【インタビュー】ALICE IN MENSWEAR
、1stアルバムリリース決定「頭を振
るより、踊れる曲を」

ALICE IN MENSWEARが5月15日、1stアルバム『Wonderland For The Lost Children』をリリースすることが発表となった。michi.(Vo / S.Q.F, MASCHERA)とKOJI (G / ALvino, La'cryma Christi)による新ユニット始動発表は、2018年12月のこと。それからわずか5ヵ月後にフルアルバムがリリースされるという展開の迅速さに、ほとばしる創作意欲と快い状態がうかがい知れるというもの。
アルバムのリリース情報と同時に公開となったのが、アルバム『Wonderland For The Lost Children』のトレーラーだ。収録全10曲のハイライトを凝縮した動画が映し出したのは、2人の異才が未知を求めた先鋭的なサウンドだった。先ごろ公開した始動インタビューで語られた通り、そのコンセプトは“スチームパンク”と“不思議の国のアリス”。難解でノイジーでなく、キャッチーでダンサブルなサウンドながら、2人がそこに詰め込んだセンスは時代を超越したものである。

BARKSはレコーディングを終えたばかりのmichi.とKOJIの取り計らいで、いち早くアルバム全曲を試聴できる機会を得た。経験と実績を有する両者が生み出した楽曲は、ライブで生まれ鍛え抜かれたものではないが、それゆえ型破りで明快な人格をすでに持っているようにも感じられた。アルバム『Wonderland For The Lost Children』をもとに、まだ、謎多きユニットALICE IN MENSWEARのサウンドのコアを紐解くロングインタビューをお届けしたい。
michi.:僕の中では歌詞に特別な思いがある曲で。昔、TAKA (La'cryma Christi)に、「もしMASCHERAがいなかったら、La'cryma Christiは違う名前のバンドになってた」と言われたことがあって。La'cryma Christiがバンド名を決めようとしていたインディーズの頃、MASCHERAが「運命の車輪」というシングルを出したんですね。その時TAKAは、“Wheel of Destiny=運命の車輪”というバンド名にしようと思っていたらしく、「MASCHERAが同名のシングルをリリースしたからやめた」って言ってて。

KOJI:それで、La'cryma Christiというバンド名になったんです。

michi.:以降、“Wheel of Destiny”という言葉が僕の中にずっと残っていて、奇しくも時を超えてKOJIと一緒にバンドをやることになったので、“Wheel of Destiny”に引っ掛けた“GEARS OF DESTINY”という歌詞を書くことにしたんです。内容も、そのエピソードにちなんだもので、ゲームやアニメっぽい歌詞に感じるかもしれないけど、そこにも僕のリアルが入っている。

KOJI:「GEARS OF DESTINY」のボーカルは全世界の人に聴いてほしい(笑)。サビで転調して、最後のサビでさらに転調してキーが高くなるんですけど、michi.は「このキーなら地声でいける」と。しかも、ハイトーンなのに歌いまわしも考えられていて。この曲の最後のサビのハイトーンは本当にすごいんですよ。

──同感です。michi.さんの中で特に印象の強い曲も挙げていただけますか?

michi.:「Pre-TEA PARTY」ですね。デモ音源を聴いて、いちリスナーとして純粋にテンションが上がったんですよ。この感覚をそのままオーディエンスに伝えたいなと思って、純度を高めることに努めました。ハイテンションだけど妖しさのあるダンスチューンで、これが最近までテクノとハウスの区別がままならかった人が書いた曲なのか?という(笑)。まさしくロックとマシンビートの融合で、めちゃくちゃカッコいい。

KOJI:ボーカルレコーディングの前に、「Aメロとか大丈夫?」って聞いたことを覚えている。メロディはデモから少し替えたりもしたんですよ、全体的にダサいような気がしていたから。
michi.:現代社会に対する風刺的な目線が、「天声」のテーマになっています。誰もが共感できることを、ただきれいに伝えるだけじゃなくて、ナイフで刺すようにアプローチしたかったので、エグい表現も入れ込みました。リスナーの痛みを共有することによって、少しでも傷を癒すお手伝いができるといいなと思って。

KOJI:優しいですよね。

michi.:いやいや(笑)。歌詞の部分でチャレンジした曲ではありますね。これまでの僕はオブラートに包む部分があったんですけど、「天声」はさらけ出しました。

──そういう歌詞と耽美感を湛えた楽曲が相まって、深く染みる1曲になっています。さて、『Wonderland For The Lost Children』はALICE IN MENSWEARの唯一無二といえる魅力が詰まったアルバムになりましたね。そして4月12日に新宿ReNYで1stライブ<Wonderland For The Lost Children>を行うわけですが、前回のインタビュー以降、さらに決まったことなどはありますか?

michi.:2人でいろいろアイディアを出し合って内容を練っています。会場の新宿ReNYは映像や照明と楽曲を高次元で融合させられる空間なので、そこは上手く使っていきたいというのはありますね。

KOJI:前回のインタビューでも話したけど、とにかく普通のライブにはしたくないんです。ほぼ同期のmichi.と僕が組んだ新しいバンドで、2人が仲良くライブをしている姿を見せようとは思ってない。作品をひとつ作るような意識で準備をしています。楽曲や衣裳を含めたステージの世界観、それに演出が相まって生まれる非日常の空間を楽しんでもらえる自信がある。だから、ぜひ観にきて欲しい……って、最後がすげぇ普通の言葉になったけど(笑)。

michi.:ははは。でも、その一言に尽きますね。

──最後にもうひとつお聞きしたいのですが、ALICE IN MENSWEARはリスナーのターゲットを絞っているようにも、逆にすべてのリスナーに向けて発信しているようにも感じられます。その辺りはいかがでしょう?

KOJI:大きなマーケットは狙っていないです。お茶の間で流れるような音楽だとは思わないけど、日本にはこういう世界を好きな人が一定数いることは間違いない。そういう人が求めているのはマニアックであると同時にキャッチーなものだと思うんですよ。だから、楽曲の中には必ずキャッチーさを吹き込むけど、CMソングを目指して明るい曲にしようとか、万人受けを狙うような発想はない。ALICE IN MENSWEARの世界観を好きな人達すべてに届くようにクオリティーを追求していこうと思っています。

取材・文◎村上孝之
■1stアルバム『Wonderland For The Lost Children』

2019年5月15日リリース
GAD-0001 3,000+税
※リバーシブル 2way ジャケット仕様
01. Lost Child
02. PiLL≠GRiMM
03. capture -捕食者-
04. GARDEN
05. 天声
06. ハジマリノウタ
07. オートマタ -鋼鉄少女-
08. Pre-TEA PARTY
09. GEARS OF DESTINY
10. ALFHEIM
All songs by 作詞:michi. / 作曲:KOJI / 編曲:高山和芽
Except 「GEARS OF DESTINY」b0作詞:michi. / 作曲:KOJI, michi. / 編曲:高山和芽


■初ライヴ<Wonderland For The Lost Children>

2019年4月12日(金) 東京・新宿ReNY
OPEN18:15 / START19:00
▼チケット
前売¥5,500- / 当日¥6,000- ※スタンディング (税込 / Drink別)
一般発売:2019年2月23日(土)10:00
・イープラス http://eplus.jp/
・ローソンチケット 0570-084-003 [Lコード:73553]
※3歳以上チケット必要
(問)サイレン・エンタープライズ 03-3447-8822

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