舞台『トリッパー遊園地』開園~カー
テンコールで河合郁人が辰巳雄大にさ
さやいた言葉とは!?

A.B.C-Zの河合郁人が単独初主演を務める舞台『トリッパー遊園地』が、2019年3月15日(金)東京・新橋演舞場にて初日を迎えた。初日の終演後には先ほどまで様々な人間ドラマが描かれていたステージの上で囲み会見が行われ、河合と、ふぉ~ゆ~の辰巳雄大、SKE48の惣田紗莉渚、いしのようこ、純名里沙、渋谷天笑(松竹新喜劇)、榎木孝明が出席した。
本作は2019年の現代で生きる山ノ内遊園地の若き社長・山ノ内マサヒロ(河合)がひょんなことから1944年の第二次世界大戦中の山ノ内遊園地にタイムトリップしてしまい、戦争への不安と恐怖を抱えながらも心の拠り所である遊園地を守ろうと生きるショウヘイ(辰巳)をはじめとする人々と出会う物語。
前日に行われたゲネプロ(通し稽古)の模様を先に伝えよう。
戦時下を描いてはいるが、不思議と彼らはそこでたくさんの笑顔を見せる。ただ笑顔が多い分、突然訪れる悲劇や悲しみ、苦悩がぐっと胸に突き刺さる。遊園地を守りたい人々の想いと平和を守りたい想いが自然と重なる「静かな反戦物語」を作り上げていた。

河合はほぼ出ずっぱりで物語をかき回し、時に空回りもしながら現代人の目から疑問を投げかける。その姿は我々観客の心を代弁しているかのようだ。そして辰巳は他のキャラクターとは対照的に「堅物」ゆえに仏頂面、生真面目、こらえきれない怒りの表情を見せる方が多いが、そんな彼がようやく笑顔を見せる頃には次の新たな展開が待ちうけており、そのギャップがより一層切なさを増幅させていた。
ショウヘイに想いを寄せるハル役の惣田はこれが外部初舞台とは思えないほど堂々とした演技と美声を響かせる。ハルがこぼす涙、そして涙をこらえながら溢れる想いを歌うマツジ(渋谷)の妻ユキ(純名)は、この時代の全女性を代表する象徴となっていた。

