M!LK、新体制初となる4周年記念ワン
マンライブをレポート 来年2月にア
ルバム発売も発表

M!LK「M!LK THE LIVE 2018~わちゃ2&cool これがM!LKっ~」2018.11.03 豊洲PIT
8月に新メンバー3人が加入して、7人組となったボーカル&ダンスユニット・M!LK。11月14日にリリースした第1弾シングル「Over The Storm」はオリコンウィークリーチャートで第2位を獲得して、幸先の良いリスタートを切った彼らが11月23日、新体制となって初のワンマンを豊洲PITで開催した。
翌24日には結成4周年を迎えるということもあり、3000枚のチケットはソールドアウト。新旧の楽曲を織り交ぜつつ未発表の新曲も多数加えた全19曲で、従来のキュートなイメージと新譜で示したアグレッシブな一面、さらにまだ見ぬ可能性を存分に発揮し、アンコールでは来年2月のアルバムリリースを発表するサプライズも。『M!LK THE LIVE 2018~わちゃ2&cool これがM!LKっ~』というライブタイトルに相応しい多角的な魅せ方で、詰めかけたみ!るきーず(M!LKファンの呼称)に明るい未来の景色を約束した。
撮影=笹森健一
東京・大阪を回るツアーの初日となったこの日、神秘的なオーバーチュアからM!LKの新ロゴが白く浮かび上がり、噴き出したスモークがステージを満たすと、その向こうから檀上に颯爽と7人が登場! 大歓声とカラフルなペンライトの光を浴びて、全員ボーカルで始まる「ハロー!」で快活に7人のM!LKとして挨拶を交わし、「皆さん大きな声出せるよね!?」という塩崎太智の叫びから、エキセントリックなデジタルチューン「めちゃモル」へと雪崩れ込む。

撮影=笹森健一
撮影=笹森健一

自己紹介を兼ねたナンバーで7人7様の個性を届けるや、少年らしい若さ弾けるナンバーを元気いっぱいに次々と畳みかけ、デビューシングルの「コーヒーが飲めません」では琉弥がソロを歌う後ろで佐野勇斗がハンドスプリングする場面も。ジャングルをモチーフにした野性味あふれる新曲「ジャングリズム」でも、ステージ上で琉弥が猿耳のカチューシャと尻尾で変身してバナナ型マイクで熱唱。このメンバーならではのバラエティ豊かな魅せ方は、さらに新曲を並べた次のブロックで、よりいっそう幅を広げていくこととなる。
撮影=笹森健一
ビートの利いたクール&セクシーなダンスチューン「サラブレッド御曹司CITY BOY」に、7人全員がスタンドマイクでパフォーマンスする「Goin’ Down」では情感豊かな歌声を聴かせて、場内からは“おおーっ!”という驚きの歓声が。エモーショナルな激しさの中に切なさを香らせる「May」を挟み、バラード「交差点、信号、君と僕」を真っ直ぐな想いの籠もったユニゾンで贈って拍手を呼んだりと、新曲たちで7人体制のポテンシャルをしっかりと示してみせる。と、ここで一度メンバーが退場し、場内には佐野と琉弥からボイスメッセージが。4年前のデビュー日の思い出や、み!るきーずへの感謝を伝えて「僕ら7人、てっぺん目指して突き進んでいきます。紅白歌合戦の司会もドームツアーもやっちゃうからな!」と言い切る佐野に、「琉弥が入って良かったって思ってもらえるように、皆さんにはパフォーマンスで返していくんで、これからもよろしくお願いします」と語る琉弥。事実、再登場してのパフォーマンスは、その言葉が嘘ではないことをしっかりと証明してみせた。
撮影=笹森健一
突然、大きな風雨と稲妻の音が場内に響き渡って嵐の到来を告げると、ラフなスタイルからゴージャスな正装に着替えた7人が現れて、最新シングル「Over The Storm」へ。メリハリのある躍動的なフォーメーションダンスといい、センターで“ついてこい”と歌い上げる板垣瑞生の力強い声音といい、クールかつ頼もしい空気感で観る者の心を奪ってゆく様は、まさしく新生M!LKの新機軸。そして曲終わりに7人が手を振り上げた瞬間、スモークの向こうに顔を出した白いバルーンが、まるで空の上にいるかのようなムードを醸す。そんな中で贈られた新曲「上昇思考クライマー」では、激しく飛び交うレーザー光線の下で塩崎がバク転したり、リーダーの吉田仁人が“頂点を目指して 僕らは戦ってく”と堂々歌い上げたり。ハイスピードなユーロビートをダイナミックに叩きつけて、新体制の決意を露わにするのが勇ましい。厚みの増したパフォーマンスにより、既存のシングル曲もよりパワフルに生まれ変わって、「Feel Alive」では地に足の着いたリズムと息の合ったダンス&ボーカルで“譲れない想い”をアピール。7人組となって3ヶ月で迎えたファーストワンマン、やはり最も強く伝わってくるのは“7人のM!LK”に対する彼らの覚悟だ。
撮影=笹森健一
しかし、そこにはみ!るきーずの協力も欠かせない。終盤には「み!るきーずのクラップとコーラスを録音して、一緒にCDを創り上げていきたい」と、事前告知していた企画も実施。曽野舜太が“天然”キャラらしく、自分が声を出してしまうドジをかましながらも、無事にレコーディングを済ませて新曲の「Around The World」をお披露目すれば、場内から湧くクラップとコーラスが早くも曲に寄り添って、M!LKとみ!るきーずとの一体感を高めてゆく。MCでは新メンバーのリーダー格・山中柔太朗が「4人に支えられて、3人で支え合った日々でした。この7人であることの意味を感じてもらえれば」と語り、吉田が「この4年の中でも稀に見る濃さの3ヶ月でした。メチャクチャたくさん曲を覚えて、本当に頑張ってくれた3人に“ありがとう”と言いたい」と返す一幕も。最後に「この曲で、すごい景色を見せてください!」(佐野)と「Brave Saga」が投下されれば、み!るきーずは歌うメンバーのイメージカラーに合わせて瞬時に色を変えながらペンライトを振りたくり、眩い光の洪水で7人の新たな船出を祝福してみせた。
撮影=笹森健一
アンコールでもピュアで真摯なラブソング「It’s only LOVE」を初披露し、これまでのM!LKには無かったほろ苦い表情を垣間見せると、最後は「ボクノアカシ」を力いっぱいユニゾン。“先はまだわからないけど 全力ダッシュ!”“未来は必ず笑顔さ”というリリックが熱っぽく響いて、彼らの未来に対する想いの強さを痛感させる。曲終わりには客席にサインボールを投げ込み、吉田が「重大発表がございます!」と、来年2月6日に2ndアルバム『Time Capsule』をリリースすることを発表。初回限定盤には本日のライブ映像も5曲収録されるとのことなので、ファーストワンマンならではの気合を映像でも確かめられるだろう。
11月25日には大阪・堂島リバーフォーラムで本ツアーのファイナルが行われるが、こちらのチケットも既にソールドアウト。激動の日々を超えて、スタートダッシュを勢いよくキメた新生M!LKの歩みに、期待は膨らむばかりだ。
撮影=笹森健一
文=清水素子

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