ウィーザーの『ウィーザー
(ブルー・アルバム)』は
90年代を代表するL.A産パワーポップ
本作『ウィーザー(ブルー・
アルバム)』について
この成功は彼らが意図したものなのかどうかは分からないが、少なくともラジオ局、MTV、CMJなどさまざまな連携によって生み出されたものである。本作のシンプルなビートバンドとしてのスタイルは、当時の肥大化したグランジシーンで疲弊した観客に向けた癒やしの存在という位置付けであったのかもしれないが、今聴いても彼らのサウンドは古くなっておらず、プロデュースを担当したカーズのリック・オケイセクの手腕もさることながら、“やはりウィーザーはすごいぞ!”と思わせるスピリットを持っていると思う。
収録曲は全部で10曲。パフォーマーとして華があるわけでも派手なテクニックを見せるわけでもない。しかし、リスナーと同じような等身大の若者の内面を、さわやかな疾走感に乗せて正直に歌う姿に感動するのである。不器用だが誠実さを感じるグループである。
これまで、何度も発売するとアナウンスされながらリリースされなかった彼らの13枚目にあたる『ウィーザー(ブラック・アルバム)』が3月1日にようやくリリースされることになった。アルバムのリリースに合わせてピクシーズとのダブル・ヘッドライナーによるツアーも決まっているので、興味のある人はこれを機にウィーザーを聴いてみてください♪
TEXT:河崎直人
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