトで日本一の対決だあ~」/1991年2月28日号)より

植木さんは当時から格好よかったですよ。ギターもスマートだったけど、日本の男性でスターダストをあれだけうまく歌った人はいない サックス奏者・稲垣次郎 『産経新聞 ENAK』(植木等伝説/2007年4月29日日曜朝刊)より

そういえば教授(坂本龍一)は、植木等が大好きだった ミュージシャン・高橋幸宏 『ARBAN』(【高橋幸宏/【THE BEATNIKS】「お互いにすべてを任せられる」ザ・ビートニクスの創作と絆/2018.05.15)より

植木等『スーダラ伝説』

2019年7月24日発売
完全復刻盤 / リマスターUHQCD
MUCD-81018 / 2,800円+税
[ 収録楽曲 ]
1. スーダラ伝説
スーダラ節〜無責任一代男〜ドント節〜学生節〜ショボクレ人生〜ゴマスリ行進曲〜だまって俺について来い〜いろいろ節〜ホンダラ行進曲〜男の生きる道〜遺憾に存じます〜ウンジャラゲ〜ハイそれまでよ〜スーダラ節
2. 笑えピエロ
3. 花と小父さん
4. チビ
5. 銀座イエスタディ
6. 地球温暖化行進曲
7. 二十一世紀音頭
8. スーダラ節(平成ミックスヴァージョン)
9. スーダラ節(昭和モノミックスヴァージョン)

植木等『スーダラ外伝』

2019年7月24日発売
完全復刻盤 / リマスターUHQCD
MUCD-81020 / 2,800円+税
[ 収録楽曲 ]
1. 無責任数え歌
2. ハッスル・ホイ
3. やせがまん節
4. よろしく音頭
5. デタトコ勝負
6. ゴマスリ勝負
7. だめでもともと
8. ダイナ
9. 今日もやるぞやりぬくぞ
10. スーダラ外伝
11. ハイそれまでよ
12. どこまでも空

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