5万人のファンが伝えた「なぁちゃん、ありがとう!」乃木坂46『西野七瀬』卒業コンサート!

5万人のファンが伝えた「なぁちゃん、ありがとう!」乃木坂46『西野七瀬』卒業コンサート!

5万人のファンが伝えた「なぁちゃん
、ありがとう!」乃木坂46『西野七瀬
』卒業コンサート!

2019年2月24日。京セラドーム大阪は5万人の観客で埋め尽くされていた。この日に開催された「乃木坂46 7th YEAR BIRTHDAY LIVE -Day4-~西野七瀬卒業コンサート~」には50万通もの応募があったという。人気絶頂の中、地元で迎える卒業コンサート。アイドルとして最高に幸せなことだろう。
乃木坂46 ~西野七瀬卒業コンサート~
卒業コンサートを行った西野七瀬 Ⓒ乃木坂46LLC
極度の緊張のためか歌声は震えていた
16時04分。会場に映し出されたのは、乃木坂46の1期生最終オーディションの映像。まだあどけなさも残る当時17歳の西野は、こう語っていた。「乃木坂46に絶対に必要な存在になりたい」
あれから7年。乃木坂46に絶対に必要な存在になった彼女が、一人でゆっくりとメインステージに現れる。そして、初めてセンターを務めた8thシングル『気づいたら片想い』をアカペラで歌い始めるも、極度の緊張のためか、歌声は震えていた。
その後すぐに、他のメンバーも登場。『今、話したい誰かがいる』、『ロマンスのスタート』をセンターステージやバックステージなどへ移動してパフォーマンス。『夏のFree&Easy』では3Dフライング!空中からファンに“なぁちゃんスマイル”を振りまいた。

京セラドーム大阪に5万人のファンが集結! Ⓒ乃木坂46LLC
西野七瀬との思い出をメンバーが語る
最初のMCでは、西野七瀬との思い出を特に親交が深かったメンバーが語る。
高山一実「卒業をなぁちゃんから聞いたのは1年以上前になるけど、それから何度も引き止めてごめんね。年末、紅白に出た後、CDTVでなぁちゃんがいない時に(卒業したことを)実感して、それからしばらく、なぁちゃんがいない収録が続いて淋しくなっちゃったのよ。でも、新しい世界に羽ばたいていくなぁちゃんの腕を、私がいつまでも引っ張っていたらいけないなって思えるようになったの。だから今日は、なぁちゃんが羽ばたいていくための羽を刺せたらいいなと思います。最後までよろしく!」
伊藤かりん「最新の思い出は、お正月に2人でオーストラリア旅行に行って来たんですけど、その時の写真を持って来ました。(→サングラスをかけてバギーに乗っている写真をビジョンで公開)なぁちゃんって、儚いっていうイメージが強いと思うんですけど、こういう一面もあることを知ってもらえたら」
与田祐希「私も写真があります。(→写真公開)2年前のバースデーライブの打ち上げの時の写真なんですけど、まだ先輩と喋るだけでも緊張していた頃で、私が紙皿を持って、どこに捨てたらいいんだろう?って迷っていた時に、声をかけてくれた時の写真です。テーブルにあった他のメンバーのも捨ててくれたんです。これからは私が回収します(笑)」
2月21日から4日間で乃木坂46の持ち歌、全177曲を披露する7周年ライブのDay4(最終日)として開催されているため、西野をメインにしつつも、西野不在のユニット曲や、アンダー、3期生の楽曲、昨年12月にお披露目されたばかりの4期生のパフォーマンス&自己紹介タイムなども盛り込まれた。
西野のラストシングル『帰り道は遠回りしたくなる』の裏話
西野七瀬の3Dフライング! Ⓒ乃木坂46LLC
中盤のMCでは、生田絵梨花、白石麻衣、松村沙友理の3人が、西野のラストシングル『帰り道は遠回りしたくなる』の裏話を語る。
生田「(白石と)2人の共通の思い出があるねん(なぜか関西弁)。『帰り道は遠回りしたくなる』のAメロで、後ろに行って、他の子たちが歌っている時に、私がなぁちゃんの肩をポンと叩いて、振り返って目が合うシーンがあるんですけど、テレビとかで映っていないことをいいことに、私とまいやんで変顔をしたりして、なぁちゃんを笑わせるっていうのを、歌う度に毎回変えて、やっていました」
白石「どこかの歌番組の時に見切れていて、3人ともニコニコしていて、たぶんその時は白目をした時なんだけど、なぁちゃんもすごく笑ってくれるから嬉しい(笑)」
松村「私、まいやんが来れなかった上海公演で、まいやんポジをやらせてもらった時、いくちゃんに、そこはそういうところだからって、めっちゃ練習させられた(笑)」
生田「クオリティが高くないと、なぁちゃんが笑ってくれないから」
『隙間』、『遠回りの愛情』をセンターステージで
次のブロックでは、井上小百合、斉藤優里、桜井玲香、中田花奈、西野七瀬が『隙間』、『遠回りの愛情』をセンターステージで披露。
左から斉藤優里・井上小百合・西野七瀬・桜井玲香・中田花奈 Ⓒ乃木坂46LLC

