ケラリーノ・サンドロヴィッチが書き
下ろす、フェイク設定の新作公演 多
部未華子、瀬戸康史、音尾琢真、大倉
孝二、渡辺いっけい、麻実れいらが出
演 

2019年秋、KAAT神奈川芸術劇場とケラリーノ・サンドロヴィッチが初タッグを組んで上演する、新作公演の全キャストが発表された。
本作は、アウトサイダーにしてトップランナーという、特異なポジションで日本演劇界を席巻し続けるケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が、KAATで書き下ろす新作公演。作品に合わせ劇場空間を大胆に変形させ、舞台表現の無限の可能性を追求するKAATならではの作品をと、今回KERAが選んだ題材は、これまでも度々取り上げてきた彼が敬愛する作家・フランツ・カフカだ。「失踪者」「審判」、そして遺作長編とされていた「城」に続く、カフカの4作目の長編小説の遺稿が発見されたとしたら!? それが舞台化されたとしたら!? 誰も知らないカフカの未発表長編の舞台化にKERAが挑戦する。彼のマジカルな想像力が幻視する、ありもしないカフカ作品の捏造。今年一番の話題作となることは間違いないだろう。
そして、出演は、KERA作品初登場の多部未華子を中心に、KERA作品初参加『陥没』では好演が光り、大きなインパクトを残した瀬戸康史、TEAM NACSの個性派俳優・音尾琢真、いまやドラマ・映画でかかせない存在となった渡辺いっけい、KERA上演台本・演出『8月の家族たち』での演技が高い評価を得た麻実れいに加え、KERA作品への出演を熱望していた村川絵梨、谷川昭一朗、武谷公雄。そして緒川たまきと、ナイロン100℃から参加の犬山イヌコ、大倉孝二、吉増裕士、菊池明明、伊与勢我夢らは、KERA作品を知り尽くしたいわばファミリーとも言える強力布陣が脇を固める。これ以上ない豪華キャストが集結し、KAATが総力を挙げて取り組む渾身の新作。いったいどんな作品になるのか、ファン必見だ。
■ケラリーノ・サンドロヴィッチ(作・演出)コメント
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
フランツ・カフカは生涯で4つの長編小説を書き、40歳で死んだ。3作はどれも未完で、途中が欠落しているか、途中で終わっている。出版されたのは彼の死後だ。
『ドクター・ホフマンのサナトリウム』(仮)は、先ごろ発見されて世界の文学界を騒然とさせた、カフカの4番目の長編小説の遺稿の舞台化だ。もちろんそんなものは発見されていないのだが。
KAATホールという、極めて自由度の高い空間での初めての書き下ろし公演で一体どんなものが創り出せるのか。せめて遺稿が発見されていれば、少しは予想もつくが、そうもいかない。世の中は不条理だ。

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