写真左上より時計回り、内澤崇仁(Vo&Gu)、伊藤彬彦(Dr)、前田恭介(Ba)、佐藤拓也(Gu&Key)

写真左上より時計回り、内澤崇仁(Vo&Gu)、伊藤彬彦(Dr)、前田恭介(Ba)、佐藤拓也(Gu&Key)

【androp インタビュー】
ありのままに音楽を楽しむーー
等身大から生まれた温もりを貴方に

10周年に向かい、アニバーサリーイヤーに突入したandropから最新アルバム『daily』が到着。TVドラマ『グッド・ドクター』の主題歌「Hikari」や、内澤崇仁(Vo&Gu)の地元・青森県八戸でMVを撮影したリード曲「Home」を含む全6曲には、音楽を愛する彼らのピュアネスから生まれた奇跡があふれている。

前作アルバム『cocoon』が2018年3月発売でしたから、かつてなく短いスパンでのリリースじゃありません?

内澤
とてつもなく短いです! 『cocoon』をリリースした頃、次のアルバムに向けての話し合いもしたんですが、その間にシングル「Hikari」の制作が予想以上に長引いてしまったので、正直言ってアルバムのことは忘れていたんですよ。ただ、その「Hikari」の反応が良かったので、せっかくなら年内にアルバムを出したいという話になって。9月頭からアルバム制作を始めて、完パケしたのが11月24日かな。おかげで発売が1週間延期になってしまったんですけど、時間がないからって妥協はしたくなかったんです。
伊藤
その点、曲を書いてる内澤くんに対しては、純粋に“お疲れ様です!”っていう気持ちですね。今、作るべき曲というか、すごくandropの曲だけどandropすぎないというか。andropを聴いている人たちや、僕たちが届けたい層に対しての楽曲になっているあたりが天才だと思います!

そう言えば、今回ってアッパーな曲がひとつもないですよね。

内澤
一番速い「Saturday Night Apollo」でもBPM は100くらいだし、こんなに遅い曲が多いのは初めてです。やっぱり春にホールツアーをやったのが大きかったのかもしれない。
佐藤
まず曲としてメロディーが強いものを選んでいこうと思い始めた時期があり、そこからの『cocoon』でありホールツアーだったから、さらにその先に到達した感はありますね。
前田
そういったバンドの方向性、時代の流れ、メンバーそれぞれの演奏スタイル、全てを汲んだ上で素晴らしい曲を書いているというのが、内澤くんの最大の功績なんですよ。
伊藤
デモ通りにやれば“らしく”弾けるアレンジになっているから、自然と我々を上手く引き出してくれるんです。この4人でやればこうなるっていう地図を最初からベストの状態で作ってくれているので、僕たちはただ進むだけでいい。
内澤
いや、みんなのスキルもキャパシティーも増していて、自分の想像を超えたものが返ってくるから、僕としても助かりました。ライヴハウスツアーと並行しての制作だったから、メンバーと一緒にいる時間も長かったですし。今後どうするかっていう話も濃くしていたので、“daily”というタイトル通り、まさに自分たちの日常が音になった感はありますね。

自然体のグルーブ感というのは強く感じました。特にリード曲の「Home」はメロディー、アレンジ、MVの全てに心を動かされる感動的な楽曲で、ツアー最終日には“ライヴは僕らの居場所”という発言もありましたし、2019年12月に10周年を迎える今のタイミングだからこそ生まれた曲かなと。

内澤
あとは、ツアーも回っていたので、周りの大切な人やファンの顔が浮かんだんですよね。やっぱり自分の帰る場所はバンドだと感じましたし、リスナーにとっても自分たちの曲が心の拠り所になってほしいという想いはありました。でも、曲が出来上がったのは本当にギリギリだったんですよ。本当は3曲目の「Blanco」がリードになる予定だったんです。僕としては他人の手でも自力でも動かせるブランコを愛のかたちの象徴として書いていたんですけど、ノスタルジックすぎるから明るさが欲しいという話になり…。だったら新たに書き下ろそうということで、MV撮影の前日に学園祭ライヴで行ってた長崎でフルコーラスを作って、MV撮影の時もセッティングしてる間に僕は車の中で歌詞を書いてました(笑)。そのあとに八戸で撮影するのも決まっていたから、最終的に歌詞が完成したのは八戸でしたけど。

ええ!? てっきり「Home」という曲と詞があってこそ、地元での撮影を決めたんだと思っていたのに!

