「本気でNPBを狙う」…元阪神の西岡
剛が栃木ゴールデンブレーブスに入団

阪神タイガースを昨季限りで退団した西岡剛選手は、今季ルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスでプレーする。その入団会見が3月18日(月)に行われた。
西岡選手は大阪桐蔭高等学校から2003年に千葉ロッテマリーンズに入団。堅守強打の主力として2度の日本一を経験した後、ポスティングシステムを使って2011年にはMLBのミネソタ・ツインズに移籍している。2013年からは阪神タイガースに所属していたが、昨季限りで退団していた。2006年のWBC、2008年の北京オリンピックに日本代表として出場。ベストナイン4度、ゴールデングラブ賞3度受賞している。
寺内崇幸監督(左から2番目)ら指導陣も、西岡剛選手(中央)のNPB復帰をサポートするという
ゴールデンブレーブスのチームカラーである金色のネクタイで会見場に登場した西岡選手。「まずはこの機会を与えてくれた栃木県民球団の皆さんに感謝したいです」と、野球を続けられることへの感謝を述べた。
「戦力外になって、トライアウトを受けてNPBを目指したのですが、直後に独立リーグ6球団ほどからオファーをいただいた。その中で一番最初に栃木ゴールデンブレーブスさんから声をかけもらいました。本気でNPBに戻るためには“環境”も必要ですから、設備の整った栃木ゴールデンブレーブスと契約することにいたしました」
栃木ゴールデンブレーブスに入団する決断をしたのは、今年の2月だったという。
「昔から楽な道と困難な道が選択肢にあったら、ぼくは困難な道を選ぶ性格なんです。ツインズに行くときもそうでした。ぼくはただ単に野球が好きなんです。34歳になってもNPBを狙えるということは幸せだと思っています」
西岡選手が栃木ゴールデンブレーブスで付ける背番号は「1」。千葉ロッテマリーンズ時代の「7」の印象が強いが、阪神タイガース時代につけていた「5」も空いていたという。
「5番で戦力外になったので(笑)、つける気にはならなかった。1からスタートするという意味も込めて選んだ」
内野手と外野手の両方で登録していることについては、「本気でNPBを目指しているので、両方できるようにということです」と本気度をアピール。「ただしキャッチャーはやりたくありません(笑)」というと、即座に隣に座る寺内崇幸監督が「やらせません」と答え、会場は笑いに包まれた。
栃木ゴールデンブレーブスは、今季から元読売ジャイアンツの寺内崇幸氏が監督に就任。元東京ヤクルトスワローズの飯原誉士氏がヘッドコーチ兼選手、マリーンズ時代の同僚で西岡選手と同い年の岡田幸文氏が外野守備走塁コーチとして名を連ねる。NPB経験者が多いことで得られる“環境”、そして豊富な練習場など充実した設備が、入団を後押ししたようだ。
元千葉ロッテマリーンズの同僚で、同じ年齢だという岡田幸文氏から花束を贈呈される一幕も
さらに、昨年に西岡選手と同じようにNPB復帰を目指して所属していた、元読売ジャイアンツの村田修一氏(現・読売ジャイアンツ二軍打撃コーチ)の存在も大きかった。
「村田さんのチームへの貢献の話も聞いています。村田さんからは『思い切ってやってほしいし、もがいてほしい。頑張れ、ツヨシ!』というエールももらっているので、村田さんの貢献を継承したい」
チームへの入団にあたり、家族で栃木に移ることをすでに決めているという。
「独身時代は外食ばかりでした。栃木の選手たちにも、睡眠と食事の重要さは伝えていくつもり。アスリートしての体調を管理するには、妻の支援は欠かせない」
「とにかく一人でも多く球場に来てほしい。そして1勝でも多く勝ってチームに貢献したい」と抱負を語る西岡選手。最後には「(栃木名産の)いちごも大好きです」と“栃木愛”もアピールしていた。
会見に同席した寺内崇幸監督は、「対戦相手として出てくると嫌な選手だった。だから味方になると心強い」と期待を口にする。
「対戦相手として出てくると嫌な選手だった。だから味方になると心強い」と期待を口にする寺内崇幸監督
実績ある選手の加入で、栃木ゴールデンブレーブスがどう変わっていくか。ルートインBCリーグは4月6日(土)に開幕戦を迎える。

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