フェンダー、ユニークなバックストー
リーに沿ったレリック加工を施したア
ンプが数量限定で登場

フェンダーのトップラインFender Custom Shopから、「'57 Custom Champ」アンプを基に、それぞれ異なるバックストーリーに沿ったレリック加工を施した「Custom Shop '57 Champ 10 Relic Tweed」が登場。我が子によって描かれたペイント、火事場から救出された焦げ痕、恋人同士の大喧嘩によるピストルの痕など、異なるストーリーからイメージされたリアルな風合いが再現された数量限定アンプだ。

レリック加工とは、ヴィンテージの経年変化が持つ風合いを再現するエイジド加工のこと。今回登場した数量限定のアンプ「Custom Shop '57 Champ 10 Relic Tweed」は、モデルごとに異なるレリック加工を施した。アンプのマスタービルダーであるショーン・グリーンとジム・ドルメージのチームによって手作業で丁寧に製作。細かなキズやシミ、ペイントやステッカーなど、職人技によるリアルな使用感は、13のバックストーリーを物語っている。

各モデルはオールチューブ、ハンドワイヤードで製作された「'57 Custom Champ」の回路を使用。「'57 Custom Champ」同様にフェンダーヴィンテージ“イエロー”トーンキャパシタも採用した。大きめにカスタマイズされたソリッドパインキャビネットに、豊かな響きを提供する大きめにカスタマイズされた10インチ、4ΩのCelestion G10スピーカーを組み合わせ。カバリングはラッカーツイードで、50年代スタイルのグリルクロスとレザーハンドルを備えている。Fender Custom Shop認定証付き。

もともとは、Fender Custom Shopから10インチのスピーカーを搭載したアンプに異なるストーリーをつけてレリック加工を施す、というアイデアから始まったこのアンプ。それぞれのバックストーリーのイメージを膨らませ、それらがイメージ通りになるように仕上げられた。13のアンプが持つヴァーチャルなバックストーリーは以下のとおり。

1. WE’RE HAVING A BABY
ある日家に戻り、書斎に入るとそこは保育園さながら。彼のお気に入りのヴィンテージアンプは、幼い我が子によって、ブルーとピンクのペイントで芸術的に彩られていた。

2. UK PUNK KID
パンクミュージックが好きなこのアンプの持ち主は、パンクバンドのステッカーやグラフィティ、ナイフによる彫刻をこのアンプに施し、自分だけのカスタマイズを楽しんでいる。

3. DAMN DOG
このアンプは持ち主の飼い犬によっていくつかのシミや噛み付いた痕が残されている。しかしそのアンプは犬にも負けず、最高のサウンドを鳴らしてくれるのだ。

4. SURVIVED THE FLOOD
2010年ナッシュヴィルでは豪雨により洪水が起こったが、この小さなアンプはその災難を生き延び、今でもドライなサウンドを鳴らしている。

5. WORKING MUSICIAN
汚れ、タバコの焼け焦げ痕、そしてダクトテープやマイキングのポジションマーク。数々のツアーを回るベテランミュージシャンが長年愛用したアンプ。

6. SAVED FROM FIRE
火事になった家から家族の思い出の写真は救い出すことができなかったが、このアンプは少しの焼け痕のみで奇跡的に救出された。

7. DEADHEAD
THE GRATEFUL DEADの熱狂的なファンが愛用したアンプ。パチョリ(インド原産のハーブの一種)、ワックス、そしてお香の香りが染み付き、そのチューブの輝きが妖艶なラバライトの輝きを連想させる、サイケデリックな文化へのオマージュ。

8. AUTO SHOP JAM AMP
音楽好きなカーショップオーナーが休憩時間や仕事の後のジャムセッションのために使用していたアンプ。グリースやオイルなどの汚れが長年使用された風格を物語っている。

9. BABYSITTER'S AMP
ベビーシッターが子供達を音楽ルームで遊ばせるので、そのアンプには彼らの可愛らしい落書きが描かれている。

10. ‘80S METALHEAD
焼け焦げて黒くなってしまったアンプ。おそらくステッカーやグラフィティだったと思われるものが付いている。

11. HIGH SCHOOL BAND
高校生たちが古びたバンド部屋で鳴らしていた共用のアンプ。多くの若いプレイヤーによって使い古され、ステンシルや隠れたところに残されたメモなど、学生たちの青春が詰まっている。

12. DEPARTMENT OF CORRECTIONS
カリフォルニア州の更正課にあったレコーディングルームから盗み出されたアンプ。筐体には大きな文字で「CA. DEPT. OF CORRESTIONS」の所有物であることが書かれている。

13. SHE BARELY MISSED ME
恋人同士の壮絶な喧嘩によってピストルの弾痕が残されたアンプ。そんな大げんかがあったにもかかわらず二人は今も付き合っている。

「お気に入りのバックストーリーを持つアンプを是非手にしていただきたいですね。AUTO SHOP JAM AMPでは、その年代にきちんと合わせたステッカーを貼り付け、正しい経年変化になるようにレリック加工を施しました。SHE BARELY MISSED ME ではどのように弾丸が打ち込まれたのか、それによってどこに弾痕が残ったのか、正しい場所を探し出すのには苦労しましたよ。」そう語るのは、Fender Custom Shopアンプのマスタービルダーであるショーン・グリーン。

また、このプロジェクトのもう一人のプロジェクトリーダーにしてFender Custom Shopアンプのマスタービルダーである、ジム・ドルメージは次のように続ける。「HIGH SCHOOL BAND は1979年にラモーンズが出演した映画『ロックンロール・ハイスクール』の舞台となった高校で使われていたようなイメージで製作しました。SHE BARELY MISSED ME はフェニックス東部の砂漠地帯にある射撃練習場で実際にアンプに弾丸を打ち込んだのです。そこでは合法的に銃を打つ練習が可能でしたので。このプロジェクトで様々なストーリーを考え、それをアンプに反映させるというのは本当に楽しい時間でしたよ。」
▲Fender Custom Shopアンプ専門のマスタービルダー、ショーン・グリーン(左)とジム・ドルメージ(右)。ショーン・グリーンは、ライアン・アダムス、ジョージ・ベンソン、エリック・クラプトン、マイク・ダーント(グリーンデイ)、OK GOといった有名アーティストのアンプ製作をはじめ、タバコの乾燥小屋、ウィスキー樽、難破船といったユニークな木材を使ったオリジナリティ溢れるアンプ製作も手掛けてきた。ジム・ドルメージは、小さなプロダクションでブティックアンプ製作に10年間従事した後、Fender Custom Shopで10年に渡り独自の手法で難しい製作も数多くこなし、最高のアンプを世に送り続けている。
製品情報

◆Custom Shop ’57 Champ 10 Relic Tweed
価格:600,000円(税別)
発売日: 2019年3月25日~

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