井上「『遠回りの愛情』は94年組(1994年生まれのメンバー)が20歳になった記念にいただいた曲で、当時はいっぱい(*8人)メンバーがいました」
中田「今はもう4人(*井上・桜井・中田・西野)だからね。振り起こしをするために、昔の映像をみんなで一緒に観ていたら、リハの段階でウルウルしてきて…(涙)。今日も始まるまで(西野が卒業する)実感がなかったけど、『気づいたら片想い』、リハーサルではめっちゃ上手だったのに、本番で声が震えているのを聴いた時、実感しました」
ライブもいよいよ終盤。アニメ映像で登場したのは、西野が高校生の時の落書きから誕生した、耳かきに付いているフワフワの部分をモチーフにしたオリジナルキャラクター「どいやさん」。どいやさんからのリクエストという形で披露した『せっかちなかたつむり』では、5万人の「超絶かわいい!七瀬!」コールが響き渡る。『スカイダイビング』では、西野がどいやさんバルーンに乗って登場!どいやさんのぬいぐるみを客席に投げてプレゼントする演出で盛り上げた。
どいやさんバルーン! Ⓒ乃木坂46LLC
アンコールは、「七瀬」コール
本編ラストは『いつかできるから今日できる』を披露。西野は「初めて京セラドームでライブをすることが出来て嬉しかったです!終わっちゃうの淋しいですね。今日のことを思い出して、明日からも頑張りたいと思います。本日は本当にありがとうございました!」と挨拶。笑顔で手を振りながらステージから去っていった。
時刻は19時13分。既に3時間を越えていた。
アンコールは、「七瀬」コール。白のロングドレスでステージに登場した西野は、ゆっくりと語り始める。
Ⓒ乃木坂46LLC
西野「今日のライブが始まる直前まで、あれ?卒業ライブなのかな?みたいな感じだったんですけど、ステージに出る前に、喉がキューッと締められて、その時に自分にとっての乃木坂っていう存在が、すごく離したくないものというか、知らない間に何か例えようのない大事なものになっていたんだなぁって気付かされました。『気づいたら片想い』をアカペラで歌う演出、めっちゃ練習したんですよ。
その時はすごく褒められて、いい感じだったのに、本番になると、練習の時にはない感情がたくさん生まれて来たので、上手には出来なかったなと思うんですけど、でもそれがリアルというか、そういう姿をお見せ出来るのも悪いことではないなと思います。今日ライブをやってきて感じたのは、ライブ楽しいなぁと。シンプルに。もちろん大変なこともたくさんあるんですけど、そもそもライブを出来ることがありがたいことですし、会場があって、セットを組み立ててくれる方がいて、演出を考えてくれる方がいて、綺麗にみんなを撮ってくれるカメラマンさんがいて、綺麗に映してくれる照明さんがいて、この大事なマイクを管理してくれる音響さんがいて、数えきれない人たちのおかげで、私たちはライブが出来るっていうのを、改めて当たり前のことじゃないんだなと、昨日の夜に考えていました。
自分が楽しい気持ちで、歌ったり踊ったり出来るのは、観て下さっている皆さんが視線を向けてくれる、手を振ってくれることが、すごく力になりました。みんな私を見てほしいという気持ちで出来る場所なんですよね。私にとってステージは唯一。ステージを下りると、恥ずかしくて、あまり見ないで~ってなるんですけど(笑)、ステージに上がって、音楽がかかると楽しくて、遠くのお客さんにも届くように、腕をめいいっぱい伸ばして、大きく見せようって。それは自分の中でのライブに対してのルールじゃないですけど、こういうふうにしようというのがひとつずつ生まれていって、何年もかけて。
それは、ファンの方に喜んでいただきたいというのが原点にあるので、いろいろ思わせてくれたことがすごくありがたいことだなぁと思います。(→観客「ありがとう!」)いえいえ、こちらこそ。あー、なんか恥ずかしくなってきました…。5万人の方がいらっしゃって、画面の向こう側にはもっとたくさんの方が観て下さっていて(*ライブビューイングで10万人が視聴)、乃木坂46の西野七瀬として、こんなふうになれるとは本当にもう誰も予想しなかったですよね。私でさえも思わなかったですから。本当に幸せだなぁって思いますね。
この乃木坂の7年間で学んだこと、教訓的なものは、この先ずっと、どこに行っても役に立ってくれるものだと思っています。本当に感謝しかないです。本当に本当にありがとうございます!(→西野お辞儀→観客拍手)今後は、乃木坂46の西野七瀬じゃなくなりますけど、西野七瀬はずっと生きていきますので、私のことを見ていてくれたら嬉しいなと思います。私の今、頭の中、胸の中にあったことを皆さんに、綺麗な形ではないかもしれないですけど、不器用なりにお伝え出来たかなと思います」(→観客拍手)
約9分間のスピーチの後に披露したのは、彼女の卒業ソングともいえるソロ曲『つづく』。冒頭の歌詞を間違え、「間違えた!」と口に出すところもまた、彼女らしい。♪頑張れ 頑張れ 負けるな自分♪と歌いながら涙ぐむも、必死にこらえ、最後は笑顔で歌い切った。
アンコール2曲目は『シンクロニシティ』。西野以外のメンバーはTシャツに着替えて登場。会場を一気にヒートアップさせると、続く『ダンケシェーン』の冒頭で、生田絵梨花が西野と並んで歩きながら、♪なぁちゃんの温かい その背中が好きだった♪と、アドリブで歌唱し、会場を沸かせた。おなじみのセリフ「やっぱ乃木坂だな!」は、西野が担当。「初めてやった!」と、最初で最後のセリフに感激していた。

