L→R YORKE.(Painter)、Ta_2(Vo)

L→R YORKE.(Painter)、Ta_2(Vo)

【OLDCODEX インタビュー】
俺らふたりがいれば、
どんな音が鳴っていてもいい

俺たちのライヴをよく知る人が
ニヤリとできるような箇所もある

バンドサウンドの印象が強かったので、ある意味斬新でした。「Deeply Mind」も楽曲やヴォーカルから、狂おしいエモーションと柔らかさのような相反する要素が見える曲だし。

Ta_2
「Deeply Mind」は作曲者の下村陽子さん自体、バンドとのコラボが初めてだったんですよ。ただ、主題になるメロディーにとても重きを置いて曲作りをされる方だったので、そこは活かしつつも女性らしさはあまり出しすぎず、男性の持つ哀愁、アンニュイな部分を出してほしいというお話はさせてもらいました。あと、「falling down」を書いてくださった加藤 肇さんとは何曲もご一緒しているので、もう少し曲としての面白みを出したいと思って、上がってきた楽曲を全部組み換えさせてもらって。「Clock」とは逆に、バンドと打ち込みの音をしっかりセパレートさせた状態で聴かせるという流れを作った上で、俺たちのライヴをよく知る方からするとニヤリとするような箇所も入れ込みました。その中に、より歌というものを滲ませていくというのがテーマだった曲ですね。

OLDCODEXというアーティストの自由さを活かしたラインナップになりましたが、その中にはYORKE.さんの曲「My Background One」もありますよね。

YORKE.
最初の割り振りの段階でTa_2から“じゃ、1曲はYORKE.で”という指名があって…そういう瞬間、急にプロデューサーみたいな口調になるんですよ!(笑)

聴かせていただいて、非常に地に足の着いたロックだなという印象がありました。そして、1曲目「Parasite」とラストに置かれたリード曲の「Follow the Graph」はTa_2さんの曲ですが、やはり幕開けと締め括りは自分で書こうと?

Ta_2
いや、最終的にそうなっちゃっただけで、今、言われて初めて気付きました(笑)。ただ、「Parasite」に関して言うと、もともと1曲目としてパワーのある楽曲を作りたかったんですよ。俺たちのライヴを初めて観た方が、よく“あんなふうに人が波打ったり、ハコが揺れたりするんだね”って珍しそうに話してくれるんですけど、そんなふうに自分たちのオーディエンスを褒めてもらえるのがすごく嬉しくて! だから、思いっ切りフロアーを揺らす曲で幕を開けて、なおかつコール&レスポンスでも楽しめる。言ってしまえば、自分たちからのデザートみたいな楽曲にできたらいいなとは考えてました。対して、「Follow the Graph」は…今まで自分でも触ってこなかったところに踏み込んだというか。長い活動の中で、もちろん出会いもあれば別れもあったけど、別れていった人たちに対しても“元気でやっていてくれたらいいな”って感じられることが多くなってきたんですね。そんな想いを始動からちょうど10年になるタイミングで出しておきたかったし、タイアップとかでハードなイメージの強い俺らだけど、自分たちの色ってそこだけではないし。アルバムだからこその深みのある色が出せる曲にしたいという想いも込めて、バラードというかたちで提示してみました。

リード曲がバラードと知って最初は驚いたんですが、そう聞くと納得です。そんなTa_2さんの想いを受けて、YORKE.さんも作詞を?

YORKE.
完全にそうですね。もう、Ta_2の代弁をしたような感じで。彼が言ってた別れのドラマを僕は近くで見たり、それに対しての想いも聞いたりしていたから、この歌詞に僕の主観は入ってません。あまり話を限定したくはないから、いろんなシチュエーションに当てはまる余白というのは意識したけれど、あくまでもTa_2の視点に立ってドラマの物語を書いたようなイメージですね。この曲に限らず、今回は僕自身の主観は封印して、もっとドライにOLDCODEXの歌詞としてのクオリティーを冷静に追求したところはあるかな。

OKMusic編集部

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