2019年2月10日 at Zepp Tokyo

2019年2月10日 at Zepp Tokyo

【ビッケブランカ ライヴレポート】

『WIZARD TOUR 2019』
2019年2月10日 at Zepp Tokyo

2019年2月10日 at Zepp Tokyo
2019年2月10日 at Zepp Tokyo
2019年2月10日 at Zepp Tokyo
2019年2月10日 at Zepp Tokyo
2019年2月10日 at Zepp Tokyo
2019年2月10日 at Zepp Tokyo
 ツアーのたび、会場の規模を含めアーティストとしてのスケールアップを印象付けてきたビッケブランカ。全国7カ所を回った『WIZARD TOUR 2019』のファイナルとなった2月10日のZepp Tokyo公演は蓋を開けてみれば、もはや挑戦というレベルを軽々と超えて、さらなる飛躍がもう目前に迫っていることを確信させる絶好の機会となったのだった。

 ワルツのリズムに合わせて「Wizard」を歌うシルエットを紗幕に浮かび上がらせたオープニングには、ビッケブランカらしいエンタメ精神がうかがえたが、“そろそろ出てきたら? ビッケブランカ”というナレーションを合図に紗幕が落とされ、演奏に雪崩れ込んでからは、まさにライヴパフォーマーとしての面目躍如。軽やかなステップでステージをエネルギッシュに動き回りながら、もったいぶることなく「ウララ」などのキラーチューンを畳み掛け、いきなりぐいぐいと満員の客席を盛り上げていった。

 「ファビュラス」ですでに観客が歌い始めていることに気付いたビッケブランカが客席にマイクを向けると、観客は大きなシンガロングでそれに応える。コール&レスポンスで「アシカダンス」につなげる頃には、客席の盛り上がりは早くも最高潮に。しかし、この日のビッケブランカはそこで手を緩めたりしない。ギターを手にすると「Moon Ride」「Buntline Special」、そして「Black Rover」というギターロックナンバーを立て続けにお見舞いしたんだから、客席がさらに盛り上がらないわけがない。

 ひと息ついてビッケブランカが言った“絶対、俺のほうが(この日を)楽しみにしていた!”という言葉に、何の自慢だ?と思ったら、それだけ楽しみにしていた日に“これだけの人が集まってくれて嬉しいです”ということだった(笑)。そこから一転、中盤は序盤の熱狂とは打って変わって、久々に披露するというミドルテンポのピアノナンバーで、心地良く聴かせる時間に突入。続けて、軽快なMCをはさみながらも会場の空気を一瞬にして感動に変えた「WALK」の弾き語りと「まっしろ」の2曲は、彼のバラードの魅力を見せ付けるという意味で、この日のハイライトのひとつと言えたし、ハート型の紙が無数に降ってきた「まっしろ」の演出も心憎い。

 “今からここをClub Zepp Tokyoにしたいと思います!”と「夏の夢」他3曲をDJセットで披露した、ビッケブランカ曰く“新しいコーナー”に驚いた人は多かったはず。持ち前のエンタメ精神の発露なのか、ミュージシャンおよびパフォーマーとしての新たな挑戦なのか。いずれにせよ、“最後、飛び跳ねて、床を凹ませたいと思います!”という言葉に応えて観客がジャンプした光景は、ダメ押しでライヴの盛り上がりを印象付けた。

 しかし、本当のクライマックスは「Slave of Love」からのラストスパートだ。拳を振り上げながら歌う観客とともに作り上げた、この日一番の興奮もさることながら、ファルセットも交えて存分に観せつけた力強い歌声の魅力に、ただただ圧倒された。モータウン調の軽快なポップナンバー「Winter Beat」では宙に放たれた金・銀テープが舞いながら、多幸感あふれる空間を演出。そして、白熱する演奏にメンバー全員がコーラスを重ねた「Great Squall」では大団円に相応しい壮大な空気が会場全体を包み込んだのだった。

 やっとここまで辿り着いた印象は、これっぽちもなかった。きっと誰もがそう感じたに違いない。ここからビッケブランカの本当の快進撃が始まるんだと。その予感を裏付けるように今春ニューシングルをリリースすること、6月14日に新木場STUDIO COASTでワンマンライヴ『Voom Voom Room』を開催することを発表。そして、いつも弾き語りで披露するアンコールを、この日はバンドとともに「Wake up sweetheart」を演奏して締め括った。

撮影:星野健太/取材:山口智男


セットリスト

  1. 1.Wizard
  2. 2.ウララ
  3. 3.ファビュラス
  4. 4.アシカダンス
  5. 5.Moon Ride
  6. 6.Buntline Special
  7. 7.Black Rover
  8. 8.Wednesday
  9. 9.Speech
  10. 10.Lights Out
  11. 11.WALK
  12. 12.まっしろ
  13. 13.夏の夢リミックス
  14. 14.Smash(Right This Way)
  15. 15.キロン
  16. 16.Slave of Love
  17. 17.Winter Beat
  18. 18.Great Squall
  19. <ENCORE>
  20. Wake up sweetheart
ビッケブランカ プロフィール

ビッケブランカ:愛知県生まれ。美麗なファルセットヴォイスと緻密なコーラスワークを独創性に富んだ楽曲に昇華させ、ポップとロックの間を自在に行き来する、新しいタイプのシンガーソングライター。人懐っこいキャラクターと爆発的な瞬発力でドラマチックに展開されるライヴも評価が高く、16年10月にミニアルバム『Slave of Love』でメジャーレーベルに移籍。“ビッケブランカ”とは“純真無垢な下っ端の海賊”という意味を持つ。ビッケブランカ オフィシャルHP

OKMusic編集部

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