冒頭10分40秒の映像が初公開

冒頭10分40秒の映像が初公開

「シン・エヴァ」冒頭映像10分40秒が
解禁  “真の完結”に向けて、パリ
を舞台に戦いの幕があがった

冒頭10分40秒の映像が初公開 2020年公開の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の冒頭映像が7月6日、東京・有楽町の日比谷ステップ広場をはじめ、札幌、新宿、名古屋、大阪、博多の5都市6カ所で屋外無料上映された。お披露目されたのは、「シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT1(冒頭10分40秒00コマ)0706版」と銘打たれた冒頭10分40秒の映像だ。
 同日午後8時15分から、フランス・パリで開催されている「Japan Expo 2019」内の「Yoko TAKAHASHI×EVANGELION STAGE」の模様とともに生中継。「0706作戦」と名付けられた世界規模の同時上映イベントで、フランス、日本に加えて、米ロサンゼルスで開催の「ANIME EXPO」、中国・上海の静安(ジンアン)区エヴァ広場でも実施された。
 パリのステージには、テレビシリーズの主題歌「残酷な天使のテーゼ」で知られる歌手の高橋洋子、主人公・碇シンジ役の緒方恵美が登場。高橋が同曲をはじめ、「FLY ME TO THE MOON」「魂のルフラン」などを熱唱したほか、両名によるトークショーが行われた。
 パリのファンを前に、緒方は「来年公開になるんですが……、最後です! これまで終わる終わる詐欺のようにやってきましたが、実際に、最後となると、少しさみしいです」と「シン・エヴァンゲリオン劇場版」でシリーズが“真の完結”を迎えると宣言。昨年末、総監督の庵野秀明氏と対面したといい「作品に関わって20数年。こんなことは初めてだが『シンジだったら、どちらの結末を選びますか?』と聞かれた。そんな感じで、とても丁寧に、きちんと終われるように作ってくださっている」と明かした。
 その後、サプライズで庵野氏からのビデオメッセージが上映され、「パリは大好きな町で、ヱヴァの舞台にしたいと思っていました。今回、大好きなエッフェル塔をきちんと描く夢が叶ってうれしいです」との“衝撃発言”が飛び出すと、会場は驚きの声に包まれた。
 そして午後9時、日比谷ステップ広場に駆け付けたファン1300人が固唾を飲んで見守る中、2台の巨大LEDビジョンに、10カウント、庵野氏が過去の「新劇場版」3作を本イベントのために再構成した振り返り映像に続き、「シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT1(冒頭10分40秒00コマ)0706版」が上映された。
 庵野氏の発言通り、冒頭10分の舞台は、赤く染めあがり廃墟と化したパリだった。真希波・マリ・イラストリアスが、8号機をベースにした新機体に乗り込み、ネルフが送り込んだ人工使徒と壮絶な空中戦を展開。庵野氏が「大好き」だと語ったエッフェル塔も登場し、使徒殲滅のために、豪快に破壊されていた。
 一方、ネルフの暴走を止めるべく結成された新組織・ヴィレの面々(赤木リツコ、伊吹マヤ、長良スミレら)はネルフのユーロ支部に保管されていた備品の回収に奮闘。結果、周囲を覆っていた深紅の結界が崩れ落ち、「パリの街が再起動する」という名シーンも登場した。上映を締めくくったのは、「待ってなよ、ワンコ君」というマリのセリフ。現段階で、碇シンジをはじめ、式波・アスカ・ラングレー、アヤナミレイ(仮称)とは同流できていないことが示唆された。
 1990年代、社会現象を巻き起こした庵野秀明監督による「新世紀エヴァンゲリオン」を、新たに4部作で描きなおす「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの最終第4作。07年に第1作「序」、09年に「破」、12年に第3作「Q」が公開された。長らく完結が待たれるなか、昨年7月には全国劇場で“特報”が上映され、公開時期が20年になることが明らかに。
 なお、この日のイベントでは、公開日に関する正式発表はなし。イベント終了後には、公式ページに、エッフェル塔をモチーフにした新たなビジュアルが公開された。

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