みゆはん

みゆはん

【みゆはん インタビュー】
コンプレックスだった自分の声に、
やっと自信が持てた

“コミュ障シンガーソングライター”みゆはんが、GReeeeNやGLAYのTERU、コレサワや焚吐、THE BACK HORNの菅波栄純など、まさかのジャンルレスなアーティストたちから楽曲提供を受け、ニューアルバムを完成させた。その名も“闇鍋”!

『闇鍋』は本当に個性の強い曲ばかりで驚きました。

そうですよね(笑)。私も最初は本当にこの曲たちが1枚のアルバムにまとまってくれるのか心配だったんですが、なんとか収まってくれたので安心しています。

どのように制作を進めていたんですか?

以前からいろんな人から楽曲提供を受けたかったこともあり、無茶だと分かった上でお願いしたいアーティストさんの名前を書き出して、お願いしました。

その願いが叶って、GReeeeN、コレサワ、焚吐、つじあやの、TERU(GLAY)、菅波栄純(THE BACK HORN)などという、強烈な楽曲提供者が揃ったんですね。

はい。本当にありがたいです。中でも、コレサワさんにはディスカッションしてから作っていただきました。実は、私がコレサワさんの「たばこ」が大好きだったこともあり、そのアンサーソングを作ってほしいとお願いしたんです。

なるほど。確かに、その「恋人失格」の登場人物が「たばこ」に出てくる彼に似てると思っていたら、そういうことだったんですね。

はい。「たばこ」に出てきた歌詞を連想させるフレーズがたくさん出てくるので、すごくキュンとしました。レコーディングした曲をコレサワさんに聴いていただいた時に、“答えを突き付けられた感じがしてすごく良かった”と言ってくださったとマネージャーさんから聞いて。これ以上ない誉め言葉だったので、嬉しかったですね。あとは、普段自分が作る曲には幸せなラブソングがあまりなかったので、ほっこりするようなラブソングを書いていただきたくて、つじあやのさんにお願いしました。

出来上がった「君と僕のラブストーリー」は、そのリクエスト通りの楽曲になりましたね。歌ってみてどうでしたか?

恋人に対する曲ではあるんですが、相手が猫でもおかしくないような曲になっていたので、飼い猫の“まうくん”を思い浮かべながら、猫に語り掛けるような感じで歌いました。

そのほっこりしたあとに、みゆはんちゃんが作った、ものすごく鋭い「青い鳥」が続くのも印象的でした。

この“青い鳥”は、Twitterのことなんですが、一時アンチが多くて、ボコボコに言われた時があったんです。その時に精神的に病んでしまったんですよね。その時の心情をこの曲に吐き出すように書いたんです。

この曲を聴いてハッとする人、救われる人が両方いると思いますよ。

そうだと嬉しいですね。

さらに、GLAYのTERUさんからも楽曲提供をされていますが、どんなつながりがあるんですか?

私がデビューしてすぐくらいの時、TERUさんがラジオで私の歌声をほめてくださったんです。それもあってTwitterでもフォローしてくださったので、DMでお礼をさせていただいて。その縁があったので、お願いしたら快く作っていただけたんです。TERUさんから私の弾き語りをする時の歌声が好きなので、その声で歌ってくださいということと、ファルセットを多めに入れてくださいというリクエストをいただいたので、期待に応えられるように頑張りました。出来上がったものを聴いていただいた時は不安だったんですが、ものすごくほめてくださったんですよ。

すごい! 自信につながったのではないですか?

そうですね。今までは自分の歌声や話す声にコンプレックスを抱いていたので、自分の歌声を好きになろうという気持ちになりました。

大きなコンプレックスだったんですね。

はい。他のアーティストさんと聴き比べると、張らない声だからこそあまり伝わってこないような気がしていて…。そしたらいろいろ気になる部分が増えてきちゃったんです。

でも、そこをほめてくれる人がいるだけで、見える世界が変わってきますよね。

はい。自信を持っていきたいと思います。

さらに、「Stay who you are」もすごく素敵でした。

ありがとうございます。この曲は息多めに、いつもとは違う歌い方をしたんです。楽曲がすごくお洒落で洋楽ライクだったので、こなれた感を出さなくてはと思って(笑)。

めちゃくちゃ出ていましたよ、こなれ感!

