7月6日@東京・EXシアター六本木

7月6日@東京・EXシアター六本木

クミコ、
2部構成のコンサートにて
最新シングル曲「妻が願った
最期の『七日間』」を歌唱

クミコが、7月6日(土)に『わが麗しき歌物語Vol.2 ~岩谷時子とクミコの歌たち~』と題されたコンサートを東京・EXシアター六本木にて開催した。

クミコは6月3日(月)に最新シングル「妻が願った最期の『七日間』」をリリース。この曲は、2018年3月に朝日新聞の投稿欄に掲載され、瞬く間にネット上で19万人がシェアをし話題になったある一編の詩を原案に作られた楽曲である。新聞に投稿したのは、52年間寄り添い続けた妻をがんで亡くした宮本英司さん。

詩のタイトルは『七日間』。“もし神様が7日間の元気な時間をくれたらやってみたいこと”という、日常のごく当たり前のことが書かれた詩は多くの人に感動を与え、反響を呼んだ。楽曲プロデュースは、山口百恵や郷ひろみ等数々の大ヒット曲を生み出し続けているプロデューサー・酒井政利氏が手がけた。

コンサート冒頭、赤のストールに真っ赤なドレスで登場したクミコはジャズのスタンダードナンバー「ビギン・ザ・ビギン」で第1部をスタート。

“ようこそ皆さま、お越しいただきました。クミコでございます”と挨拶。“今日は1部に岩谷時子さんの曲、そして2部はクミコの歌、私の曲をお聴きいただきたいと思っています。どうぞごゆっくりとお過ごしください”と語ると、「ロンドンデリーのうた」に続き、佐良直美のヒット曲「いいじゃないの幸せならば」、沢田研二のソロデビュー曲「君をのせて」、岸洋子の代表曲「夜明けの歌」と3曲続けて日本歌謡史における名曲を披露。

“あらためましてクミコでございます。5曲ほど続けました。私はおしゃべりでございまして、お客様を相手によしなしごとをたくさんしゃべる傾向がございますので、今回は5曲、岩谷時子さんの曲を続けることになりました”と語り、続いて"岩谷時子さんのという方はいろんな形でいろんな風に歌を作って、いろんな人に希望を与えてくれたんだなといまさらながらに思います”と、岩谷時子訳詩の「マイウェイ」を歌唱。“この詩はいろんなことを教えてくれていますが、人にとって一番重要なことは卑怯なことをしないことだというのはすごく納得がいきます”と話した。

続けて洋楽曲のカバー「夢見るシャンソン人形」「18歳の彼」「ケ・サラ」を歌唱。最後は“1部の最後は越路吹雪さんの非常に名曲とされているのですが、あまり歌う機会がございませんでした。若いころはとても歌える歌じゃないと思っておりましたが、歌に年齢が追いついてしまいました。ついには追い越してしまった感さえございます”と語り、越路吹雪や美輪明宏など多くの歌手がカバーしてきた「人生は過ぎゆく」を歌い上げ、全10曲で1部を締めた。

第2部は自身のオリジナル楽曲中心のステージ。黒のツーピースのドレスで登場すると、2017年にリリースした松本隆全作詞アルバム「デラシネ」より「フローズン・ダイキリ」と「不協和音」でステージをスタート。“松本隆さんとの作品「デラシネ」というアルバムの中から2曲お聴きいただきました。次は3曲ほど、平和を歌った楽曲を歌いたいと思います”と、2010年のNHK紅白歌合戦で歌唱した「祈り」、美空ひばりのカバー「一本の鉛筆」、代表作でもある「わが麗しき恋物語」など5曲を歌唱。

“次はシャンソンを3曲歌いたいと思います。私はシャンソン歌手です。本当に素晴らしい曲がたくさんありますし、でもオリジナル曲、日本の歌、限りなくずっと追い求めていきたいもので、やはりそれはこの国に生まれ育っているので、当たり前のことだと思っていて、それと一緒にシャンソンをやっているという感じでまったく同線上でやっております。これからお送りするのはシャンソンです”と語り、昨年リリースしたシャンソンベストアルバムから「風のささやき」「赤い風船」「幽霊」を歌唱した。

本編最後には“今日は本当にありがとうございます。これからも歌ってまいります。今回、新しいシングルのカップリングに「最後だとわかっていたなら」を新しいアレンジで入れました。そのアレンジをしてくれたピアノの大貫さんと二人でお送りしたいと思います”と紹介し、「最後だとわかっていたなら」を歌唱して終了。

アンコールは水色のドレスで登場し、再び岩谷時子訳詞によるエディット・ピアフの代表曲「愛の讃歌」を歌唱。“私が「妻が願った最期の『七日間』」という曲を出しておりまして、非常に評判がよくて、ラジオでかけるとすごく反響があると聞いております。いい感じでこれから広がっていくといいなと思っています。この元になったのが宮本英司さんという方の朝日新聞への投稿でした奥様が残された言葉をきちんとお書きになって投稿されたものが本になり、歌になったものです。本日はその宮本さんが起こしになっているので、ご紹介したいと思います”と語ると、歌の原案者である宮本英司さんをステージに呼び込んだ。宮本さんは奥様の容子さんの遺品で、容子さんが編まれたという藍色の手織りのマフラーをクミコにプレゼント。

その後、青と紫色のドレスで再登場し、宮本さんが観客席で見守る前で、作詩の覚和歌子氏による朗読も披露され、「妻が願った最期の『七日間』」を歌唱。会場大喝采の中、コンサートは終了した。

なお、クミコは10月26日(土)に東京・ビルボードライブ東京でコンサートを行なうことも決定している。

【セットリスト】
<1部>
M1「ビギン・ザ・ビギン」
M2「ロンドンデリーのうた」
M3「いいじゃないのしあわせならば」
M4「君をのせて」
M5「夜明けのうた」
M6「マイ・ウエイ」
M7「夢みるシャンソン人形」 
M8「18歳の彼」
M9「ケ・サラ」
M10「人生は過ぎゆく」
<2部>
M11「フローズン・ダイキリ」
M12「不協和音」 
M13「INORI~祈り~」
M14「一本の鉛筆」 
M15「愛しかないとき」 
M16「小奴」
M17「わが麗しき恋物語」 
M18「風のささやき」
M19「赤い風船」
M20「幽霊」
M21「最後だとわかっていたなら」
<アンコール>
EN1「愛の讃歌」 
EN2「妻が願った最期の『7日間』」
シングル「妻が願った最期の『七日間』」2019年6月5日発売
    • 1.妻が願った最期の「七日間」
    • 作詞/覚和歌子
    • 作曲/KEN for 2SOUL MUSIC, INC.、Philip Woo、JUNE
    • 編曲/KEN for 2SOUL MUSIC
    • 2.最後だとわかっていたなら(new arrange ver.)
    • 原作/ノーマ コーネット マレック 訳/佐川睦
    • 歌詞構成・作曲/都志見隆 編曲/大貫祐一郎 試聴
    • 3.妻が願った最期の「七日間」(Instrumental)
    • 4.最後だとわかっていたなら(new arrange ver.) (Instrumental)
7月6日@東京・EXシアター六本木
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シングル「妻が願った最期の『七日間』」
クミコ

OKMusic編集部

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