大比良瑞希セレクト『2018年BEST SO
NG』カーティス・メイフィールド、フ
ァイストなど | 12月連載2/3
大比良瑞希が選ぶ2018年BEST SONG
人魚 / Alfred Beach Sandal
ビーサンさんこと、Alfred Beach Sandalによる、NOKKO(REBECCA)のカバー。原曲を知らなかったのだけど、メロディが刺さって、声もせつなくて強くて、ベタッとしたアレンジの感触も心地よくて、1回聴いてもうハッて虜になった。Dメロの弦アレンジも景色が広がって、心がほどけていく。今年11月、私もフィッシュマンズの「いかれたbaby」カバーをリリースさせて頂いたのだけど、その時にカバーを沢山探していたら見つけられて、本当に良かった出会い。丁寧で素敵なカバーだと、その曲の新しい表情を見られる楽しさもあるし、カバーするに至ったストーリーやリスペクトが垣間見える瞬間に立ち会える感覚も好き。
So In Love/ カーティス・メイフィール
ド
今年は、カーティス・メイフィールドのアルバムの中でも「There’s No Place Like America Today」をレコードでよく聴いた。アルバム全体に音数の少なさも際立ってて、隙間に酔いしれるのが四六時中心地よい。アルバムの中でもこの曲は、芯から温めるスローラブソング。
Together Again / ジャネット・ジャク
ソン
ハードオフの楽器/エフェクターコーナーと、LIVE DVDコーナーを漁るのが好きで、その時にジャネット・ジャクソンのライブDVDをなんと210円で見つけて即買い。曲もダンスも衣装も演出もかっこ良くて、2万円くらいしてもいい内容のDVDだったのだけど、そこから久々にジャネット・ジャクソンを聴きなおす周期に入った。やはりこの曲のサビの高揚感はたまらない幸せが漲るから、最近は自分のスイッチ入れる曲にしました。走る時とかにも良いよ。
Worth It / Judi Jackson
YouTubeのSofar Soundsで、最初に「still」のライブ映像を見て好きになった。歌い方はややエイミー・ワインハウスみたいで、歌だけで乗れるグルーヴにうっとり。言葉ひとつひとつをすごく丁寧に歌っていて、歌詞の意味がすぐわからなくても、届くものがなんだかズシンとくる。楽器はいろんな音を使っているけど、立体的で生感あるアレンジも心地よくて最高。肩の力入りすぎなく見えて、実は曲の最後の最後まで、聞き応え満載。絶妙なトロピカル感も良きね。
I’m Not Running Away / ファイスト
一番好きなファイストが、6年振りに出したアルバム『Pleasure』の収録曲。AppleのCMや、『セサミストリート』でも使われていた曲「1234」時代に比べると、全体にかなりドープで渋いアルバムなんだけど、ふと部屋でかけるには心が落ち着く名サウンドばかり。時代に媚びを売ることのない、たっぷりとしたサウンド構成が、潔くてかっこいい。キャッチーなポップスと、音楽の壮大さを感じさせるオルタナと、両方のバランスが美しい。そしてファイストのこのエレキギターリフと音作りに、この声、一生ついていきたい女性。
毎週更新!大比良瑞希選曲プレイリスト
大比良瑞希 Profile 東京出身のシンガーソングライター、トラックメイカー 。 作曲家/チェリストの伊藤修平をプロデュースに迎え、2015年ミニアルバム「LIP NOISE」のリリースでソロ活動をスタート。 2016年アルバム「TRUE ROMANCE」をリリース。2017年8月より3ヶ月連続シングルのデジタルリリースを発表。 スモーキーな歌声と、エレキギターを爪引きながら歌うスタイルは、明るくも物憂げな唯一無二の世界観を包み込み、ソウルフルかつオルタナロックに、新時代の歌謡曲を紡ぐ。 FUJI ROCK FESTIVALのほか、SOMMERSONIC、りんご音楽祭、音泉温楽などフェスへの出演も多数。 歌とギターのほか、企業CMへの楽曲提供や様々なアーティストのサポートワークでも注目を 集めている。コーラスワークでは過去にtofubeatsやLucky Tapes、Alfred BeachSandal×STUTS、Awesome City Clubなど多数の作品に参加。
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