「ゴッホ展」東京&兵庫で開催 - ゴッ
ホ独自の作風に導いたハーグ派&印象
派との出会い

「ゴッホ展」が、上野の森美術館で2019年10月11日(金)から2020年1月13日(月・祝)まで、兵庫県立美術館で2020年1月25日(土)から2020年3月29日(日)まで開催される。
大胆な色彩と渦巻くような激しい筆遣いで描く独自の作風で、ポスト印象派の代表画家として知られるフィンセント・ファン・ゴッホ。今なお世界中で愛され、多くの人に知られる画家ではあるが、実は37年という短い生涯のうち、画家として活躍したのはわずか10年ほどだったという。そして、私たちが知る代表作は、そのほとんどが晩年のわずか数年間で描かれたものだ。
ゴッホが画家を志したのは27歳の頃。当初はオランダで「ハーグ派」と交流しながら、暗い色彩で農村風景や静物などを描いていたという。目にした風景や事象をデッサンし、それをもとに抒情的な光景を描いた「ハーグ派」の作風に惹かれて、彼の画家としての礎は築かれた。その後、弟テオの勧めで移り住んだパリで「印象派」の鮮やかな色遣いに心奪われたゴッホは、色彩の魅力に出会い、さらに独自の作風を確立させていく。
ゴッホの作風をつくった「ハーグ派」と「印象派」。「ゴッホ展」では、このふたつの出会いがキーワードとなる。「ハーグ派」のオランダと「印象派」のフランス、スイス、スコットランド、イスラエルといった世界中の国からゴッホの作品が集結し、初期から晩年まで約40点を紹介する。
本展では、多くの芸術家や作品に影響を受けたゴッホの画風が確立されるまでを明らかにする。初期にオランダで交流した「ハーグ派」、そしてフランスで目にした「印象派」からどのように影響を受けたかを探る。
晩年の代表作として知られる作品も展示。特に、晩年のゴッホの作風の特徴である、うねるような筆使いが顕著に現れている傑作《糸杉》は必見。サン=レミ時代、サン=ポール療養院に入院していたゴッホは、死を象徴する木とも言われる糸杉をモチーフに多くの作品を描いている。今回来日するのは、そのうちのひとつである、メトロポリタン美術館に所蔵されている作品だ。また、《ひまわり》を描いたアルルからサン=レミに移る直前に描いたとされる《薔薇》も来日する。サン=レミ時代に顕著に表れた渦巻くようなタッチが少しずつ現れ始めた本作からは、ゴッホのささやかな心情の変化も読み取ることができる。
ゴッホの作品だけでなく、各派の有名画家たちの作品も展観できるのも嬉しいポイントだ。「ハーグ派」からは、マウフェやラッパルト、「印象派」からはモネ、ルノワール、ピサロなどの作品、計20点を展示する。
ゴッホ展■東京会場会期:2019年10月11日(金)~2020年1月13日(月・祝) ※12月31日と1月1日は休館会場:上野の森美術館住所:東京都台東区上野公園1-2開館時間:9:30~17:00 ※金・土曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで入場料(当日):一般 1,800円、大高生 1,600円、中小生 1,000円■兵庫会場会期:2020年1月25日(土)~2020年3月29日(日) ※月曜休館(月曜が祝祭日の場合は翌火曜休館)会場:兵庫県立美術館住所:神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1開館時間:10:00~18:00 ※金・土曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで入場料:未定

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