【速レポ】<京都大作戦2019>四星球
、「いつまでもライブハウスバンドの
目標であってください」

曇り空だが、時々、陽の光も差す太陽が丘。完全に京都特有の蒸し暑さ。そこに降臨したのは四星球だ。いつものように北島康雄(Vo)は白ブリーフにハッピ姿で、街にいたら変質者扱いだろうが、この蒸し暑い<京都大作戦>の中にあっては、妙に爽やかにも映る。そんな爽やかイケメン=北島の「4日間、無事に開催されますように晴れを祈願したい」との宣言で、てるてる坊主姿のまさやん(G)とU太(B)、モリス(Dr)が扮する巨大てるてる坊主も登場。これで快晴、間違いなし…か?
そんなオープニングから始まった四星球のステージ。やりたいことが多すぎて時間が足りないってことで、まずは「時間がないときのRIVER」をわずか1秒で決め、その勢いのまま北島は早くもステージを降りて客席エリアに突入。フェンスに足を掛け立ち上がった姿は、BRAHMANのTOSHI-LOWっぽいのだが、力を込めて北島はこう言う。
「あの~、楽屋裏では“去年のリベンジや”とかいろいろ言ってて。僕ら、去年呼ばれてないんですがー!! 去年呼ばれてないバンドの苦しみ、分かるか!? ということで今日は2018年夏でございます。平成最後の<京都大作戦>、いきますよ!」

傍若無人である。それは曲にも発揮されていく。10-FEETの「RIVER」をカバーしながら自分たちの「クラーク博士と僕」の歌詞を乗せてみたり、「言うてますけども」では「<京都大作戦>を絶対成功させたい」ということでマキシマム ザ ホルモン、ROTTENGRAFFTY、ORANGE RANGEの一節をブチ込んでみたり。やりたい放題だが、10-FEETや<京都大作戦>への愛がビンビンに感じられる。そしてまた、さすが、教育大出身のメンバーが多い四星球。まるでNHKの歌のお兄さんのごとく、楽しい振り付けを優しく教えながら、オーディエンスを自分たちの曲に巻き込んでいった。誰をも躍らせ、そして笑顔にさせてしまうのが四星球だ。
そしてライブ後半のこと。ヤバTのこやまのMCにグッときたという北島がこう語った。

「今、36なんで、40歳までに<京都大作戦>源氏ノ舞台で10-FEETのひとつ前をやります! それまで絶対に<京都大作戦>、続けてください。<京都大作戦>はいつまでもライブハウスバンドの目標であってください」

そう力強く宣言した。それでエンディングを迎えればカッコいいのだが、それじゃ済まないのが四星球。このままでは源氏ノ舞台しか晴れないだろうから、モリスに牛若ノ舞台まで行ってもらうという。どこに行くのか確認されたモリスも「その向こうへ!」と叫び、やる気十分。BGMで10-FEETの「その向こうへ」が流れるなか、10-FEETの「ハローフィクサー」の宣伝カー(もちろん、まさやんお手製の段ボールで作ったもの)に模した神輿にモリスが乗り、メガホンで曲を歌いながら牛若ノ舞台へGO! 最後はモリスがどっかまで行ってしまうという、四星球が<京都大作戦>だけで見せる大ワザ。でっかい笑い声を最後の最後まで起こし続け、最高のコミックバンドぶりを発揮した。
取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN/みやざきまゆみ

【四星球 セットリスト】

01. 時間がないときのRIVER
02. クラーク博士と僕
03. クラーク博士とRIVER
04. 鋼鉄の段ボーラーまさゆき
05. 言うてますけども
06. Mr.Cosmo (short ver)
07. SWEAT 17 BLUES


■<京都大作戦2019 -倍返しです!喰らいな祭->

6月29日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
6月30日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
7月06日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
7月07日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
開場 9:30 / 開演 11:00 / 終演 20:00予定

関連リンク

BARKS

BARKSは2001年から15年以上にわたり旬の音楽情報を届けてきた日本最大級の音楽情報サイトです。

新着