L→R:白根賢一(Dr)、LEO今井(Vo)、シゲクニ(Ba)、岡村夏彦(Gu)

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【LEO今井 インタビュー】
6曲のカバーに際立つLEO今井らしさ

自主企画ツーマンライヴ『大都会ツアー』を8月30日から全国5都市で開催するLEO今井が、ツアーで対バンする個性派揃いのバンド/アーティストの曲をカバーしたEP『6 Japanese Covers』。癖の強い選曲と大胆なアレンジが、さらに強靭になったLEO今井と彼のバンドであるLEO IMAIの底力をアピール!

気楽な気持ちでやって
カッコ良いものになるわけがない

昨年、初めて観た人間椅子のライヴで今作でカバーしている「どだればち」を聴き、再びメタル魂に火が付いたことが『大都会ツアー』と今作のそもそものスタートだったそうですね。

実は人間椅子はあまり詳しくなかったんですけど、友人に誘われて観に行ったらすごく楽しかったんですよ。そういうライヴってあるじゃないですか。何の知識もなく観に行ったら、想像以上に楽しかったっていう。久々にそういう気持ちになりましたね。これまで『大都会』という自主企画のツーマンライヴを4回やってきているので、ぜひ次は人間椅子とやりたいと思ってたんですけど、話を進めているうちに東京以外のところにも行けるいい機会になるから、『大都会5』で終わらせずにツアーにしてみようということになったんです。

ツアーの対バン相手は錚々たる顔ぶれですが、どうやって選んだのですか?

以前からずっと対バンしたいと思っていたeastern youthとZAZEN BOYSに、『大都会』の3回目と4回目に出てもらった前野健太と呂布カルマを組み合わせました。単純に私が対バンしたい人たちを選びました。どこか強烈な訴えがあって、ヘヴィでダークな表現をしている人たちばかりです。そういうアーティストが好きだし、私もそういうものを表現したいと思っていますね。

日本語に対する独特のセンスを持っている人たちばかりだとも思ったのですが。

レコーディングしている最中も、そのすごさや素晴らしさを再認識しましたけど、歌詞で選んだわけではないです。どちらかと言うと、音楽性。確かに、この人たちの歌詞は刺さるものがあると思います。日本の音楽には日本語と英語の歌詞の混ぜ合わせ方が良くないと思えるものが少なからずあると思うんですけど、そういうことは絶対しない人たちですね。書けない英語の歌詞を無理して書いている様な人たちじゃない(笑)。

今回、カバーした6曲は癖の強い曲ばかりなので、カバーするのが大変だったと思うのですが、どれもLEO IMAIらしいものになっているところがカッコ良いです。

ありがとうございます。確かに大変でした。今回のEPは『大都会』をツアーにしてみたらどうかと話し合っている中で思い付いたアイデアだったんですけど、すぐに“ゲーッ!”と思いました(笑)。“そんなことができるの? できたら面白いけど…”って。それこそeastern youthをカバーするって考えると、まさに“ゲーッ!”ですよ(笑)。レーベルの人は“気楽な気持ちでやってみたら?”と言いましたけど、気楽な気持ちでやってカッコ良いものになるわけがない。それで2日間くらい悩んだんですけど、だんだんイメージが沸いてきて。最初は2曲ぐらいの会場限定CDを考えていたんですけど、作っていくうちに入り込んでいって、対バンする5組と、いつか一緒にやりたいと考えているペトロールズも加えて6曲にしたいってなりました。

最初に考えていた2曲というのは誰の曲だったんですか?

人間椅子とeastern youthでしたね。人間椅子はライヴで観た「どだればち」にしようとすぐに決まったんですけど、eastern youthはなかなか決められなかった。やってみたい曲はいっぱいあったんですけど、ファン歴が長い分、どの曲にも思い入れがあってだいぶ悩みました。

結局、eastern youthを好きになるきっかけになった「夏の日の午後」を選んだとのことですが、資料にあるLEOさんのコメントの中の“SONYディスクマンで擦り切れるほど聴いたヘヴィな高校時代”という一文が印象的でした。どういう意味でヘヴィだったのですか?

ティーンエイジャーっていろいろな意味でヘヴィじゃないですか。勉強熱心だったので鞄もへヴィでしたしね(笑)。音楽も暗くて、重たくて、激しいものじゃないとダサいと思っていました。

そんな時にeastern youthに出会い、どんなところに惹かれたのでしょうか?

新鮮だったんです。アメリカのエモやパンクバンドにはないメロディーで。でも、生々しい激しさがあった。ジャキジャキと鳴るメタルに負けないくらいノイジーなギターも響きました。その時、私はイギリスから日本に戻ってきて2年ぐらいだったんですけど、日本のテレビを観ても共感できる音楽がひとつもない中、日本のバンドで初めて心からカッコ良いと思えるものに出会えた。たまたま深夜テレビでミュージックビデオが流れていたんです。

そんなeastern youthのカバーである「夏の日の午後」のアレンジのポイントは?

あの速いパンクビートをそのままやっても勝ち目はないし、もともとeastern youthって音色にアンダーグラウンドメタルのような要素があるから、逆にBPMを半分にして、メタルアレンジにしてみたらさまになるんじゃないかと思いました。
L→R:白根賢一(Dr)、LEO今井(Vo)、シゲクニ(Ba)、岡村夏彦(Gu)
EP『6 Japanese Covers』

OKMusic編集部

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