良かった~(笑)。

さらに、同じ事務所であるGReeeeNから楽曲提供された「ストラト」も収録されていて。

この曲、私のことをイメージして作ってくれたんです。どうやら舞台が下北沢らしく、“私って下北っぽいイメージがあるんだ!”とびっくりしました。曲自体は、もういない人に向かって、ひとり語り掛けている感じがすごく切ないんですが、その分、感情移入はしやすかったですね。

これだけ多くの楽曲提供がある中で、自身の作詞作曲の曲を入れ込むのは至難の業だったのではないですか?

そうですね。曲の個性が強いからこそ、“自分らしさを出さなくちゃ!”と思ったんです。それもあってロックな曲を選んでいきました。あと、いただいた曲がラブソングが多かったので、歌詞は自分の心情をさらけ出すようなものを中心に書きました。それに、自分が作れないような楽曲を提供していただいたこともあり、もっと自分の作る曲の幅を広げてもいいのかなと思ったんです。例えば、栄純さんからいただいた「人間関係満腹中枢」のように、いい意味でふざけた曲を作ってもいいんだって思ったんです。

「人間関係満腹中枢」のインパクトはすごかったです! お米人間が出てきたりするし。どんなリクエストをしたんですか?

何も…。実はそんなに面識もなくて。なので、栄純さんの私のイメージってこうなんだって驚きました。

まさに“闇鍋”のタイトルに相応しい一枚ですね。

はい。ジャケットも闇鍋をイメージし、“まうくん”仕様の鍋を実際に作り、それを撮影しました。その時の様子がブックレットに載っているので、ぜひ見てもらいたいですね。しかも、このお鍋の写真の上にシールを貼ってオリジナルの闇鍋を作るコンテストを開催するんです。

楽しそう!

優勝者にはこの本物の世界でひとつしかない鍋をプレゼントするので、ぜひ応募してください~!

あはは。その優勝者の写真も楽しみにしていますね。それにしも、これだけ楽曲提供を受けると、実際に楽曲提供したくなるのではないですか?

そうなんですよ。まだ楽曲提供をしたことがないので、若くてかわいい女の子に歌ってもらいたいです(笑)。

すごいニヤニヤしてる(笑)。

あはは。かわいい曲を提供したいですね(笑)。

取材:吉田可奈

アルバム『闇鍋』2019年3月20日発売 ビクターエンタテインメント
    • 【完全生産限定盤(鍋専用Tシャツ付)】
    • VIZL-1567 ¥7,870(税抜)
    • 【生産限定盤】
    • VIZL-1568 ¥3,241(税抜)
みゆはん プロフィール

ミユハン:香川県出身、シンガーソングライター。2017年2月にミニアルバム『自己スキーマ』でメジャーデビュー。TVアニメ『けものフレンズ』のエンディングテーマ「ぼくのフレンド」では17年度の配信チャートを席巻した。シンガーソングライターとしての活動以外にも楽曲提供、プロデュース、デザイナー、声優、モデル、Youtubeなど活動は多岐に渡る。23年1月には1stアーティストブック『みゆはんじゅく』を発売(宝島社)。さらに、同年2月放送のMBSドラマ特区『バツイチがモテるなんて聞いてません』オープニング主題歌を担当し、楽曲のMV公開後わずか7日で100万回再生を突破。7月に神奈川と大阪にて初のライブツアー『みゆはんLIVE TOUR 2023「夢見てやってんねん!』を開催するなど幅広く活動中。みゆはん オフィシャルHP

みゆはん
みゆはん
アルバム『闇鍋』

アーティスト

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着