【ライヴレポ】大野雄大 (from Da-i
CE)、ソロデビューアルバムリリース
記念ライヴで川畑要(CHEMISTRY)と初
コラボ!「声が出なくなるまで歌い続
けようと誓った」

Da-iCEの大野雄大が、4月5日に神奈川・新江ノ島水族館にてソロデビューアルバム『この道の先に』リリース記念ライヴを開催。海と釣りをこよなく愛する彼のため、館内で最大規模だという“相模湾大水槽”の前に設置された特設ステージで、相模湾に生息する2万匹の魚たちを背にしながら、幸運にもチケットを手に入れた観客300 名を温かな歌声で魅了した。

Da-iCEから初めてソロデビューをすることになった彼は、30歳という節目を迎えた今年4月1日の2日後、3日にソロアルバム『この道の先に』をリリース。この日は収録曲すべてを生披露してくれたが、自らが作詞、作曲を手掛けた表題曲をはじめ、ハートウォームなバラードの数々はまさに大野雄大らしく、彼は本当に歌が好きなのだな、ということを改めて感じられた一夜でもある。
イエローベースのチェックシャツをメインにしたカジュアルコーデでラフにステージに現れた大野。幕開けは、“家族愛”をテーマに作詞、作曲にも関わった「MY DEAREST」だ。美しいファルセットや情感豊かなフェイクも織り交ぜ、穏やかな表情で歌を丁寧に届ける彼の後ろには、ゆったりと回遊するエイやサメ、うねり泳ぐイワシの群れが。なんて贅沢な時間であり、空間なのだろうか。
「改めまして、大野雄大です。今日は大好きなお魚の前で歌えて幸せです」と笑顔の彼は、ここ2、3ヶ月のうちに相模湾で何度も釣りをしているということで、「わかります?アジがデカいんですよ!シマフグもほら、あそこに!」と興奮を隠しきれない様子だ。
「恋愛の曲って、僕の中では難しくて。歌うのはすごく緊張します。裸で歌っているような気分になる(笑)」と前置きして歌ったのは、「恋におちたら」(Crystal Kay)でも知られる坂詰美沙子が作詞、作曲を手掛けた「僕らの不確か」。一度は離れ離れになったものの、再会し新しい未来を築こうとする恋人同士の物語が、彼の歌声でドラマティックに描かれていく。かつて一緒に暮らしていた猫=“君”への尽きない愛と、“いつかまた”という願いを託す「いつかまた会えるなら」にしても、彼の歌力は心を動かす。
中盤に歌ったのは、松田聖子の「あなたに逢いたくて~Missing You~」、アメリカのバンド、ザ・イーグルスの「Desperado」というカバー曲。「僕はスナック育ちというか、お酒飲んで歌う場所が好きで、この曲もカラオケでよく歌っていました」という「あなたに逢いたくて~Missing You~」に漂う、別れてしまった“あなた”への繊細な思慕。最初にボイストレーニングを受けた先生に薦められて以来、「12年くらい歌い続けている付き合いの長い曲」であり、4、5年前に喉に結節ができて苦しんでいたときにも気張らずに歌うことができていたという全英詞の「Desperado」にしても、すっかり自分のものとしてしまっている彼の表現力は、本当に豊かだ。
「この曲は1年半くらい前に作ったんですけど、その頃の僕は、結婚して子どもがいて家を建てたりしている地元の友だちと自分を比べて、このままでいいのかなっていう焦りを覚えていたりして。でも、ステージに立って大好きな歌やダンスができているっていうのはすごく幸せなことだし、周りと比べる必要なんてないんだって気付いて自分に向けて書いた曲でもあります。新しい季節、慣れない環境に不安な人にとって、この曲が支えになって、少しでも前向きに生きる理由になってくれたらいいなと思います」
そんな言葉が導いたのは、アルバム表題曲である「この道の先に」。葛藤を乗り越え、<つらい時こそ笑顔でいようよ>とポジティブに放つメッセージは、大野雄大というアーティスト、人間としての変わらないあり方そのものだ。
観客から事前に募った質問にフランクに答えていくスペシャルなイベントならではの楽しいトークタイムをはさみ、最後に待っていたのはまさかのサプライズ。「Changin’ feat. 川畑要(CHEMISTR)」でコラボレーションした川畑要が、後輩の晴れ舞台に駆けつけてくれたのだ。フロアから歓喜の声が上がる中、がっちり握手を交わすふたり。大野にとって中学生の頃からの憧れの人、リスペクトして止まない川畑は、大野の誕生日もサプライズで祝福してくれたそうで、やりとりには親密度が滲む。
そんなふたりで歌うのは、もちろん「Changin’ feat. 川畑要(CHEMISTRY)」。アイコンタクトをしながら歌を掛け合い、サビでは向き合って歌声を重ねるふたりは、息もぴったり。間奏では、憧れの人とステージに立ち、並んで歌っているということを実感したのだろうか、大野の顔に嬉しはにかみ笑いがこぼれる場面も。
お互いに目を合わせて歌い終え、最後には川畑とともに記念撮影。去り際に改めて「雄大おめでとう!」と祝意を伝えてくれた川畑を見送った大野は、「ここから僕はどうやってハケれば(笑)……」と戸惑いつつも、「音楽の可能性を信じて、Da-iCEとしてはもちろん、大野雄大としてもいろいろな音楽を届けていきたいと思います。声が出なくなるまで歌い続けようと誓ったので。これからも応援よろしくお願いします!」と、決意表明。音楽や表現に誠実に向き合う大野雄大、その胸打つ歌声は、ここからますます広がり、愛されていく。
写真/gaku 文/杉江優花
<セットリスト>
1.MY DEAREST
2.僕らの不確か
3.いつかまた会えるなら
4.あなたに逢いたくて~Missing You~
5.Desperado
6.この道の先に
7.Changin’ feat. 川畑要(CHEMISTRY)

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