初日が無事開けた後に行われた会見では、河合たちはカメラマンから「笑顔でお願いします」の声に、最初は普通に応じていたが、途中から河合の個性的な笑い方(カとケの中間のような発声?)を辰巳が真似をしはじめ、最後はキャスト全員で河合の笑い方で締めるという妙な展開となり、その状態に皆大笑い。また会見前、キャストの足元にたくさんのレコーダーが置かれると「僕も(レコーダーを)持ってくればよかった」と河合がボソッ。「何で?」と辰巳がきくと「……思い出作り(笑)」と河合。そんなやり取りから会見が始まった。
単独初主演を新橋演舞場で迎えた事について、河合は「最初に新橋演舞場のステージに立った時、10年前は滝沢(秀明)くんが目の前にいたので、どこかに滝沢くんがいるんじゃないかと錯覚を起こしながら稽古をしていました」と笑顔を見せる。すかさず辰巳が「今回はタッキーじゃなくタッツー(辰巳)の楽屋にきてました」と合いの手を入れる。楽屋では「よし、やってやろう!」「ウェーイ!」と出てきて5分後にまた楽屋に来ては「やってやろうぜ!」と繰り返して緊張をほぐしていた事を打ち明けていた。
河合さんと辰巳さんのやり取りは漫才のよう!
諸先輩方との共演について話を振られると、ある場面で榎木に担がれる河合は「下ろせ―って暴れているんですが、内心凄く安心感があって(笑)」、細身とはいえ男性を担ぎ上げることについて榎木は「古武術を使って抱えているので全然平気です」とコメントし、「榎木さんは最強なんです」と語る河合の言葉を拾って「最強のジジイです」と余裕の微笑みを浮べていた。
稽古中は渋谷の声かけでみんなで沖縄料理を食べに行ったという話に。仲の良さを感じさせるやり取りに辰巳は「舞台の本番が始まる前から『舞台が終わっちゃうねー』と寂しさを感じるくらい仲良くなったと語る。
そんな辰巳は舞台が始まる前に美容師さんに髪を短く切ってもらったが、本番の2日前に衣裳を付けて鏡をのぞいた時に「もっとショウヘイになれるんじゃないか?」と考え、「自分で(髪に)ハサミを入れました」と驚きの発言。「僕がこれだけ髪を短くしたのが、ふぉ~ゆ~の皆(福田悠太、越岡裕貴、松崎祐介)といるときで初めてくらいなので、今まで顔が小さくて『豆』っていうあだ名でたまに呼ばれていたんですけど、今度は『米』って呼ばれるんじゃないかとちょっと心配です」と笑いを誘っていた。
河合と辰巳の共演が約20年ぶり。「安心します! すごく安心するので、これが当たり前だと思っちゃいけないなって。真剣なシーンなどは面と向かってやったことがない。稽古場では照れ臭かった」と河合が語ると、辰巳は「ジャニーズに入って初めて二人でデュエットをしたので『修二と彰』のように『マサヒロとショウヘイ』で舞台を飛び出してどこかでお届けできたらいいな」と野望をチラリ。その言葉に笑いつつも河合は「A.B.C-Zとふぉ~ゆ~で踊る事はあっても二人で踊る事ってなかったからね。まさかステージでハモれるとは思っていなかった。カラオケだと『愛のかたまり(KinKi Kids)』」をハモるんですけど」と振り返っていた。
初日のカーテンコールでは河合が辰巳を引き寄せて何か耳打ちしたそぶりを見せていた事にもツッコミが入る。「何を話していたか?」との質問に河合はその場で再現。辰巳の手を握り身体を引き寄せて「『好きだよ』と言いました。恋愛感情ではなく、友情として」なんとなく微妙な空気になると「そういう事をいうと(昔)同居していた、という情報もおかしく伝わるから!」と辰巳が声を張り空気を換えようと必死になっていた。
カーテンコールのあの場面を再現!
初めてSKE48以外の舞台に出演する惣田は「皆さんが優しくて。辰巳さんと一緒の場面が多いんですが、『その日その時に思ったハルになればいいんだよ』と言われ、芝居の楽しさが分かり、こういう機会をいただけて幸せでした」と嬉しそう。「(河合と辰巳の)二人が頼もしくて。今日もいきなり辰巳くんの台詞が足されていたのに微動だにせず口にしていてすごいと思った」と、いしのが舞台裏を明かすと辰巳は「朝、長台詞が倍の長さに増えたんですよ。(渋谷が演じる)兄貴とのやりとりがね。でも他の人には伝えていなかった」河合が「こういう変な事を突然やり出す役者なんだと思われていたに違いない」と辰巳をいじっていた。
「今回、マサヒロとマサヒコという、一度にジャニーズの先輩の名前を二つも名乗るんです。中居(正広)くんと松岡(昌宏)くん、そして近藤真彦さん。『ジャニーズ大好きジャニーズ』としてはすごく嬉しい」とジャニーズ愛を炸裂する河合。ぜひ先輩方にも舞台を観に来て欲しい、と口にすると、隣で辰巳が「マサヒコ、マサヒコと呼び捨てにしてすみません」とTV局のカメラに向かって最敬礼をしていた。
会見が終わると、舞台からはける最後の最後までマスコミに「ありがとうございました」と何度も頭を下げる河合と辰巳。芸能界に入って20年もの歳月を経た二人だが、昔も今も変わらない礼儀正しさに胸を打たれた会見だった。
(前列左から)榎木孝明、河合郁人、辰巳雄大(後列左から)渋谷天笑、純名里沙、いしのようこ、惣田紗莉渚
取材・文・撮影=こむらさき

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