アンコールで西野を囲んでのMC Ⓒ乃木坂46LLC
最後はもちろん『帰り道は遠回りしたくなる』
そして、最後はもちろん、西野がセンターを務めるラストシングル『帰り道は遠回りしたくなる』。これが7年間の集大成とばかりに、堂々としたパフォーマンスを見せる彼女の姿に、涙したファンは少なくないだろう。(私は泣いた)
歌い終えた彼女に、5万人のファンが一斉に「ありがとう」と書かれたメッセージフライヤーを掲げる。これは有志のファンが入場時に配布していたもの。それを見た西野は驚きつつも、「嬉しい!ありがとうございます!」と笑顔を見せた。キャプテンの桜井が「私たちメンバーからも、なぁちゃんに感謝の言葉を伝えたいと思います。少しお時間を下さい」と、ファンにお願いし、メンバーが一人ずつ順番に西野とハイタッチしながら、言葉を交わしていく。その間、マイクの音声はオフで、会場にはBGMの音楽だけが聴こえる。高山一実、秋元真夏は号泣しながら西野に抱きつき、会場からは温かい拍手が送られた。
最後に残ったのは、『今、話したい誰かがいる』、『インフルエンサー』で、西野とともにWセンターを務めた白石麻衣。2人は誰よりも長く抱き合った。白石は右手で西野の背中をさすったり、ポンポンとしながら何かを話していた。
抱き合う西野七瀬と白石麻衣 Ⓒ乃木坂46LLC
白石が去り、ステージに一人残った西野は「本当に楽しい時間をありがとうございました!悔いなく卒業できます」などと挨拶。ビジョンに映し出された花のアーチの中へ、吸い込まれるように消えていった。
Wアンコールでは、西野のソロ曲『光合成希望』。ライブの冒頭で、西野との思い出を語っていた高山一実、伊藤かりん、与田祐希の3人はもう涙が止まらない。
西野はMCで「どうしよう?どうやって締めればいいんだ?」と焦りを見せたが、メンバー全員で横一列になって手を繋ぎ、マイクを通さず「ありがとうございました!」と挨拶。大きな拍手に包まれた。
メンバー全員がステージを後にして、終演のアナウンスが場内に流れる中、鳴りやまない「七瀬コール」に応えて、西野が一人で登場!「今日は長い時間、ありがとうございました。足も疲れたと思うので、帰ったら休んで下さいね」と、ファンへの気遣いのコメントを残して、20時08分、4時間超の卒業コンサートは幕を閉じた。

彼女自身もスピーチで話していたように、女優、モデル、タレントとして西野七瀬は芸能活動を続けていく。今日もどこかで誰かが「なぁちゃんスマイル」に救われているにちがいない。
TEXT:ポッター平井

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