内澤
それが違うんですよ。ただ、10周年という節目に相応しい作品にしたい、昔から知ってる人にも最近知ってくれた人にも届くようなものにしたい、というイメージを監督に伝えたところ、“じゃあ、地元で撮ろう”と提案してくれたんです。親子のパートだけは曲ができてから急遽撮ったものなんですけど、あれも出演してるのは監督の奥さんとお子さんですからね(笑)。おかげで《やがて来るさよならも抱きしめてく》っていう歌詞も、別れだとか死別っていうネガティブな意味合いだけじゃなく、MVを観れば子供の巣立ちとも受け取れるっていうふうに曲の受け取り方が広がったんですよ。
前田
要は本質を掴んでいればちゃんとつながるってことなんです。今回はクリエイター陣もそこが分かっていたので、時間がないながらも作っていて楽しいアルバムでしたね。

そんなメロディーとメッセージの際立った曲でありながら、アルバムの中で一番ロックなんですよね、「Home」って。

佐藤
確かに。ビートの感じも一番泥臭いというか、ギターもエレキらしい音はこれしか鳴ってないかも。ただ、この曲に限らずチャレンジは常にしているんですよ。例えば「Canvas」は2014年に作っていたんですけど、今入れるにはもったいないからと温めていた曲だったり。「Blue Nude」は『cocoon』完成後に最初に上がってきたデモで、“これはいい! 次はまずここだ!”と言っていたんですよね。
伊藤
僕は「Blue Nude」が圧倒的に好きです! カッコ良い! おかげでハードル上がっちゃいましたけど、2019年の10周年イヤーは『daily』より良い音源ができたらいいなと。
内澤
2019年は普段やれないことをやっていく予定なので、期待していてほしいです。その最初のきっかけが最初のCDと1stフルアルバムを音源通りに再現する『HMV GET BACK SESSION』なんです。あとは、3月公開の映画『九月の恋と出会うまで』の主題歌「Koi」もありますね。10周年まで続けてこられたのは自分たちの力だけじゃなく、聴いてくれてる人のおかげですから。自分たちを祝うんじゃなく、昔から聴いてくれてる人にも、最近知ってくれた人にも、ここまでやらせてくれて“ありがとう”と言える年にしたいなと思っています。

取材:清水素子

アルバム『daily』2018年12月19日発売 image world/ZEN MUSIC
    • 【初回限定盤(DVD付)】
    • UPCH-7474 ¥2,600(税抜)
    • 【通常盤】
    • UPCH-2182 ¥2,000(税抜)

【ライヴ情報】

『androp member page Special Live 2018』
12/21(金) 東京・日本橋三井ホール

『HMV GET BACK SESSION androp『anew』 LIVE』
1/26(土) 東京・下北沢GARAGE

『HMV GET BACK SESSION androp『relight』 LIVE』
2/19(火) 東京・恵比寿LIQUIDROOM

androp プロフィール

アンドロップ:2009年12月に1st アルバム『anew』でデビュー。ジャンルレスかつ緻密なサウンドアプローチとその傑出した音楽性でシーンに頭角を現す。数々の映画やドラマ主題歌、CMソングを手掛けるなど、楽曲の注目度は高い。内澤は楽曲提供も多く、「カタオモイ」(Aimer)や「アイオクリ」(The STROBOSCORP)、「ストーリーボード」(上白石萌音)など高い評価を得ている。androp オフィシャルHP

写真左上より時計回り、内澤崇仁(Vo&Gu)、伊藤彬彦(Dr)、前田恭介(Ba)、佐藤拓也(Gu&Key)
アルバム『daily』【初回限定盤(DVD付)】
アルバム『daily』【通常盤】

「Home」MV

「Hikari」MV

OKMusic編集部

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