名古屋「ナビロフト」で3年目の上演
となる最強の一人フェスティバル『I
NDEPENDENT』〈東海版〉が7/20より開

大阪・日本橋の「in→dependent theatre」が2001年から継続して行っている一人芝居のフェスティバル『INDEPENDENT』。2012年以降は全国各都市で地域版も行われるようになり、毎年11月に開催される《大阪本選》には各都市の優秀作品も招聘、さまざまな表現方法によるソロアクトの一大競演が繰り広げられている。そんな中、2年前から名古屋・天白の「ナビロフト」で〈東海版〉が実施されるようになり、今年も7月20日(土)・21日(日)の2日間に渡って『INDEPENDENT:NGY 19』と題し、開催される。
『INDEPENDENT:NGY 19』チラシ表
〈東海版〉の上演作品は毎回、東海四県(愛知・岐阜・三重・静岡)から公募を行い、書類審査を通過した作品がラインナップされるが、今年は過去最多の5作品が選出。また、例年どおり大阪大会で高評価を得た優秀2作品(今回はfrom 沖縄&大阪)を加えた、計7作品が上演される。
さらに今年は新たな試みとして、本家大阪『INDEPENDENT』プロデューサーの相内唯史と、「ナビロフト」プロデューサーの小熊ヒデジによるトークも開催。1日2公演のうち、両日とも一方が3作品上演+トーク、もう一方が4作品上演になっており、2公演で全作品+トークが観られるプログラムが組まれているが、もちろん1ブロックのみでも鑑賞可能だ。
若手からベテランまで幅広い年代の出演者に、日常を描いた作品からSF作品まで、よりバラエティーに富んだラインナップが揃った今回。《大阪本選》招聘を目指し凌ぎを削る東海5チームと、テッパン2チームによる熱い競演をぜひお見逃しなく!
昨年上演され、〈東海版〉の優秀作品として《大阪本選》に招聘された『パレード』(脚本・演出・出演:宮谷達也)の上演風景より

【東海版 上演ラインナップ】 ※上演スケジュールは下記公演情報を参照
a/『どんがめ』 
出演◆浅井千寿代(劇団わに社) 脚本◆鰐塚わに(劇団わに社) 演出◆林優(劇団わに社)
母の遺品を整理しに、久しぶりに実家に帰ってきた女。古臭い箱からけん玉を取り出す。ウチにけん玉なんてあったかな? と疑問に思ったが、つるかめを始めてみた。もしもしかめよーかめさんよー…あ、やだなぁ。思い出したく無い事たくさん思い出しちゃいそう。亀のようにのろい女の人生。しかしその確かなあゆみを振り返る。そんな話。
b/『ねえねえ、エルヴィン』
出演◆大脇ぱんだ(劇団B級遊撃隊) 脚本◆舟橋“委員長”慶子(シアターUNA!) 演出◆橋本匡市(万博設計)
「それ」は目覚めると、毛づくろいをしながら飼い主の男に話しかける。/「それ」は目覚めると、身支度をしながら夫に話しかける。/「それ」は目覚めると、おままごとのつづきをしながら父に話しかける。/あなたは箱の蓋を開けて、「それ」を「あれ」だと決めつける。/けれど「それ」と「あれ」の違いはとても曖昧だ。/ちょうど眠りと死がよく似ているように。
c/『回凹凹(ココロ)』
出演◆竹田淳哉(妄烈キネマレコード) 脚本・演出◆西尾武(妄烈キネマレコード)
その日、「心」は捨てられた。心を置き去りにすることが出来なかったアンドロイドは、心が立派に成長するまで育てることを決意する。元気に、葛藤し、悩みながらもすくすくと成長していく心。今よりもっと未来のおはなし、けれどもどこか懐かしいおはなし。ロボットの蔓延する時代が来たとしても、変わらない心がそこにある。そうあって欲しいと願う「愛」の物語。
d/『猥歌』
出演◆袋小路団兵衞 脚本・演出◆巽悟狼
僕と団べえが育った昭和の時代、明日は今日より明るいと幻想を抱いていた。そして年号は平成、令和と代わり、僕たちも還暦を過ぎた。誰もが世界に発信でき、AMラジオの停波がとりざたされるこの時代に、一つのラジオ番組が最終回を迎えようとしている。パーソナリティーを務めるのは袋小路団べえ。さて、どんな最終回になることやら。
e/『ストーキングブルース』
出演◆山形龍平(タツノオトシドコロ) 脚本・演出◆関戸哲也(空宙空地)
今日も彼女と一緒にいる。一緒にご飯を食べて、一緒にお風呂に入る。この時間が一番幸せ。見上げながら、早く帰って来ないかと願う、炸裂する変態な純情。言葉と思いが身体から溢れだす。歪んだ愛の顛末は。そこにあるのは屈託かブルースかそれとも狂気か。存在感のある身体で魅せるひとり芝居!
f/『穴』 *招聘作品 from 沖縄
出演◆ジョーイ大鵞(劇団ビーチロック) 脚本・演出◆新井章仁(劇団ビーチロック)
パチンコ屋に勤務する、とある男。久しぶりに故郷に帰り、青春時代を振り返る。「そういえば、中学時代、休み時間に友達と校舎の裏のガケに横穴を掘っていたなァ…」。男は、その「穴」がどうなったのかを確かめに行く。飄々とした味わいのある語り口とラストの秀逸なオチが好評を得て、昨年沖縄から大阪本戦へ招聘。今年さらに3地域へ招聘を果たす。
『穴』上演風景より
g/『プシュケ』 *招聘作品 from 大阪
出演◆和田雄太郎 脚本・演出◆勝山修平(彗星マジック)
宇宙には、もうほとんど誰も居なくなりました。地球の周りを漂うゴミが増えすぎ、そのゴミは秒速8kmもの速さで飛んでいてとても危険だからです。だから機械の彼はゴミを拾い、地球に行くための降下船を黙々と、孤独に作っていました。柱時計で目を覚まし、燃料をまるでコーヒーのように飲みながら。昨年、『 INDEPENDENT』 初の海外進出作にも選ばれた、言葉を使わず全編音楽と身体のみで綴るSFノンバーバルパフォーマンス。
『プシュケ』上演風景より

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

新着