『クリスチャン・ボルタンスキー-L
ifetime』展、国立新美術館で開催 
50年にわたる作家の取り組みを振り返

展覧会『クリスチャン・ボルタンスキー-Lifetime』が、2019年6月12日(水)~9月2日(月)まで、国立新美術館 企画展示室2E(東京・六本木)にて開催される。
《モニュメント》 1986 / 写真、フレーム、ソケット、電球、電気コード / 作家蔵 (c) Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo (c) The Israel Museum, Jerusalem by Elie Posner
現代のフランスを代表する作家、クリスチャン・ボルタンスキー(1944–)の活動の全貌を紹介する、日本では過去最大規模の回顧展。作家は1960年代後半から短編映画を発表、1970年代には写真を積極的に用いて、自己や他者の記憶にまつわる作品を制作し、注目される。1980年代に入ると、光を用いたインスタレーションで宗教的なテーマに取り組み、国際的な評価を獲得。その後も歴史や記憶、人間の存在の痕跡といったものをテーマに据え、世界中で作品を発表している。
《影(天使)》 1985 / フィギュア、スポットライト、可動式台座、金属フレーム、送風機 / 作家蔵 (c) Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Courtesy KEWENIG, Berlin | Palma, Photo by Stefan Müller
本展では、50年にわたるボルタンスキーの様々な試みを振り返ると同時に、「空間のアーティスト」と自らを呼ぶ作家自身が、展覧会場に合わせたインスタレーションを手がける。
日本で過去最大規模の回顧展
《ミステリオス》 2017 / ビデオプロジェクション(HD、約12 時間)、3 面のスクリーン / 作家蔵 (c) Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo (c) Angelika Markul
1970年代から国際的な活動を続けてきたボルタンスキーは、日本でもこれまで『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』や『瀬戸内国際芸術祭』に参加し、継続的に作品を発表してきた。日本における個展は、これまでICA名古屋と水戸芸術館(1990–91)、および東京都庭園美術館(2016)で開催されている。今回の展覧会は、50年間の活動をたどる、過去最大規模の回顧展となる。
多様な表現を紹介
《保存室(カナダ)》 1988 / 衣類 / 作家蔵 (c) Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, (c) Yedessa Hendeles Art Foundation, Toronto, Photo by Robert Keziere
ボルタンスキーは、集団や個人の記憶、そして宗教や死を主題として作品を制作してきた。その表現は多岐にわたる。1960年代後半に映像を使った創作活動を開始し、その後写真、書籍、日用品といった多様なメディアを用いた作品を展開。近年では、人々が語り継ぐことをテーマとし、形として残らない作品にも取り組んでいる。最新作を含む47点(予定)の出品作によって、その多様な作品世界を紹介する。
作家自身が手がけるインスタレーション
《合間に》 2010 / ビデオプロジェクション、ストリングス・カーテン / 作家蔵 (c) Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo (c) The Israel Museum, Jerusalem by Elie Posner
「空間のアーティスト」と自らを形容するボルタンスキーは、「展覧会をひとつの作品のように見せる」と語っている。本展は、初期作品から最新作までを時代順に紹介するのではなく、個々の作品を組み合わせ、ひとつの大きなインスタレーションとして構成される予定だ。会場では配布するマップを片手に鑑賞しよう。
ボルタンスキーによる講演会をはじめ、関連イベントを開催
クリスチャン・ボルタンスキー (c) Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo by Didier Plowy
展覧会初日のボルタンスキー本人による講演会、担当学芸員による解説会も開催を予定している。詳細はHPなどで発表となる。
《アニミタス(チリ)》 2014 / ビデオプロジェクション(HD、13時間16秒)、干草、苔、花 / 作家蔵 (c) Christian Boltanksi / ADAGP, Paris, 2019, photo by Francisco Rios Anderson
《コート》 2000 / コート、ソケット、電球 / 作家蔵 (c) Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Courtesy Power Station of Art, Shanghai, Photo by Jiang Wenyi

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着